江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

与鳳行 その3

27~39集(大結局)

 

 さらっと視聴完了しました。趙麗頴がプロデュースも主演もしてということで、予想通り女主無双なドラマ展開でしたが、嫌みを感じられなかったのがよかったです。
 
 ストーリ展開は大枠では、意外な展開もあって次の場面への期待を持ってみることができました。もっともその割に、新しい登場人物が出てくるとか、新しい話題が出てくると相当部分でストーリ展開の予想がついてしまうのもご愛敬。

 

 私は墟天渊に封じられているのは魔界の一族かと思っていたのですが、ここは完全に勘違い。原作だと沈璃たちの霊界は魔界という設定らしいので、それに引きずられてしまった。
 ただ、墟天渊に封じられた魑魅の群れを生み出したのは、前代の霊界の霊尊で沈木月の師父六冥です。彼の邪悪さに耐えられなくなった沈木月が反旗を翻し、天外天の上古神行止の力で魑魅たちを封じ込めたのが1000年前w

 

 その時に、六冥が作りだした最強の魑魅が鳳来、無垢な彼を連れて六冥から逃げたのが沈木月の師妹琉羽です。この辺の話は、「馭鮫記」を超コンパクトにした感じの展開です。あっという間に鳳来は琉羽を助けるために鳳凰の力が必要な六冥に囚われ彼の企みのために利用されることになってしまい、琉羽は生まれた娘を沈木月に委ねて死んでしまいます。

 ということで、今度は自分の出自を知った沈璃と彼女となるようになってしまって私情を動かした行止の話になります。

 三界を救うために、霊界だけでなく、今までぼ~としていた感じの仙界も一斉に立ち上がります。行止は自分の存在をかけた戦いに、沈璃もそれに同調して、命がけのラストバトルです。

 墟天渊を封じ、行止が沈璃と愛し合ったために崩壊を始めた天外天という二つの大問題を解決するために行止と沈璃が選んだ結論は?
 で、最後は「三生三世十里桃花」の超コンパクトバージョンw

 

 こういう話の展開は見ていて興味深いのですが、その合間に沈璃と行止が互いに助けられたり、助けたり・・・「あなたは誰?実はわかってるけどね~」「君がわかってることをわかってるけどね~」と隠者ごっこをしていちゃこらやってるのも、ご愛敬でしょうか?

 まあ、こういうラブコメ要素も視聴率稼ぎの大事なところでしょうから・・・とおとなしく見てたのは、初めにも言ったように嫌味が感じられず、延々とやってる割にはあっさりしてたからです。

 

 全体としては、世界を助けるために大活躍する英雄譚と甘々な恋愛ドラマがけっこううまく共存してたのではないでしょうか?最後に世界が平穏になった中での、沈璃と行止の「新婚生活」が描かれたのは、蛇足のような気もしますが、まあそれでこれまでの話がひっくり返るわけでもなかったのでよしとしますw

 

 ロケ地では毎度おなじみのとんがった岩と橋のある浙江縉雲仙都風景名勝区にある鼎湖峰の河辺が大活躍していたのも印象的です。ここは500以上の作品のロケ地になっているそうで、道理でよく見るはずです。
 もう一か所、「雲之羽」「一念関山」なんかのドラマでよく見かけるようになった長い階段の両側に建物があるのは浙江金華永康市唐先鎮北にある“九瀧潭影視基地”。ここは横店からさほど遠くないそうで、一度行ってみたいところです。

 

 配役では、趙麗頴の沈璃がきりりとした碧蒼王とかわいい恋する一人の女性の面をうまく融合させていました。彼女は主役としての自分の魅力を多方面で見せようとし、相手役の林更新はそれをうまく支えていたと思います。さすが、息の合ったコンビとも言えますかねw

 たくさんの俳優がチラ見せ程度から、かなり出番の多い役まであちこちに登場してきたのも楽しかったです。鳳来の徐海喬はこういう役だとほんとに可愛く見えるのも楽しかったです。天君の劉冠麟もなかなか見せてくれたので満足しました。

 

 このドラマで一番見ていてしんどかったのはストーリでも演員でもなく、音楽。いや、別に単体では悪くないんですが、とにかく曲が少なすぎて、片頭曲をはじめ数曲が繰り返されるのには苦笑しました。「歓楽英雄之小侠外伝」で延々とドヴォルザークユーモレスクを聞かされるのよりはましではありますが・・・💦

 

 ということで、「与鳳行」見終わってしまいました。この春、いろいろ古装劇も出てるんですが、どうも今一つ迷子的視聴意欲がそそられなくて・・・と言ってるところに、「仙剣奇侠伝」のリメイク版が出てるのを発見。でもな~リメイクってな~と眉に唾つけているところです。

演员表

赵丽颖 饰 沈璃  路熙然
林更新 饰 行止、行云  边江
辛云来 饰 墨方  孙睿扬
何与 饰 拂容君  杨长天
李嘉琦 饰 幽兰
曾黎 饰 沈木月
宣璐 饰 琉羽
刘冠麟 饰 天君
邱心志 饰 六冥
黄澄澄 饰 王宝
徐海乔 饰 凤来
董洁 饰 云娘
宋宁峰 饰 周三郎
王伊瑶 饰 金娘子
魏子昕 饰 苻生
李子锋 饰 清夜、顾成锦、景言
黄羿 饰 小荷、景惜

