江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

鶴唳華亭 その1

1~6集 

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 古装劇解禁?でまず登場したのが、これと「恋恋江湖」の二本。

「鶴唳華亭」というのは、晋書にある「華亭鶴唳」から来た言葉のようですが、この悲哀を感じさせる陸機の言葉と72集もあるこのドラマの行く末がダブってくるとあまり前のめりで視聴意欲がわかなかった。

 でも、まあ「《鹤唳华亭》是部经典权谋剧,但喜欢《琅琊榜》的观众」とかって評価を見せられたら、当然こっちを見る琅琊榜迷w

 

 ドラマは現在6集まで配信されていますが、だいたい3集で一つのエピソードということでいいのでしょうか?まだ先が長すぎるので何とも言えませんが。

 最初は、南斉の太子を取り巻く状況を説明するためのエピソードが3集分。主人公の蕭定権は南斉の太子だが、父の皇帝蕭睿鏨とはうまくいってないし、兄の蕭定棠は妃の父李柏舟と共に太子を追い落として次期皇帝の地位を虎視眈々。

 蕭定権は三男だけど、亡き母が皇后だったために、兄をスルーして太子。能力も高いが、それゆえに父が不安を抱いている。皇帝は、寵姫の息子の長男斉王定棠を溺愛、父親に対しては甘え上手なこの斉王、本来なら王号をもらった王子は報地に行かなければならない決まりなのに、そのまま都にとどまれている。この父に冷たくあしらわれている太子蕭定権は、父の愛情に飢え、かなりこじれています。
 それでも、彼の周囲には太傅の蘆世瑜や亡き母の父の将軍顧思林、その息子顧逢恩らがいて、この孤立している太子を支えています。

 なんとかして太子をすげ替えたい斉王サイドは、最初の話では太子の冠礼の儀式を背景に、三年の母の服喪期間を終えて朝廷に帰ってきた蕭定権を罠に罠をかけて破滅させようとします。

 これを退けて、無事に儀式を終えるまでが最初の話ですが、この過程で、この太子、始終泣いてる。後宮ドラマかと思うくらい泣き続けてて、これじゃこの先見るのちょっと苦しいかなと思った。次の科挙をめぐる話ではもう泣かなくなって、これならいけそうかもと気持ちを立て直したところ。


 初めは斉王サイドに押しまくられ、もう駄目だ~というところまで追いつめられたように見えて、実は裏でちゃんと対策をとっていて、最終的には逆に斉王サイドを追いつめる。だけど、父親の皇帝が・・・というパタンで2エピソード。これからもこのパタンでいく気なんだろうか?
 
 まだこの先どうなっていくかは未知数ですが、5集にきてやっと本格登場してきたヒロインもしゃきっとしているのに好感が持てました。

 とにかく配信を楽しく待てそうなのがうれしい。

 

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 主人公のよく泣く蕭定権には羅晋。私はこの人の出てる映画とかドラマとかちょこちょこ見てる割には、主人公の作品ってほとんど見てないんですよね。最近だと映画の「三生三世十里桃花」の派手な折顔とか途中で配信停止になった「封神演技」の楊戩・・・どっちにしても代表作じゃないですねw
 今回の蕭定権は見かけはやわだけど、実は斉王サイドの罠を見切って、それを逆手にとって対抗する頭の切れる人物。表情の切り替えが興味深い。

 

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 皇帝には黄志忠。彼は私の中では「大明王朝1566」の海瑞の人なんですが、わけのわからん皇帝に振り回されてた海瑞の中の人が今度はわけのわからん皇帝を演じてるな~とか思ってしまった。

 

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 その「大明王朝1566」で厳世潘を演じてた張志堅。(というより「少林問道」の明徳の方が通りがいい?)今回は、とにかく太子をやっつけようとする反派です。怖いわw

 

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 とにかく定権憎しの斉王定棠は金瀚。「錦綉未央」や「楚喬伝」に出てますが、どちらも未見です。

 

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 太子の太傅蘆世瑜は言わずと知れた言闕@琅琊榜の王勁松。父親に臣下としては評価されても、息子としては愛してもらえない定権にとって「父」を感じさせてくれる人物です。

 

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 「流星胡蝶剣」の孫伯とかの劉徳凱が顧思林将軍で、その息子逢恩に鄭業成。彼、「颤抖吧阿部之朵星風雲」とか「盛唐幻夜」とかで主役もしてるんですけど、日本で出てるのが「古剣奇譚」の方蘭生@馬天宇のお付きとか、「花千骨」の南弦月とかしかないんですよね。今回の役、今まで見た中で一番いい感じです。

 ヒロインの陸文昔を演じるのは李一桐。科挙の事件に兄が巻き込まれたことから定権と出会いましたが、ずっと領巾を垂らした被り物をしていたため、彼女は定権の顔がわかるけど、定権は彼女の顔を知らないという武侠劇にはありそうな状況が生まれています。

 ほかにも、郭長城@鎮魂の辛鵬とか落十一@花千骨の董春輝、趙武@趙氏孤児の王雨とかが登場、そこに完顔洪烈@張紀中版射鵰英雄伝の鮑大志、高湛@琅琊榜の譚希和なんかが顔を出してきて、おじさん度は高めで喜んでます。

 とにかく、中華サイトに新作古装劇がもどってきてくれて、うれしいです。