江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

長歌行 その2

11~20集

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 長安を脱出した長歌は李十四郎と名乗って、㮶州城を守る刺史公孫恒の元で主簿となる。その㮶城に攻めてきているのが東突厥の阿詩勒部。公孫恒と長歌の策謀と奮戦で、何度かは攻撃に耐える。しかし、徹底抗戦することで民衆に犠牲が出ることを厭う公孫恒は開城し自分の首を差し出すことで民衆を守ろうとする。
その交渉相手が阿詩勒部の鷹師を率いる阿詩勒隼。

 なんとか長歌に自分の正体を隠そうとしていましたが、もう限界ですなw

 公孫恒は李十四郎の正体が李建成の遺児と知って、彼女に後事を託して自死長歌はそれを受けて、㮶城を開城、民衆の恨みを買う。

 阿詩勒隼は奴隷として連行された李長歌を「死んだ」と偽装し、自分の治める草原に置いてますが、彼の周辺も危ない。

 大可汗の甥阿詩勒涉尔は、大可汗に彼が唐と通じていると誣告するなど敵意むき出し、李長歌の存在は明らかに危険要素。

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 一方、人買商人にさらわれた楽嫣は戦乱に紛れてようやく彼らの元から脱出、雲州にたどり着く。しかし、私は公主と名乗っても誰にも信じてもらえず、途方に暮れる。そんな彼女を引き取ったのが織物工場を営む柴娘子。口は悪いが、人のいい彼女のところで「何の役にも立たない」と𠮟られながらも居場所を得ている。

 この柴娘子、ここまでの登場人物の中で一番好感を持てるキャラです。

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 このパタンで老板娘がヒロインを虐待するとか、青楼やら妾やらに売り飛ばそうとするとか言う展開は嫌というほど見てきたんで、みんなが温かく接するのが逆に新鮮。糸をうまくさばけなくてあたふたしてる楽嫣がかわい。趙露思、ただ泣いているだけのお姫様から、民衆の生活を知ってだんだん強くなっていく楽嫣をうまく演じています。

 

 阿詩勒隼と李長歌の方は草原でそれなりにうまくやってます。しかし、長歌が女性だということがか阿詩勒の腹心穆金や長歌の元に引き取られた女奴隷古麗にも分ってしまいます。その理由が、長歌が生理通で倒れ、出血していたからです。先日の「恨君不似江楼月」でも同じですが、女性の生理に関わることを忌避せずにドラマや小説に一つの要素として自然に取り入れていくところは好ましいです。

 

 話はようやく面白さを感じるようになってきたんですが、このドラマ、なんでアニメとか漫画を取り込んですかね?戦闘シーンが始まる!と思ったら、突然パラパラっとアニメか何かに変わってしまってあっという間に終了。腰砕けも甚だしい。

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 原作の漫画とも全く違う動画だそうで、何の意味がある?場面の転換というくらいならこれまでにも「快侠一枝梅」とで見てるけど、このドラマの使い方は肝心のところが来るとアニメとかを持ち出してきて製作費の縮小かと勘ぐってくれと言わんばかり。

 そして楽嫣の消息を求めて、李長歌も皓都も雲州にやってくる。しかし、楽嫣は洛陽を目指す一段と共に雲州を去っていて・・・とすれ違いドラマ。


 この間、李世民が皇帝になっています。
 阿詩勒部が長安へと軍を進め、阿詩勒隼も軍を率いて出陣。これを知った長歌は後を追いますが、鷹師に戻れと突き放されます。なんとなくいい雰囲気になっていたけど、属する国が違い相いれない二人。

 そして長歌は危険をおして李世民のところへ、自ら出陣してきてるんですね~皇帝が💦ここで魏叔玉にも再会。
 唐の危機だという一点で李世民への敵討ちは後回しのようです。そして阿詩勒部も大可汗自ら長安攻撃の軍を率いて、両軍が皮を挟んで対峙している20集終わり。