出品人    孙忠怀、侯晓楠、曹华益
制作人    李尔云
监 制    王娟、徐佳、赵丽颖
原 著    九鹭非香《与凤行》(本王在此)
导 演    邓科
编 剧    九鹭非香
摄 影    刘彬
配 乐    杨秉音
美术设计    赵宇
动作指导    穆宁、翟超杰、魏博
造型设计    陈同勋
服装设计    张晔
视觉特效    任晶晶、沈旭峰

与鳳行 その2

11~26集

 いっぱいドラマは出てるのに、わたし的にはなんか低調な春ドラマなんですよね~という中で、コンスタントに見てるのがこの「与鳳行」です。

 

 このドラマ、とにかく各エピソードごとのテンポはいいんです。なので、ついせっせと見てしまいました。
 それに、ドラマの展開は「やっぱりそうきますよね~」という感じなのに、各パートの配置がうまいので月並み感があったり、単調でつまらないとか思わせられないのは脚本のうまさなんでしょうか?

 

 今回視聴分では、霊界にやってきた拂容君が沈璃サイドから縁談を断ってもらおうとさんざん騒動を引きおこし、霊界の一同から嫌われている。ところが、その彼が遊びに出かけた人間界で怪しい黒い人物たちが疫病を流行らせているのを見て、懸命に人間たちを救おうと泥まみれになっている。このあたりから、拂容君も結構いい奴ですな~と評価が変わりました。

 拂容君が霊界で迷惑をかけているというので、天君の命を受けて彼を迎えに来たのが、姉の幽蘭です。彼女を演じているのが李嘉琦こと辣目洋子。

 続いて今度は仙界の百花宴に沈璃が霊尊の名代でやってくる。幽蘭たちは沈璃が行止を色仕掛けで誘惑したとか決めつけて、さんざん嫌がらせをしようとするが、沈璃の方が遥かに上手で不発。
 幽蘭の中の人が李嘉琦だし、今度は後宮ネバネバ要素を取り込んできたのかと身構えましたが、こちらも不発でした。この幽蘭も弟の拂容君と同じで、けっこう道理のわかっているいい奴評価にw

 このドラマ、わりにさばさばして話が進むのが私好みです。

 

 天外天のただ一人の生き残りで私情を動かすことは自分の死だけでなく、三界を守るものがなくなることを意味する行止、霊界を守るためには拂容君と結婚し仙界との結びつくことを自分の運命と受け入れた沈璃の二人の恋愛は最初から行き詰っているわけで、行止自身もそれをわかっています。

 それでも墟天渊の魑魅をいっしょに封じ込めたり、拂容君を探しに下界に行っては敵と遭遇したりと二人の結びつきは強くなり一方ですなw


 やっと行雲は自分だったと告白する行止に、知ってたと答える沈璃。世界の命運をただ一人で背負っている行止は自分は君を愛するわけにはいかないといいますが、これを冷静に受け止めるのが沈璃。決して泣きわめいたり、縋りついたりもしません。

 

 百花宴が始まろうというときに、天界を巨大な火球が襲う。それを必死で防いだ沈璃ですが、五日前に霊界が襲われ、多大の犠牲が出ていると天君から告げられます。あまりに危機対応能力のない天界を尻目に、霊界に戻った沈璃は犠牲の大きさを目にし、霊尊の重傷と墨方たちの死を告げられます。

 この一連の悪事や攻撃の後ろにいるのは苻生です、怒り心頭の沈璃は東海で苻生との闘いに望みますが、そこには墨方の姿がありました。実は彼は墟天渊が行止に封じられたときに苻生によって連れ出され、育てられた魔界の少主でした。墨方は復讐のために霊界に送り込まれましたが、今ではすっかり沈璃に魅かれているから、話がこじれるw

 苻生と墨方との闘いで、沈璃は彼らを道連れに自分も犠牲になったと思われる。それを聞いて、パニクった行止は沈璃を探して東海を凍らせたりする私情に囚われた副作用で苦しみ意識不明に。
 この行止惑乱が結構長かった。どうせ生きてるんだから~と冷めた目で見る視聴者です。

 

 どうもこの墨方の一族が魔界ということになるようです。墨方の正体を知って沈璃はショックを受けていますが、視聴者としては「やっぱりか」としか・・・💦

 彼は行止や仙界、霊界は不倶戴天の仇と育てられ、墟天渊から一族を救え、そのために必要だから沈璃の体内にある碧海蒼珠をとりだせ、自分に体を使わせろと苻生からたきつけられています。しかし、彼は沈璃に手を出すな、もう自分の体を使わせないと苻生を怒らせています。この苻生は相当に邪悪方向に捻じれてるようです。霊尊沈木月も彼と関わりがありそうだし、まだまだいろいろこじれてきそうです。
 
 最終的にはこの苻生とか墟天渊に封じられている墨方の一族あたりとの話になってくると思われます。
 
 これで3分の2くらいを見たわけですが、まだまだ登場していない特別出演とか友情出演の人がたくさんいます。ということで残りも楽しく見られそうです。

 

