江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

謀聖鬼谷子 その1

1~11集

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 2014年のドラマなのでちょっと前になります。ずっと話だけは聞いていたんですが、なかなか放送も配信もされなかったのがどういうわけか日本で初放送されるという予想外の展開になりました。

 鬼谷子を主人公にしたドラマですが、主人公の鬼谷子こと王禅は本当にいたのか伝説上の存在なのかもあいまいな人なので、物語は作り放題ということになりますね。戦国時代の出来事を取り入れながら、自由に空想の翼を伸ばしたドラマです。私でさえ、これ時代的にどうなの?みたいに思うところもちょいちょいありますが、まあ気にしないことにしましょうw

 

 物語は楚王たちが人間を的に狩りをしている陰で、王禅が母の仇を討とうと弓をつがえるところから始まります。そこから遡って、魏の宰相であった父王錯が奴隷解放などの政策を打ち出し、呉起や貴族たちの反感を買い、一族皆殺しにされるという物語内での歴史的背景が描かれます。

 侍女によってかろうじて助け出された幼い王禅はこの侍女を母として庶民の間で元気いっぱいに育ちます。そこに死んだ父の友人史太晧、王錯一族抹殺の主役であった暗殺者集団刈首営の姫呈が同時に現れる。姫呈に囚われた母が命を落とし、母との別れを拒んでいた王禅も史太晧と共に魏に戻ることになった。

 そして年月が流れ、史太晧の元で他の弟子たちや史太晧の娘姮娥たちと元気に楽しく、やりたい放題の学生生活を送っている。父母の仇を討つという目的を果たすために、王に顔を売ったりして、徐々に名を上げていく。その一方では魏王や史太晧が作る秘密組織にも加わる。

 周王の権威はないも同然、楚王が幅を利かせている。そんな中で魏王は楚王からの無茶な要求にも、他国の王たちのあざけりにも耐えている。

 その魏国が楚国と生糸と絹織物の商いをめぐって対立。そこに割り込んだ韓国の公主今淑。彼女は楚国の代表をやりこめた王禅が気に入った様子。

 楚王が周王に代わって、七国会盟を仕切り、実質的な天下の覇者となろうとした企みは、魏王と王禅によってつぶされ、一気に形勢逆転。さあ、今度は?というところで11集終了。

 

 この時の会盟って、どれのことなんだ?とチェックはしてみたが、結局わからなかった。乞うご教示。

 って、ま、わからなくてもいいか~って気もするw

 

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 王禅は、自分では何かも知らないうちに「孫子の兵法」を暗記していて、そのために姫呈に追われている。その姫呈の上にさらに黒幕がいるが、この黒幕が正体を隠して王禅の近くに潜んでいたというびっくりもありましたが、だからと言ってそこから始まる大活劇ということもなく、淡々と話というより日々の生業が続いていきます。視聴者から見ると、スパイを身近においている王禅にひやひやするというところ。

 楚王の無茶ぶりとか韓王の放蕩三昧とかあまりにステロタイプで笑えてしまうほどです。だいたい、こういう主君たちが始終集まってやいのやいのやってるというのってどうなんでしょう?会盟とかなんとかって特別感がしないんですが、こんなもん?

 鬼谷子というと蘇秦張儀、孫臏、龐涓の師父で、戦国の世を弁舌で渡ったいたかどうかもわからない人物という程度の知識しかないですが、この王禅も実によく口が回ります。これから口先三寸でどう世を渡っていくのか、スパイにいつ気がついて親の仇とかどうするのか、恋愛関係になりそうな女性が二人いるとか、これからの物語のキーは見えている感じです。

 

 演員的には、「楚漢伝奇」での韓信が印象的な段奕宏、呉宇森の日中合作映画「マンハント」こと「追捕」で真由美を演じた戚薇、毎度おなじみ倪大紅と派手ではないけど、ずっしりとしたキャスティングです。どちらかというとこれから年齢を重ねたところでの芝居に重点が置かれている配役で、小鮮肉出番なしですw