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 始まったころに比べりゃずいぶん私的には見やすくなったんですが、ここに梁羽生原作の「武当一剣」というストレートな武侠ドラマが始まってしまいました。どれ見てもなんだかな~の状態から、これも調子に乗ってきたし、ぜひ見たいというのも来てくれたのでホッとしてます。せっかく中華ドラマ見るなら、どっこいしょ~でなくて、うきうきと視聴したいと思いますよね~。

十二譚 その1

1~12集

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 なんだかな~の今季ドラマで一番わけのわからないまま進んでいるのがこの「十二譚」

 三分の一まで見続けることができたのは、他のも同じようなものだったからだというまったく消極的な理由と唐人の作品だし顔なじみのある俳優も出てるしというやや積極的な理由からです。ここまで見てきてもあんまりそれ以上の動機が出てこない。

 一番初めのエピソードでいきなり人魚の男女が登場、それを捕まえようという捉妖師やらその彼をおちょくる小青という妖、さらに地下に眠る美女を隠している謎の男とつかみは十分なんですが、彼らの目指すところがわからないままに話が進む。

 人魚の娘と恋に落ちる青年を陳哲遠が演じてたりするので、すわ美人魚もどき?と思ったけど、謎の男金性堅がその人魚の「内丹」を奪うと人魚は原型の金魚の姿に戻ってしまいます。

 しかし、この人魚見たときには視聴やめようかと思ったよ・・・

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 このドラマの主人公はこの金性堅と地下に眠る夜明の方でした。どうやら彼ら二人にははるか昔からのつながりがあって、金性堅は少年時代に石頭と呼ばれて、夜明を姐姐と慕っていたということが明らかにされます。そして金性堅は彼女を蘇らせるために、妖の内丹を必要としているらしい。

 金性堅と夜明の関係は、「鎮魂」原作バージョンの沈巍と崑崙=趙雲瀾の関係に似ていますかね?

 

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 こうして次々登場してくる妖と主人公周辺の人々が関わり事件が起こり、金性堅の手元に内丹が集まってくるというパタンになります。とかいいつつ主人公二人も人間じゃないでしょうな。

 

 民国期の上海が舞台なので、女性たちの期袍が目を楽しませてくれます。金性堅の隣人はデザイナーなのでそこでも華やかさを出していますが、彼自身のファッションセンスがいかがなものかとw

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 目覚めた夜明は自分が金性堅の手で記憶を封じられていることに気づきます。その対象は于少白という人物なのですが、彼と夜明や金性堅との間に何がありどんなつながりがあるのか、それに捉妖師蓮玄はどうかかわっていたのか、それに金性堅が内丹を集めている理由などがまだはっきりしないままに話が進んでいます。
 

 金性堅に幽閉されていることに不満な夜明は鼠妖の助けで外に出ます。そしてたまたま知り合ったキャバレーの歌手小桃と共に歌手になることに。見栄えはいいんですけどね~歌は吹き替え?というよりレパートリ3曲?

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 金性堅の友人の元貝爺と恋愛関係となった鼠妖の娘、隣人のデザイナー葉青春の元には昔飼っていた猫が人間の姿となって現れます。小桃を愛する青年は吸血蝙蝠だし、だれか新しく登場して来たら何かの妖というパタン。

 唐人作品では「無心法師」に似た構造なんですが、ドラマ全体の雰囲気にはあまり「妖気」が感じられずもっとつかみどころがない感じです。ところが一つ一つのエピソードだけを見るとわりに単純でわかりやすい。

 演員的には、主人公の夜明に古力娜扎。たくさんの衣装をとっかえひっかえして民国ファッションを楽しませてくれています。
 金性堅が台湾の劉以豪ですが、この人私には初めて。無口なキャラのせいか、主役にしては地味だな~と見えてしまってます。
 
 蓮玄に谷嘉誠、最近よく見る気がします。今回はコミカル担当込みでしょうか?