 しかし、最近元宵節での兎の提灯を買い込んでデートする場面がすっかり定番になってしまいましたね~

 「琅琊榜」では梅長蘇が飛流に次々と提灯買ってやって、お付きたちから苦情が出るというような場面が原作にはあるのに、すっかりカットされてたよね~・・・とか恨めしく思うしつこい琅琊榜迷なのでして💦

 

歓楽英雄之小侠外伝 その1

1~9集

 3月に見始めてまだクリアしていない古装劇で唯一幻玄劇ではないドラマなのですが・・・💦


 とにかくドラマ冒頭に原作者古龍へのリスペクトがバンと出されています。古龍とか金庸とか言われると、期待する気持ちとまた魔改造されてるんじゃないかという不安がないまぜになってしまうのですよ。大ファンですとかリスペクトしてますと言いながら、原作を見るも無残なドラマに仕立ててしまう例も少なくないわけで・・・

 この「歓楽英雄」ですけど、最初から古龍原作の魔改造で「武林外伝」の劣化版という現地の視聴者の声が聞こえてきていて、過大な期待はかけらもしてなかったのですが・・・ま、それで正解だったようです。

 

 原作者古龍が一番好きな作品と言った小説「歓楽英雄」は富貴山荘に集まった郭大路、燕七、王動、林太平という四人の武芸者の物語になります。金はないが、自分より仲間を大事にするような固い友情で結ばれた彼らが直面する事件を扱ってはいますが、全体としてどこかの国を救うとか、隠された財宝だの武芸書を探す大冒険というような話ではなく、友情や人間関係を主軸においた武侠喜劇。

 

 で、このドラマですが・・・そりゃ喜劇ではありますし、主人公たちの名前はそのまま。ところが、彼らの設定、というより冒頭からの話がもうオリジナル展開なのです。

 冒頭から9集までは、燕七、王動、林太平の父親達が主人公と言った方がいい展開で、いつまでこれやるんだ?と首ひねり続けました。

 王動の父王伏雷、燕七の父南宮丑、林太平の父陸上龍王の三人は百佬会の三長老で、子どもたちに百佬会を継承させて自分たちは引退しようと考えている。その引退までに起こる騒動を描いたのが、今回視聴分になります。
 林太平は父親たちが百佬会の地位を固めるために無理やり玉玲瓏と結婚させようとしていることに反発しています。相手はけたたましくわがまま放題の暴力的な娘で、彼はDVに苦しんでいます。

 王動には紅娘子という相思相愛の女性がいるが、富貴山荘の後継者となる息子にはふさわしくないと父親に反対され、駆け落ちを企んでいる。

 原作だと燕七が、実は女性だというのが彼女の抱える秘密のはずなんですが、ドラマの燕七はただの男装なのか、男性として見られているのかがどうもはっきりしない。

 そこに紛れ込んでくるのが江湖を渡り歩いてきた郭大路です。彼は今回視聴分の最後で、富貴山荘に腰を落ち着けることになります。

 元から一緒に育ってきたという設定の三人と郭大路が強い友情を育てるまでの話にしては、今一つなんですよね~それより父親達の結びつきの方が強固に見えます。

 

 そして、めでたく父親たちは子どもたちに富貴山荘を任せて、街を出て行きます。ところが、山荘にあった金を根こそぎにもっていってしまい、王動たちは明日からの食べ物にも困ることになりました。

 ということで、ようやく富貴山荘なのにろくに寝るところも食べ物もないという原作設定にたどり着いた感じです。

 

 が・・・喜劇というにはあまり笑えないんですよね。
 何より一番お笑いだったのは、キャスティングでしょうか?それぞれ20歳前後の主人公たちを演じているのがみんな30~40代の演員たち、父親役ともさほど年齢差がないと話題になってました。いや、別にそれでもキャラにふさわしく見えればいいんですけど、なんか無理してる感じがしてしまう。

 

 王動には「孤芳不自賞」や「秦時明月」の孫藝州、動かないのがウリなのに動きすぎという指摘もありますが、髭を生やした彼が恋人の紅娘子といちゃいちゃしているところなんか、もう風流な熟年の雰囲気までしてしまう。
 林太平には楊玏なんですが、彼は「清平楽(孤城閉)」の韓琦とかで見てきたせいで今回の林太平のキャラには違和感しかない。何より、おぼっちゃまな少年には見えないのがつらい。
 燕七には藍盈瑩ですが、こちらは「甄嬛伝」で女主の側に仕えていた浣碧で知られています。

 これまでこの人たちの喜劇を見た記憶がないのも、キャラに違和感を感じる理由には違いない。最後4人目の郭大路の白客はその点「三体」の女主を裏切ったインテリ男から喜劇「万万没想到」の主役まで見ていますから、こちらに違和感はない。どの作品で見ても存在感があって、目を引く俳優さんです。

 そして、百佬会の三長老が陸上龍王に「狂飆」にも出ていた賈冰、王伏雷に「夢華録」の袁屯田を演じた劉亜津、南宮丑が李暁強@「開封府」王朝という濃すぎるメンバーで、子ども世代が薄めで太刀打ちできない?というか両世代共に何か気張りすぎている感じでしんどい。

