江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

慶余年 その2

7~15集

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 今週から配信のテンポが上がったのでうれしい。このくらいのペースが一番いいですわ。ついでに長さもこれくらいがいいけど、全部で3季作るとか💦

 新しいおじさんキャラがたくさん出てきて、顔を覚えるのが大変です。「天盛長歌」にも出ていた海一天がまた一癖ある監察院の役人朱格で登場。いい味出してます。もう一人「三国機密」で劉協に忠誠をつくした張宇を演じた李建義が京兆尹梅執礼で登場、こちらもいい味たっぷり。

 若い方では、范閑の弟范思轍の中の人郭麒麟は郭徳網の息子でやはり相声の芸人というのはネットで知りました。ちょっとおもしろい演技する人ですね。

 

 今回は、范閑と林婉儿がやっとお互いを認めあうまでのラブコメ展開、皇宮でのあちこちの入り乱れる思惑と陰謀、それを囲碁でも見るように観察してる皇帝、巻き込まれて大迷惑な范閑。彼と滕梓荆の友情、家族愛、派手なアクション、そして始まる追跡劇というところでしょうか?

 

 以下、中身にふれてますので立ち入りご注意ください。

 

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 話は范閑が太子と二皇子の跡目争いに巻き込まれようとしているところからになります。本人はどう思っていても、すでに林婉儿との結婚が皇帝に命じられている時点できっちり巻き込まれているわけですが・・・

 詩を作って太子派の郭保坤たちと優劣を競うことになった范閑、杜甫の詩「登高」を「作って」見せてあっさり勝利、たちまち有名人となってしまいます。

 しかし、いくらなんでも「百年多病獨登臺」とかこんな憂いに満ちた詩、范閑には似合わないw

 友人で護衛の滕梓荆の妻子の仇郭保坤を襲ってさんざん殴打した范閑、顔は見られなくてもわざわざ名乗りを上げているので、すぐにつかまってします。

 彼を裁く場には太子も二皇子も現れ、太子は范閑を罪に落とそうとし、二皇子は助けようとする。間に挟まった京兆尹梅執礼、気の毒。
 その上に、皇帝からの聖詞までやってきて、結局郭保坤は犯人の顔を見てないと范閑はお構いなし。
 どこまで重要人物な范閑w

 

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 滕梓荆の妻子は王啓年によって、城外にかくまわれていて無事ということがわかり、涙の再会となりました。それにしても、登場時にはいい加減な地図を売りつけていた王啓年が、実は武芸もできればほかにも大変な能力を持っていることがだんだん明らかになってきました。王啓年、なかなか面白いキャラです。

 この間に、皇帝の妹長公主は太子を叱咤激励して二皇子に対抗させ、范閑を陥れて、娘との結婚をないことにしようとあれこれ。

 「鶏腿姑娘」を探す范閑、なんとか林婉儿に結婚を辞退してもらおうと自分の悪評をまき散らしている。ところが、ひとめぼれした「鶏腿姑娘」こそ林婉儿だとわかって、態度急変。二人とも今度はなんとか結婚辞退を避けようとあわてることになりました。

 こんな楽しく見られる話が続いた後、話のトーンがいっぺん。
 范閑が北斉の刺客に襲われ、彼を守って滕梓荆が死ぬ。このキャラ結構気に入ってたので、こんなに早い退場はちょっと残念。
 刺客の程巨樹を殺し復讐を果たす范閑。そのあとに続く滕梓荆の妻子のもとに棺を届ける場面も含めて目を離せない見どころでした。こうなるとコメディテイストは全くなくなるにですが、それで范閑というキャラがひずむことがないのがすばらしいです。

 

 さらに程巨樹を使って自分たちを襲わせた黒幕は誰だということになりました。二皇子が范閑を招いた先の花魁司理理が姿を消している。彼女が怪しいと今度は監察院を馘首された王啓年と共に彼女を追って城外へと出ていきました。

 15集までやってきましたが、動き回ってるのは范閑ですが、すべてを仕切ってるのは皇帝です。

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 陳道明の皇帝、聖俗を併せ持った食えないおやじです。臣下を抹殺させるくらいのことは平然と指示する怖い皇帝で、誰もがその前ではピリピリしてるのに、一人「リビングで寛ぐお父さん」スタイルでゆうゆう趣味を楽しんでいます。この造形がうまいですね~ふつうにきらびやかな衣装でどっかり威圧感いっぱいの皇帝でなく、普段着で脱力してるというのが逆にまた恐ろしさを醸し出しています。

 そして、范閑だけでなく、国内外で起こる事態はすべて掌握。范閑が窮地に陥ると、さっと聖詞が届くという要領の良さ。なんでか?考えますよねw
 
 ここまで見てくると范閑の背景はだいたいわかってくるんですが、すでに死んだという母親の扱いはどうするんだろう?と思うSF迷。

 もう来週の更新が楽しみでならない!