13~36集
意外に、というと失礼なんですが、思っていた以上におもしろく見終わりました。
ドラマの構成は、個々の事件の捜査解決をいくつか重ね、それらの犯罪の背後にいる黒幕を阻止、さらにそこからもう一つ事件を解決して大結局という中華ミステリドラマにはよくある構成です。
まず個々の事件にバラエティがあり、あまり引っ張らずに次々と解決していくスピード感も悪くなかったです。
もう一つ、主人公グループのキャラ設定も悪くなかった。
主人公の路垚は天才探偵で警察の顧問として捜査にかかわった流れですが、彼の実家はそうとうの金持ちだと思ってたら、とんでもない名家で軍閥も支配下に納めている。父親や姉は何としても彼を上海から連れ戻し、黒幇の婿になどさせないと立腹。
末っ子の彼は父親たちに大事にされて育ち、今その庇護のもとから抜け出そうとしている。路家の手が届かない上海にいるはずが、いつの間にか彼の存在そのものが各勢力の争点になってしまっています。
二人目の主人公喬楚生は、黒幇青龍幇のナンバー4でイギリス租界の警察の巡捕房探長となった人物。彼は年少時に青龍幇の白啓礼に助けられ、以来ずっと彼に従ってきた。警察に身を置いて以来、不法行為はしていないと言いながら、外国勢から上海を守ろうとしている白老大の意向にも配慮しつつ捜査に当たっている。路垚と白楊寧にとってはいい兄貴分の位置。
ヒロイン白幼寧は、青龍幇の白老大の一人娘。当初は正義感で家を出たようなことを言ってましたが、実は父親が家に女性を連れてきたことが原因。非合法組織のお嬢という設定なので、品にかけるのはしかたないところ。まあ悪い人間ではないけど、路垚に対してキーキーと食って掛かる場面が多くて閉口しました。なんで路垚と彼女が恋愛関係を持つようになったのかよくわからん。気が付いたら、そうなってたw
この二人の結婚にはもちろん路家は大反対、息子を取り戻そうと3000人の軍を上海に向けて出してくるとか、とんでもない展開にワクワクしましたが、わりに腰砕けw
ドラマの舞台は民国14年つまり1925年。まもなく上海は大変なことになるというのが登場人物たちの共通理解。だから、路家は路垚を海外に出そうとするわけです。
愛国心にあふれた路垚はこれを拒絶して仲間たちと共に上海のために・・・という流れを予想していました。ところが、あっさりと白幼寧と地味婚をした路垚は新婚旅行にパリへと旅立っていきます。楚喬生からの事件の捜査への協力を求めたと思われる電報も紙飛行機にして海に飛ばしてしまいました。
ぶっちゃけこのラストに一番びっくりしたw
もっとも続きは作れる終わり方にはなってる。
最近多い民国ドラマの一つなんですが、ちょっと重めのドラマが多い中で息抜きにはよさそうと見始めました。その期待は裏切られませんでした。
時代が時代なんで、いくらなんでもちょっと軽く扱い過ぎじゃないかという気がしないでもない面はあるのですが、歴史背景だけを借りた架空歴史だと思えばこれでいいのかもしれません。
演 員 角色
胡一天 飾 路垚
张云龙 飾 乔楚生
肖 燕 飾 白幼宁
向云龙 飾 卢阿斗
乔骏达 飾 验尸官
王 潇 飾 六子
张 翔 飾 林小白
张会中 飾 白老大
曾泳醍 飾 路淼
職 員
出品人 龚宇、王千月、陈砺志、王鹤然
制作人 戴莹、贾智棋、陈爽、王孟敬
監 制 王晓晖
導 演 张伟克
編 劇 宝盖丁
美術設計 吴兴广
造型設計 阳东霖、王晓宁