 予算が多くなさそうなドラマの宿命で衣装もセットもそこそこなので、そこを脚本で盛り返してほしいところですが、どうも無駄に長いとしか言えないような気がする。一つのエピソードを長々と9集も引きずるのは、このドラマには向いてないんじゃないでしょうか?テンポよく、場面を切り替えていった方がおもしろいと思うんですけどね~


 個人的には、ギャグとかおもしろく見てほしいんだろうな~という演出がまったくツボにはまらなくて、笑えないのもつらいところです。

 自由に顔を変えられる千面一殺ももっと話をかき回せるキャラだったと思うのですけど、なんか不発?玉玲瓏のDV娘設定も古臭い感じで、彼女のキャラそのものが笑えなかった。逃げ回る林太平をおもしろがらせたかったんでしょうけどね~

 導演の尚敬は「武林外伝」の導演でもあるんですけどね~姿を消した寧財神の存在の重さをひしひし感じてます。
 

 とはいえ、まあ幻玄劇に飽きたときとか、各種「三体」視聴に疲れたときの口直しには悪くないかと思ってはいます。ただ、あまりだらだら展開が続くとフェイドアウトしてしまう可能性は否定できないかもw

与鳳行 その1

1~10集

 

 趙麗頴と林更新主演の幻玄劇です。見始めるのに少し躊躇したのは、彼らが以前に共演した「楚喬伝」のせいです。あれ、冒頭の娘たちを獲物に狩をするというひどいシーンに辟易して、そこで放り出したままなんですよね~まさかまたあんな話にゃならんだろうとはわかっていても、なんか気乗りしなくて、スタートが遅れました。

 

 というより、ずっと馬伯庸の「両京十五日」全二冊を通して読んでたためといった方がよいですね。歴史の中にifをねじ込んだ冒険ものとミステリを合体したようなエンターテインメント性の高い作品を大いに楽しみました。映像化もされるという話なので、それも楽しみです。

 というような話は、前回の「紫川・光明三杰」の時に書くはずだったのに、ラストシーンにぽか~んとなったついでにこっちをかくのも忘れてしまってました。
 とっても面白い小説でしたのに、忘れてしまうとはいやはやw

 

 本題とはずれますが、中華ドラマ迷としては、「浮図縁」のあの胸が悪くなるような死んだ皇帝の妃たちを無理やり殉死させる話が明朝の実話だったとか、げ~っとなってしまった。やっぱり明朝ってどす黒すぎる。
  口直しの情報としては、「忘機」の出典とかにも触れられていましたよ~ということで、各方面に推しておきます。

 

 しかし、同じように冒頭にむかむかする場面があったのに、よく「浮図縁」最後まで見たと自分でも思う。だからと言って、いまさら「楚喬伝」再挑戦する気にはならない💦

 

 で・・・今度の「与鳳行」

 最初に得た情報が、主演が趙麗頴と林更新というものでした。次に来たのが脚本書いてるのが原作者の九鷺非香だから、ひどい魔改編はされていないはずという話でして、泣いていいのか笑っていいのか💦

 

 ドラマ冒頭、いきなり主役の趙麗頴演じる碧蒼王沈璃が霊尊の命を受けた天界の兵たちと空中で派手な立ち回りを展開。彼女は霊尊が命じる結婚から逃げようとして追われていた。彼女は配下の将軍墨方の槍を受けて、下界へと落ちていきます。

 

 下界では鳥の姿になってしまった彼女を助けたのが行雲という男。こちらはただの人間のはずなのに、鳥の姿でぶつくさの言っている彼女の言葉を聞き取れたり、方術を駆使してバリアを作ったり・・・と異能の持ち主。彼は、鳥の姿の沈璃を適当にあしらってからかったりして、沈璃を怒らせています。
 この一幕、どこかで見たような・・・「三生三世十里桃花」の男女の役割を入れ替えたパタンですね。


 沈璃の方は人間の姿を回復すると、今度は自分が彼を守らなきゃという上から目線。飄々としている行雲と血気盛んな沈璃はそのうちに互いに好きあうようになる。
 しかし、霊尊が彼女の居場所を発見すると天界からの迎えがやってくる「かぐや姫」状態。縁談を逃げた罰で彼女が閉じ込められていた30日のうちに、下界では30年が経過。沈璃は墨方から行雲の死を告げられる。

 

 と、ここまでがこのドラマの発端の話でしょうね。ここで登場してきたキャラもそのうちまたなんか出てくる感じです。

 話は展開に戻ります。沈璃が解放されて、自分の王府に戻った時、仙界では天神たちが行止神君が戻ってきたことを寿いでいます。この行止神君が下界へ気晴らしに行っていたのが、行雲ということになります。沈璃は行止神君を知らないけど、彼はしっかり沈璃を覚えている。
 ところが沈璃が下界へ落ちる原因となった拂容君との縁組というのは、碧蒼王という名前から男性だと思い込んでいた行止が適当に選んだ女性らしい名前の拂容だったわけですが・・・今になって自分の無責任な行為を悔やんでいますな。

 それでも、この縁談によって仙界と霊界が結びつき、戦争によって傷ついた霊界にとっては仙界の力が必要だというので、結婚は避けられない状態。
 拂容君の方も、見たこともない恐ろしい戦神碧蒼王との結婚なんてまっぴらだとこちらも逃げ腰です。

 

 行止神君は、ただ一人の天外天の上古神仙の生き残りということで、天君たちも敵わない圧倒的な存在のようです。復活早々、彼はあちこちの上古神獣を再び封じるとか言う口実で沈璃を連れまわしています。彼は知らないふりをしてますが、沈璃との出来事も彼女への感情もしっかり覚えている、沈璃は凡人の行雲はもう死んでしまって代わりはいない、行止神君は行雲にそっくりだが全くの未知の他人だとそっけない。それでも、あちこち案内という口実のデートに連れまわされて、またなんかいい雰囲気?

