江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

慶余年 その3

16~25集

 なんでか急に配信のスピードが上がって、目が白黒。うれしいんですけど、46集しかないんで、さっさと終わってしまうのもなんだかな~ともやもや。人間というのは実に勝手なものです。

 視聴分もおもしろかった。27集まで出てしまってますが、とりあえず10集分。

 

 中身に触れてますので、画像以下は立ち入りご用心を。

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 范閑は滕梓荆の仇を討とうとするのですが、「たかが護衛じゃないか」と引き留める周囲に猛反発。范閑の現代的価値観と古代の価値観が折り合えない最大のポイント。

 その仇が、林婉儿が育てられた林若甫の次男で「兄」と慕ってきた林珙だったことで、一波乱。と思ったら、突然また姿を現した五竹がお前の腕じゃ返り討ちにあうだけと中止させる。

 でも、その五竹はさっさと林珙を殺害してしまう。

 そこで、誰が犯人だ?誰の命令だ?となりました。

 窮地に立った范閑なんですが、次々と救いの手が伸びてくる。范家の父范建や五竹はともかく、皇帝も監察院の院長陳萍萍も、果ては次男を殺されたはずの林若甫までが范閑を守ろうと動いている。

 それには范閑の母とおじさんたちのかかわりがベースにあるわけですが・・・まだ先のお楽しみですかね。それにしても、この范閑ママいったい何者?と范閑自身が首をひねり、母の残した謎の箱を開ける鍵を求めて五竹と共に東奔西走しています。けど、そういうのも全部おじさんたちの想定内なんでしょうね。

 おじさんたちに好かれている一方で、挨拶に行った皇太后にはスルーされ、林婉儿の実母長公主李雲睿にはめちゃくちゃ嫌われています。長公主、中の人はこの前まで見ていた「時空来電」で、一生懸命頑張る20歳あたり?とその後のできる刑事役を演じていたかと思うと、今回は後宮ドラマから抜け出てきたような性格の悪い女魔頭役です。あなたを殺すように命じたのは私と、娘と結婚したい范閑をもてあそんでます。

 多分、今までの登場人物の中で一番の嫌われキャラ。でも、絶対ラスボスじゃないなw

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 皇帝と范閑の初対面場面はなかなかの見ものでした。二人ともふつうの感覚でない人物なので、言葉遊びをしつつ腹の内を探ってるような感じ、横で見ている侯公公が気の毒でした。

 とりあえず、林婉儿との婚約は林家サイドでも認められ、一応皇宮の娘娘たちにも挨拶終了、林若甫から、林婉儿だけでなく、知的発達の遅れている林家の長男大宝や林家の将来まで託されることになった范閑。

 この林家の長男大宝の描き方、というか彼の将来を何よりも案じる父林若甫の描き方が私には心地よかったです。逆に知的障害を持つ男性を頭から否定するような描き方だった「恋恋江湖」は開始30分で見ていられなくなった。ドラマを見るポイントはいろいろあるけど、結構そんなところが気になるのですよ。

 皇帝からは、太常寺協律郎という職を与えられ、監察院の陳萍萍からは次期監察院院長だと宣言される。本人も監察院の各処の処長たちも困惑してますが、これもまた母親の遺産のようです。ほんとにどれだけ優遇されてるんだw

 さて、この皇帝、林珙の死は北斉の企みという陳萍萍の報告と、それを受けた林若甫の「息子の仇を打って下さい」という言葉にのって、北斉との戦争を決める。誰もが、林珙の殺害を開戦の口実にしてると承知している猿芝居の一幕。でも、皇帝ですから・・・

 監察院では陳萍萍を殺して、実権を奪おうという内部テロが勃発。なぜかそこに呼ばれた范閑。また、朝廷の一段と奥深いところにひっぱりこまれましたね。

 

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 そのテロを起こした張本人言若海の息子で北斉に潜入していた言冰雲が捕らえられたという知らせが監察院に届く。この言冰雲、物語冒頭で北斉に送り込まれています。中の人は最近大人気の肖戦ですが、まだ出てこないw

 

 この范閑が飄々とした感じで皇帝にも、陳萍萍にも対しているのが面白いのですが、彼の考えていることやら秘密にしていることもおじさんたちにはお見通しなのがまた楽しい。

 皇帝周辺での若い者たちの跡目争い、監察院周辺での権力争い、北斉や他国との国際関係、戦争に范閑と林婉儿との恋愛話に後宮話にファミリードラマの要素、そして武侠劇要素まで取り込んで、実ににぎやかな展開が続いてます。これだけ手を広げてもとっ散らかった印象はないのですが、46集?×3まできちんとこのテンション持ち続けることができるのかがとっても心配なのです。というか、それ以前に第2季とか大丈夫なんですかね?と疑心暗鬼。ちなみに「九州海上牧雲記」と「刺客列伝」第3季は7割あきらめ、「七剣下天山」はもうすっかりあきらめた・・・

 

 一筋縄ではいかないおじさんたちが太子やその地位を奪おうと虎視眈々な二皇子、范閑たち若い者を掌で転がしてるというとストップしたままの「鶴唳華亭」もそうなんですが、キャラが持つかわいらしさというか好感度がまるで違うんですよねえ。好みの問題といえばそれだけのこと。どちらもけっこう企む主人公なのに窮地に陥って泣いてばかりいる主人公より、ポーカーフェイスでしれっと言い抜ける主人公の方が興味を持てるのです。と、「鶴唳華亭」が進まない言い訳。でも、迷子周辺では「ツルはどうしてる?」って声も多いんですよね。半分は公開されたみたいなので、気力が起こったら続くかも・・・