 葉青春には周峻緯、「琉璃」の若玉って誰だっけでもうしわけない。彼の妹葉麗娜に陳雨鍶(玲瓏の烏縁)で打って変わってわがままでけたたましい妹キャラ。

 後レギュラー組ではあまり知った顔がないのですが、ゲスト出演では最初の人魚の娘と恋をする青年に陳哲遠が出てきてこっちが主人公かと思った。私としては「清平楽」の梁懐吉を演じた辺程演じる小虎のかわいいお仕着せ姿が目の保養になりました。

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 とまあ、現在視聴中のドラマこれで一渡りご紹介。はまると一気に見てしまう私のようなのが、順番にお行儀よく見てるとだいたい同じくらいのペースでブログに記事書こうかなっという分量になるんですよね~つまりどれにもはまってない💦そのせいでブログの更新ペースだけは安定しています。まあなんかいいこともなければw

 

追記:金性堅が集めていたのは内丹というわけではなく、8枚の「印章」でした。印章の形をした内丹かと思ってたのですが、違いました。でも、そうなると・・・とまたあいまいなところもあるんですよね~😂

大宋宮詞 その2

9~20集

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 今季のドラマに多い「なんか変な違和感」はこのドラマにも付きまとっています。丁寧な時代考証となんかすっきりしないドラマ展開にアンバランスを感じつつ、澶淵の盟まで時代が進みました。

 遼と宋の間で皇子同士を人質に交換。ところが劉娥が預かった耶律康が殺害されてしまう。もはや開戦は避けられないという状況に、棺と共に劉娥も遼へと向かう。

 そこで始まる劉娥の活躍。

 彼女の息子趙吉の命を守り、蕭太后や皇帝をなだめてと休む暇もありません。

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 ところが都開封では、こうなっては皇帝自ら出征をという冦准たちと遼との戦いを避けて南に逃げようという重臣たちが対立。真宗ですから、あっちふらふらこっちふらふらした挙句に親征が決まります。


 そういや「燕雲台」で燕燕たちに散々こき下ろされていたのがこの真宗の朝廷ですなw

 ここらあたりの遼vs宋の戦争は予想外にきちんと撮影されていて満足。

 遼軍が人質の趙吉を盾にして宋に開城を迫るとかいう場面もあって、そのショックから趙吉は命を落としてしまいます。こうして二人の少年の犠牲のもとに和平交渉が始まります。

 そして澶淵の盟が結ばれて、遼と宋の和平がなるわけですが、その間に「木易」こと楊延朗と遼の長公主との話もちゃんと入ってました。


 こうして真宗は劉娥と趙吉の遺骨を伴って開封に戻ってきます。

 ここでまた始まる劉娥を宮中に入れることは許さないという先帝の遺言を盾にした皇后の親やら貴妃の親やらを含めた老臣たちの大反対。これを押し切るだけの力はない皇帝なので、結局冦准の言葉に従って劉娥は3年服喪、3年後には・・・ということになって棚上げ。

 劉娥を大切にはしてる趙恒だけど、他の貴妃たちもいるわけで、こちらもなにやら鬱陶しい展開に。

 皇后郭清漪には男子がいますが、潘玉姝は二度続けて流産、文伽凌には女児が生まれています。後宮での陰険な争いにはうんざりですが、戦争を経ても何も変わらずに先帝が~~と騒ぎ立てる重臣たちの姿にはうんざり通り越して失笑するレベル。

 

 この時代というと最近ではこの後の仁宗の治世を描いた「清平楽」、遼の蕭太后と韓徳譲を主人公にした「燕雲台」と佳作が続いてるので、どうしても比べてしまうのです。

 澶淵の盟がなるまでの描写は宋だけでなく遼サイドからもきちんと描かれていることは評価できると思います。

 宋朝廷の女性たちの衣装は清平楽よりなんか地味、別に派手である必要はないし、考証はきちんとしてるんだとは思うんですけどね~なんかこういう皇后の真珠メイクも、もちろん当時の肖像画とかに準拠しているけど、なんか模倣してるように見えてしまうのがつらい。

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 「清平楽」で仁宗が「父上もしてた」とあこがれた「親征」ですが、なんだか彼の思ったであろう颯爽と全軍を率いるした青年皇帝の姿なんかなくて、重臣たちに振り回され、最後には息子を失って悲嘆にくれ、その息子の位牌も皇室の宗廟入れさせてもらえなくて昏倒・・・とうらやましがる要素はかけらもなかったです。