 

 こんな二人はおいといて・・・碧蒼王の配下の将軍たちは霊界が仙界の下風に立つようにはさせないとカッカとしてるものもいるし、墨方は「自分は碧蒼王を愛してます」と宣言。

 

 天界では拂容が恐ろしい魑魅をやっつけたと聞き、さらにびくびくしているところに、早く仙界へ行って、碧蒼王と親しくなれと言われて真っ青になっています。どこかで見たような話その2ですが、こっちは「将軍在上」ですなw

 

 ドラマのそれぞれのエピソードはテンポよく展開して、いつの間にか10集まで見ていました。ところが、話全体を考えると今一つドラマ展開が遅い気がするのです。派手な戦闘シーンとかCG満載のアクションシーンやコミカルなシーンも取り入れたはいますが、恋愛メインのドラマです。思いのほか、あっさりしているので恋愛もの苦手でも気楽に視聴できています。

 全体にCG画面とかが今一つの感じもしますし、衣装や全体の色合いが「長月燼明」に似ていると見たのは私だけではないようです。これなんかね~



 趙麗頴が主演だけでなく、監制もしているということで、自分の見せ方は十分に心得ているはず。ヒロイン無双のドラマを気持ちよさそうに演じているなという感想を持ちました。
 男主行雲と行止の林更新は、ずいぶん落ち着いた感じになったなというのが第一印象。あのなんじゃこれ?な「趙雲伝」とかのころのキラキラしたエネルギッシュな感じも悪くなかったんですが、これも悪くない。
 墨方を演じている辛雲来は「玲瓏」の銀霄でしたが、私としてはがっかりの極みになってしまった「無眠之境」の羅飛が記憶にあるわけで・・・
 沈璃の師父で霊尊沈木月が曽黎、この人は「星漢燦爛」とか「玉骨遙」とか最近母親キャラが続いてますね。

 それに一番目を引いたのが天君の劉冠麟です。どんな天君かと思いましたが、現時点では愉快な方の劉冠麟キャラでした。

 

 他にも宣璐や邱心志などたくさんお馴染みの顔ぶれが登場してくる予定のようですが、どんな役でどのくらいドラマに絡んでくるのか不明です。もう4分の1は見たのですが、話はこれからが本番という感じもするので、俳優さんの顔ぶれがそろうのもこれからでしょうね。

 そして、李子峰とか複数の役名がある人がいるのを見ると、ウザそう~としか思えない「長月燼明」後遺症がありまして・・・

 

 同時に見ているのが、あまり評判の良くない「歓楽英雄之小侠外伝」なのです。こちらはとにかくテンポが悪いのと配役に首をひねるしかないようなドラマで、テンポの良いだけでもこちらの方が評価できてしまっています。

 ということで、あともう一本見る余力があれば騰訊制作の「三体」の26集バージョンというのを見てみたいかな?ネフリ版の方にはどうしても視聴意欲が動かなくて・・・様子見です。

紫川・光明三杰 その2

13~24集(大結局)

 

 見終わりました。
 なんというか~え?ここで終わり?でぽか~~んとなってしまいました。

 

 雰囲気的には「青雲志」とか「長相思」の第一部の大結局のような?この二つは、大結局終了時点で第2季が制作されてたんですけど、このドラマはというと・・・調べてみた。


 なんでもこのドラマは2021年の制作で、一度は上架されたものの下架されたとか、ずっとお蔵入りになっていたとかいうことがあったようです。なるほど、今制作したら劉宇寧が男主2ということはないでしょうね。で、今回、突然配信はされたものの、途中でぶつっ!となってしまって、おいおいおい~となったわけですが・・・・ということは続きもできてはいる?

 百度百科などの情報チェックしていると、今見てるドラマとかなりずれてるところもあって、固有名詞とか科白とかが改変されたのだろうと想像しています。それをしたとしても、この続きはどうなるんでしょうねえ。

 
 哥応星と楊明華がいなくなってしまって、ドラマを楽しく見られるのかどうかが一番の心配だったイケおじ推しの迷子ですが、その点は大丈夫だったようです。どこまでも陰険な騙しあいとか腹の探り合い、その結果としての争いが続く中、固い信頼で結ばれた主人公たちのドラマというのは私は嫌いじゃないです。


 でも、今ひっぱりだこの劉宇寧とかを揃えた割にはドラマは地味です。ひらひらした華麗な衣装の女主もいなければ、泣き顔続きの男主も吐血しまくる男主もいない。男同士のハグシーンはありますが、BL要素はありません。というように、好みがわかれるところですね。


 楊明華の反乱を押さえたということで、一応の区切りがつきました。ところが、今度は三省台という紫川家族以外の元老たちが哥応星や紫川秀たちが必死で守ってきた遠州の地を敵国北族に譲り渡し、和睦を図ろうと君長紫川参星に迫ってくる。和睦を前提にやってきていた北族の死者を一刀両断に切り捨てた帝林は、元老たちの目の敵となる。だいたい態度はものすごく大きいからね~

