葉問4完結編
見終わったのは「南方车站的聚会」よりかなり前。なのに、もやもやしているところがあって文章にうまくまとめられなかったのです。ここには出しましたが、うまくまとめられたとは言わないw
甄子丹が葉問を演じるこのシリーズの最終作です。
冒頭、葉問のどアップから始まりました。
「老けてる!!!」これが第一印象。ことさらな特殊メークではないんですが、これまでに見てきたドニー版葉問とは明らかに違う年齢感がありました。この瞬間、ああこれでこのシリーズ、本当に終わるんだなと思ったのです。
今回はネットで視聴していたのですが、これをスクリーンで見たら、もっと迫るものがあったんじゃないでしょうか。
小屋にかけてくれたら絶対見に行きますからね~
映画に登場する息子葉正さんが亡くなったのがその少し前のことだったし、昨年の武侠ツアーで仏山を訪れてたこともあって、個人的にもいろいろな思いを抱えて視聴したんです。でも、実際見ているとそういうことより私の中で引っかかったのは全然別のことになってしまいました。
最初にはっきり言ってしまうと、呉樾たちを相手にする功夫の場面は迫力いっぱい、私なんかの武芸は鑑賞するだけで自分ではまったくしない人間にもこれはすごい~と感動させる素晴らしいものでした。いろいろ荒ぶることもあった葉問が人生を終えるまでのドラマがむしろ穏やかに描かれていたと感じました。
映画は、死に至る病を宣告された葉問が息子葉正をアメリカ留学させようと自らその手配に渡米するところから始まりました。学問をさせたい父と武芸を教えてほしい息子の気持ちのすれ違い。葉問をアメリカに誘ったのが著名すぎる弟子李小龍。
到着したアメリカでは、華僑をしきる呉樾演じる万宗華やその娘たちと知り合います。そして、アメリカで彼らを苦しめている人種差別に葉問も直面することになります。
軍隊でも、学校でも、中国人たちが白人たちに差別され、中国の武術をバカにされ、仲間を痛めつけられた葉問が立ち上がるというストーリは第1作以来のものだし、目新しさがないという気もします。
ただ、彼らを責め立てるアメリカの白人たちが空手をやっているんですよね。中国人なんか、アジア人なんか・・・と差別発言している彼らが空手の道着着てる。皮肉を感じます。ただ、この皮肉、日本人の位置づけは?と思ってしまう。
とくに視聴した時期は、まだCOVID-19の被害が今ほど世界中に広がってなくて、特定の国や地域をあげつらった差別発言がネットにあふれ始めた時期でした。その中で見たのがこの映画ということになってしまったのです。
私たちは同じアジア人、同じこの地球に生きる人類だと実生活の中でも強く感じることの多い最近ですが、この映画見ててもそういう思いを感じてしまいました。
まあ、いろいろ言ってもドニーさんはかっこよくて、映画はよかったです。
演 員 角色
甄子丹 飾 叶问
吴 樾 飾 万宗华
吴建豪 飾 赫文
斯科特・阿金斯 飾 巴顿
郑则仕 飾 肥波
陈国坤 飾 李小龙
敖嘉年 飾 根哥
高 战 飾 哥连
李宛妲 飾 万若男
叶 禾 飾 叶正
職員
監 制 黄百鸣、甄子丹
導 演 叶伟信
編 劇 黄子桓、深泽寛、陈大利、梁礼彦
撮 影 郑兆强
配 楽 川井宪次
動作指導 袁和平