 

 とまあ、文句言いながらも一応視聴継続してるのは、戦争場面がよかったからです。この先の保証はない。けど、これを蹴とばすだけの興味を持てるドラマがないんですよね~~と最近こればっか😢

恨君不似江楼月 その3

28~37集(大結局)

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 見終わりましたよ~

 このドラマ、いろんな見方ができると思うんですが、男主二人の同性恋故事としてみる方はそれなりに満足していらっしゃる。わかります。

 けど、それより脚本の雑なのが気になって仕方ない私には、もうなんというか穴だらけとでもいうか、粗が目立ってしかたなかった。

 

 この先順不同で言いたい放題しますが、まあただの泣き言だと思って見逃がしてください。

 ドラマを振り返ると、この人なんか出てくる意味あったの?と思うキャラがけっこういるんですよね。

 例えば、展君白の叔父が一族の仇だと復讐のために展府に入り込んだ玉堂春。彼は仇は実は君白の方だと知って彼の殺害を企てて失敗。最後には彼らが隠していた軍の火器を爆破しようと自ら爆死します。でも、これ何の役にも立ってないでしょ?
 ドラマ全体から見ても、彼に対しては「たった一人の友人」と考えていたという展君白の彩りにしかなってなかった気がする。

 

 さらに楚然の弟楚珉。展君白の元に就職してパシリをしてましたが、君白と勘違いするように仕向けられた姉に殺されてしまいます。

 そもそもそうなったのは江月楼と陳余之の計略を助けるために突然展君白と結婚すると言い出した楚然のせいでもあります。もちろんこの計略は展君白も十分見抜いているので、それならこの結婚を利用して景城転覆計画を実行しようとしています。

 双方が計略として婚礼を利用しようというのは話としてありなんですけど。

 楚然が事態を動かすために展君白と結婚すると言い出したのも唐突。それまでに君白が楚然に好意を持っているという描写は一応あってけど、結婚とか言う話は全く出てない。彼女が江月楼に好意を持って協力しているのは明白だし、もう少しプロセスがなんとかできなかったんでしょうか?

 

 江月楼に殺されたと見えた陳余之は実は生きていた、初めの方で爆死したと思われた陳余之の妹はやっぱり生きていた、今度は陳余之に殺されたと見えた江月楼は実は生きていたと「実は生きていた」三連発。

 江月楼の陳余之「射殺」の理由づけがまた雑・・・ここを撃ったら死なないはずとかなんで言い切れる?

 江月楼と陳余之に互いに殺しあうように強要する展君白の冷酷さを見せる演出とは理解できるんですけどね~

 同じく初めの方で展君白の身代わりとなって死んだ趙璟明の妹墨清は展君白叔父の妾となっていますが、もう忘れられたかと思ってたところ、大結局近くなって君白と楚然の婚礼に新娘の替身で登場、すぐに殺されてしまいました。これくらいを伏線というなよ😭

 

 なんかこのドラマ、異様に思えるくらい死亡率が高いんですよね。

 私は最後には陳余之は江月楼守って死ぬだろうと予想してたんですが、楚然や白署長まで死んでしまうとは思ってなかったです。

 江月楼に関わったものはほぼみんな死んでしまって、生き残ってるのは警察の金科長と陳余之の妹ぐらいです。もう疫病神と言ってもいいくらいのもんで、瀕死の彼を河から助けた漁師夫婦が殺されてしまうんではないかとひやひやした💦

 

 こうやって見てくるとこのドラマ、主人公は江月楼でも陳余之でもなくて、展君白なんだと見えてくる。彼を主人公にしたピカレスクロマンとして描くなら、それならそれでもうちょっと徹底してよかったかもしれない。 
 展君白の陳雨成、「刺客列伝」で初めて見た若手の中でも演技うまい人なので、もっとやり切れるんじゃないかと思うんですけど。