 これで、北族との間は決裂、戦争が避けられなくなります。

 

 斯特林は将軍としても有能さを発揮、紫川参星は養女にしている将軍李清と結婚させようとする。これにあわてた斯特林は参星に捕虜になった北族の卡丹公主と「結婚を前提にお付き合いしてる」と告白。一見、物わかりよさそうに二人の仲を認めたようです。しかし、この老人、とにかく狷介でいうことすることに裏があるというか常に他人を操っているので、素直には見ていられない視聴者。もっとも認めたと言っても、「平和になったら」という条件付き、つまりは紫川が北族を平らげたらということで、まあ食えない老人です。
 それでもこの二人の恋愛は一応クライマックスを迎え、ほとんど色恋沙汰のないこのドラマの唯一のラブシーンがいきなりベッドシーンで驚いた。だいたいこの手のドラマでは布団被るとか、カーテンひくとかなんとかで後はご想像にお任せなのが普通なんですが、高虎が虚竹を演じた張紀中版「天龍八部」の氷室シーン以来?

 紫川秀は、山賊やらなんやらをしていた人間たちを集めて秀字営を作り、彼らと共に遠州に陣取っていた。彼を慕う紫川寧が一人で訪ねてきたという「紫川寧の大冒険」の一幕もありましたが、同じトンデモ設定でも「大唐狄公案」のアレよりはずっと受け入れやすい。


 北族との戦争が始まり、苦戦する斯特林を助け、紫川秀は奇策を連発する。その奇策によって、哥応星を死に追いやった裏切り者雷洪や北族の将軍、皇子たちを翻弄するわけですが、多勢に無勢。瓦雲城に籠った斯特林や紫川秀に危機が迫ると、今度は帝林が二人を助けるために乗り出してくる。

 ともかく全編にわたって、だましあい、探り合いの連続。視聴者目線では、ちょっとめんどくさそうなキャラがでてくると「君、駙馬狙ってるね~」とかとってもわかりやすくはあります。

 中でも一番腹の内がよめないのが君長紫川参星で、彼が姪の紫川寧に対して見せる優しい叔父の顔は本物なのかどうか・・・なんにしても、彼には子どもはいないので紫川寧が跡継ぎには違いなさそうですが、これから突然でてくるかもw

 

 その紫川寧には、最後まであまり女主1の感じはなかったのですが、「大冒険」以後、統治者となる立場を自覚し、急速に成長している模様です。愛する「秀哥哥」との婚姻は叔父がいい顔をしないので、前途多難なようですね。

 

 いろいろ参星は理屈を言ってますが、反対の理由は紫川秀の本来の素性にあるんでしょうね。冒頭とラストで見せた彼の異能は、そもそもこの原作には半獣人とか魔族なんかのいる異世界の話だったので「察し」というところでしょうか?

 しかし、このドラマ世界は本当に幻玄世界ではないんでしょうかね?先を見ないとわからないです。原作では「魔族」となっているのにドラマじゃ「北族」と変えてますけど、ほんとはどうだったんだろ?

 

 とにかく、24集のドラマは北族軍との闘い、瓦雲城攻防戦がクライマックスとなりました。ここは紫川秀や斯特林のアクションも満載、CGが多いとはいえ、意外性のある攻防戦の見ごたえは十分でした。

 ドラマとしては、この三兄弟のキャラにそれぞれ個性的でアクセントがつけられていました。彼らの相手役となる三人の女主たちも、夫の帝林と相思相愛の林秀佳、敵同士の国の公主と将軍という立場を乗り越えて愛情を育てる卡丹公主、世間知らずの甘やかされた公主から脱却しつつある紫川寧とこちらも個性的。

 彼ら以上に、女主感があったのは実は紫川秀の副官の一人白川です。時に悪ふざけをする彼に苦い顔をしながらも奇策を弄し、自ら戦いの前線に飛び出していく紫川秀の支えとなっています。

 

 原作を読んでない視聴者としては、まったくの話の途中で放り出されてしまった感じです。一応の決着もなんもついていない。帝林が斯特林と紫川秀をさんざん馬鹿者が~とののしった挙句に「俺も行く、三人目の馬鹿者だからな」と部屋を出ていくアップで終わるんですもの~
 もっとも原作読んでいても、これだけ設定とか変わっているとあてにはできないかも。

 

 そりゃ、この話、ひょっとしたら三兄弟全員戦死?三弟だけ残して兄ちゃんたち戦死?とかそういう雰囲気しか感じられなかったんですけどね~
 まあ、全面的なハピエンにはなりそうもないですが、ともかく続き出してくれ!

