1~12集
昨年の正月前後に見ていた「古董局中局」の続編です。名前だけの続編というケースも多いのですが、これは本当に話の続き。古董局中局2とかなっているのも見かけます。ちなみに原作は「三国機密」や「長安十二時辰」の馬伯庸。
ただ残念なことに話を引っ張っていく主役三人のうち、二人の中の人が交代してしまいました。
最近だと、将夜の主役寧缺が陳飛宇から王鶴寧に交代したのが印象に残ってますが、あちらが思ったほどの違和感もなく最後まで行ったのと比べ、こちらの交代劇の方が視聴者としてはこたえました。
とにかく、ストーリーを簡単に紹介・・・
前作で日本に国宝級の仏像を売り渡した国賊として処刑された祖父(前回は潘粤明、今回は俞灏明がほぼ遺影の出演w)、その関わりで文革時に殺された父という二人の冤罪と無念を晴らし、仏像の謎も解き明かし、時の人となった許愿が今回は清明上河図にかかわる秘密に巻き込まれていきます。
許愿は前回に続いて夏雨が演じていて、文句はないです。
その彼と共に行動するのが、古董鑑定の権威「五脈梅花」中の黄家の娘黄烟烟と前回で姿を見せない秘密組織のボス老朝奉の手先であることが暴露された薬家の薬不然の二人。ところがこの二人が中の人交代。
続編でなければ、問題なかった配役なんでしょうけど、続編であるがゆえに前作と比較してしまうのです。
特に薬不然。前回はこういう役をさせたら右に出るものはいないんじゃないかと勝手に思ってる喬振宇。外面貴公子、内面では悪事に手を染め、友人を裏切ってる、それでもやっぱり貴公子という薬不然のキャラを大いに楽しんだのです。
今回の魏晨の薬不然は、前回の最後で逮捕されたのに逃げたんでしょうか?また平然と許愿の前に姿を現します。そのあっけらかんとしたところは評価できるんですが、とにかく貴公子感がないのです。パシリよりはちょっと上の若いもんって感じでしょうか?衣装もタートルネックに紫やら緑やらのスーツで安っぽい・・・そりゃ前回のような薬家の御曹司というわけにはいかなくても、本来持っていたセンスというものはかわらないでしょうに・・・せめてネクタイ締めてくれw
というわけで、「喬振宇がやってたら、薬不然はこんなぴらぴらじゃなかっただろうに」と嘆くことになりました。お気に入りのキャラだったのです。
ついでに、この人ときどき査杰@慕容黎@刺客列伝に見えるのにも目がくらくらしたwほらほら~~
「暗黒者」第3季で薛天が梁大維から魏千翔に替わったのと同じくらいのがっかりさでした。
もう一人の黄烟烟も蔡文静から阿麗亜に交代。元気なお嬢さんではあるんですが、目力が今一つ。蔡文静にはあった一流の鑑定眼とか武術の腕とかいう一クラス上の有能さが薄くなってしまった感じ。
つまりは二人とも、ふつうの人になった感じで、前作のような異能の人って感じが薄くなっちゃったんですよね・・・何よりこれが残念。新しい配役が悪いわけじゃないんだけど、なんか違うんですよね~大体ちょっと年齢的に若すぎるんじゃないか?
夏雨の許愿はこれまで五脈には背を向けてきたのですが、前回を受けて正式に五脈の許家の当主として待遇されるようになります。しかし、そこで五脈のお墨付きのついた巧妙な偽物が市場に出回り、全財産を失って自死する人物も出てきていることを指摘。偽物を作っているのは老朝奉に違いない、こんなことは許さないと調査に乗り出すことになります。
今回は北京の故宮にある清明上河図は偽物ではないか、もう一つ現れたのが本物ではないのかという謎を追うことになります。その過程でたくさん挿入される「歴史上の物語」も楽しい。
舞台も北京の骨董店から南京、上海と移り、次々と新しいキャラも登場。おじさん多めなのは楽しい。誰が敵やら味方やらという中で話は進んでいきます。
個人的には、前回の仏頭の謎を追っかける話より、今度の話の方がテンポもよいし、的が絞られてる感じが好ましいです。
全36集ということなので、これで3分の1の12集。これも更新追いで見ることになりそうです。
日本のテレビでも中華ドラマが急激に増えてきて、衛星放送未契約、チャンネル銀河は契約もできないという状況のケーブル利用の我が家でも、夕方に「延禧攻略」「香蜜沉沉烬如霜」「烈火如歌」と3時間連続で放送されたり、WOWOWでは「陳情令」「長安十二時辰」「大明風華」が出てきてるし、他にも「武媚娘伝奇」とか各種後宮ドラマも放送されていて、同じ時間帯に中華ドラマ同士がぶつかるという数年前には考えられない状況が発生してます。
多くの人の目に中華ドラマが触れる機会が増えたのは実に好ましいことです。もうちょっとバラエティ豊かにしてくれるとさらにうれしいので、関係者各位にはよろしくお願いしたいところです。