21~36集
主人公グループは天啓から山奥の村へと移動、さらに天啓城炎上、嬴无翳を倒せという戦争が勃発しようという長いタームになりました。
ざっとストーリーを追いますが、ネタバレNGな方はここから立ち入りされない方が無難です。
囚人として崖にぶら下げられて壁をコツコツやる苦役(佐渡金山送りみたいなもんでしょうが、目的がよくわからん)に追いやられた姫野は阿蘇勒と羽然が結婚したと聞いて激怒。さらにかつて母を殺した大胤国の役人を見かけ復讐心が燃え上がり、自ら命綱を切って崖落ち、脱走。
天啓にやってきた姫野は天啓を事実上占領している嬴无翳の娘嬴玉にとらえられる。さんざん鞭うたれたり水攻めにあった挙句に、母の仇を打つ機会を与えられて三つの命を果たすまでは彼女の奴隷になることを承知する。
人質ではあるものの賓客扱いの呂帰塵と羽然が仲良くしている様子を見て、怒りに燃えてましたが、羽然に「全部あんたを助けるためでしょ!」と真相を聞かされてすぐに仲良し三人組復活。
嬴玉の奴隷からも解放されて、結構楽しい天啓ライフ。ところが、呂帰塵が暗殺されてしまう。
この裏には、叔母の長公主と権力争いを続けた挙句に都を焼き尽くしても権力を掌中に収めると決めた皇帝の姿があった。彼は大宗主である呂帰塵を篭絡して天駆武士団を手ごまとして使おうとしたが、平和主義者の呂帰塵に拒否されてしまった。さらに実質的に天駆武士団をまとめている鉄皇大人こと翼天瞻も、呂帰塵に従っていてはいられないと暗殺に同意。
こうして、主人公が暗殺され、火葬にされるというあまり見たことのない場面が出現しました。しかし、裏の裏ですべてを操っている辰月の雷碧城が呂帰塵をよみがえらせる。そういや陳情令も冒頭で主人公死んでましたっけ。
天啓では皇帝が自らに従わない重臣たちを皆殺し、すべてを嬴无翳のせいとする計略を実行。しかし、燃え上がる城と共に死ぬはずだった嬴无翳は無事脱出。
皇帝自身は、記憶と人格を失ってバーサーカーとして復活した呂帰塵に殺されてしまう。
天啓が火に包まれ、大胤王朝の根幹が揺れまくっている中、雷碧城の助けで政権を再び手にした長公主はすべてを嬴无翳の仕業として各国に出兵を命じる。
姫野と羽然に皇帝の妹小月は記憶をなくし、血を見るとバーサーカーになる呂帰塵を守って都を脱出。翼天瞻とも合流します。彼が大宗主暗殺を企てたことは姫野たちは知らないけれど、だんだん記憶を取り戻してくる呂帰塵の様子から目を離せない様子。
この山奥の村では、それなりに楽しく幸せそうにやっている4人です。
話の展開が早くて、メリハリがあるので連続してみていても飽きません。それに海上牧雲記と同じく主人公が複数いても、ほぼ同じ方向に向かって動いていくし常にお互いを意識しあっているので「三つの別の話がコラボ」という海上牧雲記に感じたような雰囲気はなく、話としてのまとまりがしっかりしているように思います。
ま、主人公たち若い者はそれとして、このドラマ見どころはおじさんたち、おばさんたち。
皇帝のおば白凌波@許晴@張紀中版笑傲江湖任盈盈、羽然の叔母で下唐国の国師宮羽衣@江疏影 、下唐国で呂帰塵の世話係となった蘇瞬卿@王鷗@琅琊榜秦般若、それぞれの好演を見るのが楽しいです。
おじさんたちとなるともう枚挙にいとまがないくらい、いっぱい。
何といっても張豊毅の嬴无翳、出てくるだけで画面さらっていくよね~と私の周りでも評判。個人的には、下唐国主百里景洪の張嘉譯との直接対決シーンが見たい。
それに、すべてを裏で操ってる妖術?を使う辰月の雷碧城の張志堅@少林問道明徳。
この三人だけでも満足なのですが、もう少し年下グループの将軍たちにも珍しく渋い将軍白毅の張智尭とか息衍将軍の李光洁とかがいます。
琅琊榜迷的に興味をひかれたキャスティングもあります。
もちろん主人公呂帰塵は琅琊榜之風起長林の簫平旌の劉昊然です。ほかに前述の秦般若の王鷗。ずっと嬴无翳の傍らにいて大活躍の張博が百里奇の李龍。
それに、沈追、蔡荃の二人が両方とも姫野に関わる役で登場。沈追の馮暉は姫野の実父だけど、第1夫人の言いなりに彼をネグレクトしてきた。
蔡荃の李朵に至っては、姫野の母を水牢で攻め殺したばかりか、食べ物を餌に女囚を凌辱するというとんでもない悪大臣孫之邈で登場、姫野にさっさと仇を打たれてしまいました。
琅琊榜に限らず、配役になじみのある人が多くてうれしいのですが、これはおじさんのたくさん出るドラマが好みというせいもあるかもしれないです。陳情令なんか見てても、アイドル的なキャストの見分けがつかね~とか嘆く年長者💦でも、刺客列伝とか大好き♡
若い方では、長公主に実権を握られた傀儡皇帝、実は貧民とかを援助してるいい人、実は権力を手にするためには何人殺しても都を焼き払っても当然な俺様皇帝と内面が次々に明らかになっていきます。登場した時の嬴无翳に怯える姿から乱心の末に死を迎えるまで刻々と変化する狂気をはらんだ人物像に見ごたえありました。
残り20集、登場人物たちが自分でも知らない自分の「正体」を知っていく展開が楽しみです。