 

 以上、終わってないから何書いてもネタバレにはならんでしょ!と開き直った感想文でした。

 

演 員     角 色    配音
杨旭文  飾  紫川秀    弋凡
刘宇宁  飾  帝林
张铭恩  飾  斯特林    卢力峰
李墨之  飾  紫川宁    刘晴
蔡卓音  飾  卡丹     赵梦娇
马少骅  飾  紫川参星
修 庆  飾  哥应星    范哲琛
张 帆  飾  杨明华
黄昊月  飾  白川
郝 汉  飾  明羽
劉星鹤  飾  罗杰
張譯文  飾  罗明海    赵铭洲
吴赫伦  飾  马维
陈泇文  飾  李清     贺文潇
李 果  飾  云浅雪    刘思岑
陶珞依  飾  林秀佳    路熙然
郭 野  飾  鲁帝     巴赫
周小川  飾  塞戎神皇   刘琮
郭迦南  飾  卡兰
高 明  飾  卡顿
董 洋  飾  雷洪     严浩

 

出品人     龚宇、鱼洁、周俞、赵建新、白一骢
制作人     杨蓓、韩冰
监 制     王晓晖、刘晓峰、花玉萍、蔡佳
原 著     紫川
导 演     张萌
编 剧     田良良、陈晨
配 乐     陈雪燃
艺术指导    刘世运(艺术总监)
美术设计    杜佳、毛建
动作指导    刘松锋
造型设计    胡瑞
服装设计    孙崇伟

黒土無言

1~12集(全)


 ちょっと古装劇が続いたところに、新作が「歓楽英雄之小侠外伝」を除くとどれもなんか似たような感じで今一つ萌えないので、全く違うニュアンスの現代ミステリを覗いてみました。

 中身はめちゃくちゃ寒そうな牡丹江で撮影したという警察ものです。

 

 なんかこう、中国産ミステリには「厳寒の地」というジャンルがあるんじゃないかと勘ぐっている今日この頃。

 中華サイトに「また東北人が死んだ」というのを見つけて、吹き出してしまいました。みんな同じこと思ってるんですねw

 

 

 冒頭、瀾河という小さな都市で3人が殺されるという大事件が発生、街全体が騒然となる中、刑警の大隊長関宇は部下たちを率いて捜査に乗り出します。
 殺害されたのが、この街一番の金持ちで権力者の厳紅橋、それに彼の愛人だったと思われる10代の少女陳小明、保安係らしい男性の三人だが、それぞれに銃による殺害、窓から投身自殺、刃物による殺害と異なる状況で命を失っているという状況で捜査は困難を極める。

 それでも捜査線上に浮かんだのが、二か月前に出所したばかりの楊四、被害者のうちの二人との交流が深かった楊四の継子楊雪松と厳紅橋の離婚した妻で企業家の王萍の三人。しかし、捜査を進めるうちに彼らの過去と現在の事件、人間関係が絡み、さらには新たな容疑者も浮かんできて、捜査陣は振り回される。

 


 被害者や容疑者たちの過去を調べていくと現在とは違う彼らの姿が見えてくる。
 王萍は、両親を失い親戚から勝手に大学入学を取り消され、職場でないがしろにされという悔しさと憤りを抱えて、必死にのし上がってきた。楊四は息子の命を助ける手術に必要な金を手に入れるために、服役することになってしまった。
 彼らだけでなく、捜査を指揮する関宇もかつては結婚し、妻の家族とも楽しくやっていたが、兄の死について警察の出した結論に納得がいかない妻と別れることになってしまい、今は一人で暮らしている。

 

 主にこの三人の過去と現在を交差させながら、街の開発を巡る利権問題も絡めて、ドラマが展開します。何しろ小さな町が舞台なので、被害者も捜査関係者もその身内たちも濃密な人間関係を持っている中で、次々と事件が起こります。

 

 このドラマも冒頭の事件が起こった2005年12月24日を起点に、1990年に飛んだり、事件2日前とか1時間前とか小刻みに時間を行ったり来たりするパタン。主要なキャラは現在の配役と過去の若い時代を演じる配役のダブルキャスト、ということはしっかり顔を覚えないといけないキャラが二倍・・・

 

 王萍のやり場のない憤りから来る「今に見てろ」、楊四の「息子こそが生きる糧」、関宇の「仕事と街から離れられない」などというそれぞれの抱えるものが交錯していくのですが、正直ミステリとしては今一つ。サスペンスとしては、まあまあというところ。よく似た設定の「漫長的季節」のピリピリしたドラマ展開には及ばないかな?というのが正直な感想です。


 けど、関宇の陳健斌、楊四の胡軍の演技はたっぷり楽しめたし、王萍の鄧家佳のこじれた悪女演技ももはや持ちネタの域に入ったような感がありました。胡軍のこういう役もちょっと珍しいんじゃないでしょうか?
 リアタイからはちょっと遅れたけど、それを見るだけでも見た甲斐はありました。

 

 しかし、このX劇場のシリーズ、なかなか見ごたえのある作品が多いのですが、長さがばらばらなのは何とかしてほしいものです。今回は1時間前後を中心に50分から1時間20分のまでが混在していて、こっちの見通しつける方がよほどミステリでした。

 

演 員     角色
陈建斌  飾  关宇
胡 军  飾  杨四
邓家佳  飾  王萍
史 策  飾  周琪
路 宏  飾  廖元
陈靖可  飾  钟意
邢佳栋  飾  严红桥
姜宏波  飾  严红梅
林 潇  飾  金珠花
侯长荣  飾  陶京山
张逗逗  飾  谢小英
于 洋  飾  冯根
冯秦川  飾  麻晓静
赵 健  飾  林祥
王广源  飾  杨雪松
杜星奇  飾  徐长庆
杨雨潼  飾  陈小明
邹德江  飾  大老
耿艺展  飾  王山