 けど、ドラマの中で展君白の犠牲になった人数より江月楼の巻き添え食った人数の方が多いような気もする・・・


 まあ、元に戻りますが、ドラマが何を見せたかったのか、何を見たかったのかというところに戻るのです。ぶっちゃけBL要素は私には展君白と玉堂春の方に感じられて、江月楼と陳余之にはあまり感じられなかったんですけどね~見る人が見るとそうでもないらしいので個人的な感想。

 後ドラマそのものではないのですが、印象的なのはエンディングのリストに演員だけではなく、配音もcvとして紹介されていることです。配音として別に紹介されているのが通例で、うっかりすると名前も出てなかったりしたこともあったんで、これは画期的?それとも今までにもあったんでしょうか?
 しかし、cv=キャラクターボイスってのは和製英語だったはず、浸透してるんですね~💦

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以上、とりあえずご報告でした💦



演 員     角 色  配音 

茅子俊  飾  江月楼  魏超

易柏辰  飾  陈余之  张福正

郭姝彤  飾  楚 然  王艳洁

陈雨成  飾  展君白

权沛伦  飾  玉堂春  谷江山

夏 添  飾  宋 戎  许峻茗

李宝儿  飾  孙永仁  胡霖

卢庆辉  飾  白金波  汤水雨

雷 牧  飾  金大成  陈子平

张玉婷  飾  赵墨清  路小漫

张竣杰  飾  赵璟明  陈子平

高 雄  飾  卢卡斯  栾立胜

张 延  飾  江胜男  张艾

孙立韬  飾  孙鹤鸣/孙鹤英

余鸶琦  飾  钟怡人  吴楚越

许 诺  飾  楚 珉  张东

龙 升  飾  王 猛  苗壮

叶新宇  飾  展天青  张遥函

祁心蕊  飾  陈可盈  张笑涵

職員

導 演  何澍培、何辉

編 劇  师良

長歌行 その1

1~10集

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 とにかくここまでたどり着いたと言う感じですか・・・なんだかね~~

 迪麗熱巴、呉磊、趙露思主演で、人気漫画のドラマ化というので、そこそこ期待してたんですけど、正直外した感が半端なくあります。

 私は夏達の漫画は全く読んでいないので、原作と比べてドラマを評価することは全くできないんで、あくまでもこのドラマを見た限りの話です。

 けれど、ドラマ化にあたって原作者との間でトラブルがあったというような話が聞こえてくると見始めるにあたって構えてしまうのは避けられません。

 

 ドラマは唐の初め、玄武門の変で李世民に抹殺された李建成の遺児李長歌が生き延びて父の復讐を果たそうとするところから始まりました。この後、阿史那隼とのロマンスとか草原の民族との話とかに移っていくらしい・・・

 主人公李長歌には迪麗熱巴、阿史那隼には呉磊、李長歌の従兄で李世民の娘李楽嫣に趙露思というのが主人公トリオ。華やかなはずです。長歌や楽嫣の幼馴染の魏叔玉に方逸倫、彼と共に主人公グループに関わってくる皓都に劉宇寧とこのあたりが今のところメイン。

 なんですがね~~

 何かどのキャラにも魅力が感じられない。趙露思というと元気に活躍する「メアリ・スー」と言う感じがあるんですが今回は全く泣いてるばかりで役にも立たない昔風のお姫様キャラの女主2。イメチェン狙った?たった10集見ただけで、さんざんな目にあってますが、泣いてるだけで・・・そのうちなんかやらかしてくれないかといらいらw

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 女主1の迪麗熱巴は長安を脱出してからずっと男装のままで彼女の持つ華やかさのかけらもない。趙露思の方がまだ画面的には華やかさを感じる造形。まあ、そのうち状況は変わるのかとは思います。そしてこっちも泣いてるか、怒ってるか、こわばってるかで見てる方が息苦しくなる。

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 そこに颯爽と現れては彼女を助ける阿史那隼が呉磊。ところが、この阿史那隼も東突厥の可汗の養子で身内に敵を抱えている微妙な立場。
 長歌には一目ぼれした感じですが、うちに向かってはこちらもしかめ面・・・

