江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

三叉戟 その1

1~10集

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 まずは迷子さんの中華ドラマ視聴現状。
 「清平楽」を見終わったら、急に何見たらいいの状態がやってきました。元々見ていた「古董局中局2」と「謀聖鬼谷子」を除くと、特に楽しみにしてたドラマも、注目してる原作とか監督、出演者のドラマも見当たらない。
 なんか5月~6月にかけて始まったのって、どの海報見ても白いフワフワ赤いフワフワとかを着た美形男女が見つめ合ってるという感じのばかりでどうにもそれだけでは触手が動かない。

 で、その中でもちょっと変わった設定という評判の「伝聞中的陳芊芊」をとりあえずお試しスタート。後は日本放送中の「長安十二時辰」「陳情令」「大明風華」を余裕の日本語字幕付きでリピ、未視聴の「招揺」と「白髪」をながら視聴、他の視聴済みだったりスルーしてたのも時々ちらちら覗いてはます。
 あえてタイトルは伏せますが夕飯作りながらチラチラ見てた某ドラマは、やっぱり私には無理なのがわかったので視聴中止しました。

 最近日本に登場するの早くなったんですよね~日本で出る前にさっさと中文視聴してしまって好きなこと言い放題ってのがコンセプトだったのですが、日本で放送されてるとやっぱりちょっと悪口雑言三昧というわけにはw

 けど、やっぱり後宮ドラマか美形フワフワ幻玄ものが中心で傾向が似通っているので、そっちばっかりじゃいやな私の中華ドラマ視聴のメインは中文版ということになります。
 

 その中で、う~~これ~~っとなったのが、この「三叉戟」。

 警察ものです。主演は熱血警官3人。

 というと普通なんですが、これ主役の三人が退職間近でもう第一線を退いてたベテランたちなんです。ドラマは事件を解決していくという当然の話なんですが、そこにこの年代ならではの健康上のトラブルとか家庭内での関係も入ってきます。何より、以前は「三叉戟」と呼ばれて大活躍していた三人が、もう第一線では使い物にならない窓際族(死語?)扱いされていたのを、どうやって現役世代やすでに上司になっているかつての同僚や後輩に実力、俺たちはまだやれる!というのを認めさせていくかという方面の話が入ってくるのもみどころでしょう。

 彼らの捜査手段というのは、スマホやなんかも利用はするものの、これまでの人間関係や聞き込み、張り込みと言った昔ながらの手法なのがおもしろい。

 昔なら、こんなチンピラ一人で軽々捕まえてたのに、今じゃ三人がかりでやっとだ~とか嘆きながらも大活躍していく展開が年長視聴者には爽快でもあります。

 

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 三叉戟の一人、崔鉄軍が陳健斌。高希希版「三国志」の曹操というか「后宮甄嬛伝」の雍正帝。後の二人は徐国柱が董勇、潘江海が郝平ですが、記憶になくて申し訳ない。後、主だったところで知ってたのが、崔鉄軍の息子崔斌が宿北宸、名前が変わってますが「暗黒者」で曽日華を演じてた宿丹。徐国柱の愛人花姐で胡可。
 もう一人、どっかで見たことが~~になったのが、「三生三世十里桃花」の司命星君の王驍が経偵隊隊長の林楠。余談ですが、このポスト、「猟狐」で胡軍や王凱がやってたのと同じですね。

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 この人あたりの年齢層が現役バリバリの小隊長クラスになってます。

 

 物語は、この三叉戟とともに警察官として働いてきた夏春生が退職を迎えたその日から始まります。

 推理にたけた大背頭こと崔鉄軍、犯人を追わせたら逃がさない(文字通り追いかけっこ)大棍子こと徐国柱、情報収集と取り調べにたけた大噴子こと潘江海の三叉戟を後ろで支えてた事務方の大撒把こと夏春生ですが、一足早く退職を決め、職場でお別れ会が開かれる。

 その席に事件の通報が入って、一同が出動していく。夏春生も最後に記念として現場に行かせてくれと無理についていって、犯人を追跡、結果刺されて命を落とす。

 これに憤った三叉戟の三人が、これだけは人任せにできないと無理やり捜査に割り込んできます。最初は迷惑顔の現職組、何かあったら大変だと心配顔の署長たちを尻目に、三人は昔取った杵柄でたちまち犯人を割り出す。

 しかし、その犯人の後ろにはさらなる悪いのが、そのまた後ろにも・・・という流れ。とうとう崔鉄軍をリーダーにした年長者3人のチームが立ち上げられる。

 長く警察で働いてきた三人にはお互いへのわだかまりもあれば、これからの生活や健康への不安、子どもの将来とか色々抱えるものも多く、若い警官のように捜査にまっしぐらとはいかない。でも、これまでの経験や人脈が彼らの捜査の力となっています。
 
 現在の事件を扱うのと並行して若いころの4人の活躍とか衝突とかも描かれ、そこには若い俳優がキャスティングされています。

 高齢世代への配慮とかを前面に打ち出しているわけではないのですが、そういう方面の人情ドラマ的な要素も大いに入っています。これがお涙頂戴とか高齢者は必ず正しいから尊敬しようみたいな説教臭さは感じさせないので視聴継続できてます。
 高齢者だからと言って初めから高齢者だったわけではないし、すべてに達観しているわけでもない、まだまだ生気あふれる高齢世代のリアルを見せているところに好感を持てます。 

 というわけで、6月スタートのドラマ視聴はまずこれからとなりました。

 しかし、部屋中を埋め尽くす札束ってのを見たのは「人民的名義」以来ですw