 

出品人     孙忠怀、周学胜
制作人     李尔云、赵文竹
监 制     王娟、陈红涛
导 演     臧溪川
编 剧     王小泉(总编剧)、杨国良(原创编剧)
配 乐     郭思达
美术设计    班伟祯
动作指导    骆成

紫川・光明三杰 その1

1~12集

 

 ぼちぼち見ていた「紫川・光明三杰」です。なんというか「塵も積もれば山となる」?的な感じで、いつの間にか半分まで来てました。

 

 思い切りネタバレしちゃいますと、このドラマ若い組と年長組の二組の義兄弟トリオがメインで話を進めてきていたのです。私的には若い方の三人がお風呂にはいって楽しそうに密談してるのもいいんです。それ以上に年長組の登場が楽しみでした。

 こちらの義兄弟トリオは実はすでに大哥紫川遠星は亡くなり、紫川という国と王家を守っている二弟と三弟が展開する熱い友情と膨れ上がる猜疑心の両方を抱えた陰険なようで実に率直なやり取りの方がおもしろい。

 この二弟哥応星将軍を演じているのが修慶、三弟楊明華が張帆という素晴らしいキャスティング。どっちがほんとの人格者で、どっちが反派なのかぱっと見わからないわけで・・・そっち見たさにぼちぼちと言いながら結構しっかり見てたのです。ところが、12集、半分まで来たらこの年長組が退場してしまって、視聴意欲は急降下してしまったところ。

 

 

 もちろん主役は、楊旭文の紫川秀、劉宇寧の帝林、張銘恩の斯特林の若い方組なんでしょうねどね~

 どうもこのドラマ、彼らにわざとらしい演技させ過ぎに見えるんです。その分、年長組の腹の探り合いとか率直な会話とかが自然に見えてくるというアンバランス・・・後半は、哥応星も楊明華もいなくなり、ずっと猫をかぶっていた紫川遠星の弟を反派とする話になる?敵も攻めてくるだろうし、まあいろいろあるんだろうな~と予測してます。もう少しこの三人を光らせてくれてもいいと思うのですよ。

 

 それなのに、画面上では逆光で撮影された場面が目立ち、なんというか光を背負って現れそのまま話を進めるので顔がしっかり見えない・・・みたいな場面が目立つ感じ。逆光での効果は嫌いじゃないんですけど、このドラマ、やりすぎてる気がする。

 と、文句を先に書き始めたら、きりがなくなりそうです。

 

 簡単にドラマを紹介すると、舞台になるのは架空の世界。原作では魔族なんかも出てくる話だったようですが、ドラマでは人間だけのお話になっています。

 紫川というのは国の名前ですが、紫川家族と言われているのが普通にいう王家のようです。国王にあたるのが、君長と呼ばれる紫川参星です。亡き兄の代わりにこの位置についているわけですが、楊明華は役立たずは国のためにならないと反乱を考え、哥応星は亡き大哥の病弱な弟だから支えなければと考えている。参星は、哥応星らに守られている形です。


 哥応星と楊明華は、楊明華がいつ反乱を起こすか、哥応星がいつ自分を潰しに来るかという緊張関係になっても義兄弟としての感情は失っていません。とはいえ、彼らそれぞれが周囲にスパイを送り込んだりと、ちょっとした「風起隴西」状態。

 

 楊明華の側近となって動向を探っているのが、若い組義兄弟トリオの大哥帝林。彼は紫川秀とは犬猿の仲、冷酷な将軍とふるまっています。二哥の斯特林は禁衛軍の副統領として、帝都に留まっていて一番普通の配置?
 三弟の紫川秀は辺境の戦場から7年ぶりに戻ってきたばかりですが、騒々しい腕白坊主のようなふりをしつつ、能力は高い。

 年長組も企めば、彼らも企む。なかなか陰険な話が続きます。

 

 この紫川家族唯一の後継者となるのが、紫川秀を哥哥と呼ぶ紫川寧。紫川秀は養子なので、血縁はない。ということで、なぜかこちらは公主と呼ばれている彼女がけたたましくまとわりつきます。もっとも紫川秀の方も全く気がないわけでもなさそうな?
 しかし、この彼女、正直あまり可愛い妹キャラに見えないのは前世の「田耕紀」でウザキャラ中のウザキャラ蓮花儿をやっていたせいではないかと・・・

 もう一人の敵国の公主で捕らえられて、紫川に来た卡丹公主。和睦を嫌う勢力に命を狙われた彼女を守った斯特林との間に恋愛感情が生まれようとしていますが、これは公にはできない関係でしょう。

 

 残念ながら、現在までに哥応星と楊明華がそれぞれに死を迎えます。この二人はそれぞれに相手を疑い、牽制しあってきましたが、結局紫川参星は両方とも信じていなかったということですね。

 

 それにしても、こういう大人の魅力もあれば、稚気に溢れ可愛げもある有能な将軍を演じる修慶をこんなに楽しめるドラマが見られるとは思ってなかったので、そこだけでこのドラマ、個人的評価は高いw

 ということにで、後半の視聴意欲、何でかきたてればいいのでしょう💦