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 そもそも7歳年長の迪麗熱巴の相手役というので、ずいぶん年長に見せようと力が入ってる感じは受けます。この組み合わせに無理があるんじゃないかという声もあるようですが、まあそうでもない感じ。これ、男女の年齢差が逆だったら絶対そんな話は出なかったと思う・・・

 

 男主2、3が魏叔玉と皓都ですが、魏叔玉は長歌が好きで楽嫣に好かれているという二股状態ですが、李世民サイドと李建成サイドの両方に対しても二股かけてる感じで、とにかく煮え切らない。

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皓都ははっきり長歌と対立する位置にいるんですが、ねちねち嫌味ったらしいのがうざい。

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 このドラマ、ひと言で言うととにかく地味で煮え切らない、楽嫣の災難なんかいつまで引っ張るんだ?とか、魏叔玉、お前はっきりしろ~とかまあすっきりしないことおびただしい。

 全部で50集もあるんで、この先まだ変化する可能性もなくはないとわかってるんですけどね~それにしてももう10集も過ぎたんだから、何かしらチャームポイントがあってもよさそうなもんです。呉磊の腹筋とか言うんじゃないぞw

 そのうち司徒郎郎というので劉海寛@藍曦臣@陳情令が出てくるそうなんで、そこまで頑張るか・・・けど、演員の顔見たさに視聴継続ってのはドラマとしてまずい気しかしない💦

 ほんとにどうも今期の新作はいまいちテンションが上がらない。
 おかげでこのところブログの記事までなんか暗澹としてきたじゃないか・・・

玉昭令 その1

1~12集

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 3月末から4月初めに出てきた新作のうち、私が手を付けたのが「長歌行」「十二譚」とこの「玉昭令」。後は「恨君不似江楼月」、「大宋宮詞」にしつこく「上陽賦」が視聴中リストにあります。

 その中でなんでこれを真っ先に取り上げることになったかというと・・・
 一口に言っちゃえば、良くも悪くも引っかかるところが少なくてするっと見られてしまう。

 「長歌行」も「十二譚」も5集ずつ見たんですが、「長歌行」はキャラが覚えきれないままに間をちょっと開けたらますます混乱、「十二譚」はいったい何がしたいのかがよくわからんままに私が嫌いなけたたましい妹キャラが出てきて視聴意欲だだ下がり・・・

 というわけで消去法で先に見ることになってしまったのがこれ・・・いや、普通におもしろいとは思うんです。ただ、まあなんというか変な方向で「山河令」ロス?

 テンション低めですが、ざっと内容紹介。

 このドラマは啓封という架空の都を舞台にした、妖・仙・人が入り混じった探案ものに、人と仙の男女の主人公の恋話を混ぜ込み、さらにそこに世界を手に入れようという幽族の企みやらなんやらが入ってきています。

 
 けれど、このドラマは尾魚の「開封志怪」が原作なので「三侠五義」に基を置いているんでしょう。展昭にあたるのが官鴻の主人公展顔、包青天が謝君豪の江文卿、公孫策が楊澤の上官策となっています。

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 そして、幽族=妖が絡む事件で啓封府に協力するという細花流の門主端木翠がもう一人の主人公。彼女は人界に来ている天界の上仙、彼女の身の回りには彼女を慕う神医温孤葦余とか命を助けた幽族の紅鸞がいるが、それぞれ何かと裏があって、単純に端木翠の配下や友人というわけでもない。
 自分は上仙だ、天界から幽族対策に来たと堂々と名乗るってのは新鮮だったw

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 さらに天界にはひたすら妹を気にするシスコン兄の楊鑑がいて、どんどん接近していく展顔と妹の仲を裂こうとあれこれ手を出してきています。

 

 幽族というのは妖怪で、人界に紛れて悪事を働いたり普通に人間と暮らしていたりします。ちょうどドラマ版「鎮魂」の地星人のような位置づけでしょうか。そして、そこの幽使越龍門というのが先王の遺児である温孤葦余を担いで幽族に天下を取らせようとしいていますが、肝心の温孤葦余は端木翠以外はどうでもいいようであっさり拒絶されています。

 

 出会い当時は最悪の関係だった展顔と端木翠もすぐに打ち解けて、あっという間に互いに意識しあう間柄に。そこに展顔の養い親である江夫人が縁談を持ち込んだり、展顔にべったりくっついてくる娘が現れたりと恋愛上のトラブル続出。端木翠サイドでも兄楊鑑がちょっかい出すし、温孤葦余は嫉妬むき出すし、その様子を見てまた嫉妬を燃やす温孤葦余が好きな紅鸞とかいろいろ。

 

 探案ものと言ってもさほどミステリ要素のある話ではなく、ラブコメ的な雰囲気の方が強いように思います。

 ただ、このドラマ、無闇に脇役というかちらっと出てくるメンバーが豪華。「山河令」でも1,2分しか登場しないキャラに大物俳優が出てきてびっくりしましたが、こちらも謝君豪、苑琼丹、鄭国霖、張棪琰等のベテランが出てきています。

 お馴染みのところでは楊鑑に韓棟、幽使には阮聖文、江夫人には趙柯が登場。これから劉智揚も出てくるらしいので楽しみ。

 それにしても今回包青天の位置に来る謝君豪、これ見ても彼だと見分けられないくらいです。この人も化ける俳優さんですね~

 最近の曹操@三国機密、沈四海@那年花開月正圓とかと並べても同じ人とも見えなくて焦ったw

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 というわけで、気が付いてみれば12集まで見てしまっていました。
 
 張艺上の端木翠も、官鴻の展顔も元気いっぱいで嫌味のないキャラです。その分、端木翠の周囲に嫌味のあるキャラが多い気もしますが、まあ全体として見やすいドラマです。

 

 このドラマに出てくる幽族というのは、いろんなものの妖怪らしいのですが、蛇とか狐とかは珍しくもないけど、蚊というのは初めて見た気がする。こちら子どものために戦う蚊の父親。

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 全32集というともう3分の1以上見たことになりますが、第1季だそうで・・・全52集というのも見かけたので最近流行の二分割でしょうか?ちゃんと52集分作ってあるんでしょうね~~w

恨君不似江楼月 その2

12~27集

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 これで3分の2。

 事件を解決しながら、江月楼の過去が徐々に明らかになり、展君白の陰謀も明らかになってきた今回視聴分。

 なんですけどね~

 前回視聴分でうんざりするほど「たまたま」が連発されてましたが、さすがに登場する主だったキャラも出そろったんでもう「たまたま」も減るはず・・・と思ったんですけどね~

 確かに、減りはしました。でも、結局、基本は「たまたま」なんですよね~

 それと「くりかえし」

 11集のラストで江月楼に捜査に首突っ込んだ陳余之が罠にかけられて捕えられてましたが、その後も何か事件だと江月楼が部下二人を連れて捜査にあたる、それに陳余之と楚然が首を突っ込むというパタンで話が進む。そしてその裏で展君白があれこれ企む。するとそれに巻き込まれた周囲の人間がえらい目に遭うというのまでがパタン。

 

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 景城の黒社会を仕切る正体不明の三爺が警察の幹部趙璟明であると暴かれます。実際に彼は裏切者ではありますが、ただの替え玉。しかし、彼は妹を守るために自分が三爺であると認め処刑されてしまします。

 その妹は江月楼に復讐しようとしている。

 

 江月楼のためにことがうまく進まない本物の三爺である展君白はトカゲのしっぽを切り続け、江月楼を排除するために策を弄します。

 でも、表向きは味方の顔。その上楚然には好意を持ったようで、裏表が激しい。やっぱり「艮墨池」w

 対江月楼のための暗殺者として北京から連れてきたのが「江夫人」とその配下。彼女は捉えられてる息子を助ける条件でこの仕事を引き受けたのですが・・・名前聞いたときに?となったんですよね~

 この人、実は江月楼の母親。彼の父親がアヘン中毒でDV繰り返し母親まで姿を消してしまい、少年江月楼は街をさまよった末に警察の白署長に助けられて今に至ってる。

 そりゃ、展君白はこの事情を知ったうえで彼女を使ったわけなので「たまたま」じゃないですが、身投げした彼女を助けたのが「たまたま」闇社会の人間で、というあたりがな~

 委細省略して、結局捕えられた彼女は白署長の好意で江月楼と対面を果たします。いくら毒薬を飲んでもうすぐ死ぬからと言って、殺人犯に警察署内で「息子の好きな料理」作らせるか?とか、それをまた型通りに「そんなもの食べられるか!」と拒否した挙句に、死にそうとなったら大泣きするとかあまりに脚本が安易すぎる。

 その経過で二人の部下は共に命をなくしてしまいます。この二人のやりとりが楽しかったのに・・・これで息抜きできる場面消滅?

 だんだんに展君白が本性発揮してます。

 

 今度は母親が死んだショックで正気を亡くした江月楼が父親にアヘンを売っていた男の一家を皆殺しにしたという罪で囚われます。陳余之たちは精神に異常がある人物は治療のために強制入院させるという法律ができたのを利用して、彼の死刑をひとまず回避します。

 このパタン2回目。前回は死刑判決寸前まで行って、今回はこれ・・・陳余之の分まで入れると3回もやるかw

 この死刑回避ににしても「死刑判決が出るときに他と違った反応をしてるのが犯人」というわかったようなわからない理由で真犯人を探す江月楼と白署長の計略とか見てると腹立つレベルの粗雑さ。後ろ向いてじろじろ見まわして見分けられなかったらどうするんだ?

 もちろん、今度のも白署長と江月楼の危なっかしい仮病作戦。入院した病院は展君白の手下がしっかり入り込んでる。もっとも展君白も江月楼がほんとに病気なのか仮病なのかがわかってない。

 

 展君白の方にしても「江月楼は敵、だけどいいライバル」的な位置づけで、どんどん彼を締め付けていますが、なんか詰めが甘い。そして彼の命を助けて、体を壊した玉堂春という女形の役者も屋敷に入り込んで展君白の叔父の命を狙っているようだし、なんかこちらも中途半端な位置づけのまま話がそれなりに進んでいます。

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 ドラマ開始当時には耽改がどうのこうのというのが話題でしたし、そういうものかな~と思って見始めたのですが、どうなんですかねえ。確かに双男主が協力しあって事件を解決する話に、二人の個人的なつながりを持ち込んでいますが、いっちゃなんだが全然そんな風情がない。

 そもそもこの二人のキャスティングでよかったのかという気もします。それより問題なのはやはり脚本、同性恋の話としてはドラマにできないから、表向きは探案ものにしてこっそりそういう雰囲気なり裏の意味なり仕込もうという意図は見えないでもないけど、それならもっと探案部分しっかりしてくれよ~と言うしかない。

 「山河令」が面白かったのも、武侠ドラマとしてしっかり作られていたからで、私のように特に腐でもない視聴者を引き付けるものがありました。でも、これはね~

 へたに同性恋ムード持ち込む・・・というより現時点では持ち込みきれてもいない・・・より、あっさり楚然と江月楼の話で済ませた方がよかったんじゃないかと思うのですよ。脚本家は熊梓淇の「国民老公」なんかも書いてる若手なんで、これからに期待でしょうか?

 探案以外の部分のラブコメ系場面では、けっこうおもしろいやりとりもあるんですけどね~

 

 江月楼が「躁郁症」という設定については、あまりにこの病気の扱いが雑すぎ感じで「治療」とかの話が出てくると頭抱えてしまった。時代背景が民国期とはいえね~何に限らず病気を雰囲気で持ち出してはいかんよなと思う常識人。

 とまあ、ドラマそのものよりも引っかかることの多いドラマで、演員のみなさんにはほんとにご迷惑なことです・・・

 

 文句言ってますが、残り10集。乗り掛かった舟、最後まで見るつもりではあります。

 これを蹴とばすくらいの新作がないんですよね~ならばここまで来たんだものというもったいない精神発揮するとしますかw