江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

大侠霍元甲 その1

1~16集

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 趙文卓が霍元甲を演じる功夫ドラマ。

 この人が霍元甲をした2001年のドラマ「霍元甲」とその続編「精武英雄陳真」も見てるんですが、あれがもう20年近く前の作品になると気づいて、茫然としてたりします。

 他に鄭伊健が主人公を演じたドラマ「霍元甲」もそのころ見てます。確か、前の趙文卓版は辮髪ではなかった記憶があるんですが、今度は辮髪です。

 そして、霍元甲のドラマと言うことになると、必ずついてくるのが弟子陳真による仇討ち。そこで、前の趙文卓版では呉樾、鄭伊健版では陳小春という主役級の俳優が陳真を演じていました。今回はそれを釈小龍が担当するということで、ますます時代の流れを感じずにはいられない年長者。

 ずっと初心者と思ってきましたが、もう年月だけはオールドファンに近くなってるのかもしれない・・・


 前のを見たのがもう15年か20年かという昔になっているし、見直している時間的余裕がありませんので、記憶違いもあると思いますが・・・

 とにかく同じ人が同じキャラを年月を経てから演じているわけです。
 聶遠が「天下糧倉」で緊張感あふれる若い乾隆帝を好演して、15年以上たって「延禧攻略」でコメディキャラの乾隆帝を演じているのとはわけが違います。

 時間がたってるのです、なのに同じ役なんです。

 あ、思い出した。石坂浩二金田一耕助を演じた「犬神家の一族」もそうですね。あれを見たときと同じ感じ。いろいろ前のときにしたりなかったところをやってみてる感じはするのですが、時間が経ってるのはどうしようもないつらさがあります。

 最初のころは弟子たちと大して年齢も変わらない若い師父霍元甲なんですが、もう登場時点から貫禄がありすぎる。言っちゃなんだが、弟子もかなり年長w

 黒子演じる大刀王五とかと次々義兄弟の契りを交わしていきますが、弟~~?という気がしてしまいました。

 今回の仇役呂鷹四を演じるのが張春仲、以前なら故計春華が演じてたかもしれないな~と想像したりしてちょっと切ないんですが、このキャラがめちゃくちゃ悪くて、とてつもなく憎たらしい。それをまた、極悪非道を強調しすぎて、そこまでやるとギャグになっちゃうよ~というレベルまで達しています。何しろこの俳優さん、顔の作りがすごく立派なのです。

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 この呂鷹四、清朝の役人という立場を利用して霍元甲の一族を滅ぼそうとしたのを皮切りに次々と彼の命を狙ってきます。彼のせいで父と兄、一族を殺された霍元甲が一時天津を離れ、山籠もり。

 それに同行したのが、生き残った新婚の妻王雲影と母、死んだ兄の妻子と弟子たち。嫂はこんな山奥でろくに食べ物もない暮らしをすることになったのは霍元甲のせいだとぶつぶつ言いとおし、それをずっと我慢する元甲と弟子たち、とりなす妻と母という毎日。

 場所を動くたびにその土地でトラブルに巻き込まれ、役人や土匪たちの半分とは最初に対立、「あ~あなたがあの霍大侠!久仰久仰」と言うお約束展開を重ねていきます。残りの半分は敵役ですなw

 そうやって知り合った人たちの尽力もあって、一同は天津に戻り、鏢局の仕事につきましたが、早速罠に落ちています。

 全体の三分の一くらいが終わったところですが、まだ精武会も陳真も登場してません。何回か霍元甲の物語は見てるので、これからの展開は予想がつきすぎるところはあるですが、とにかく毎回たっぷりと見せてくれる功夫場面は楽しいです。

 

 ドラマではあまりにも霍元甲夫婦の出来が良すぎて、ちょっと戸惑ってます。義侠心、愛国心、家族愛に満ちた大侠という点は変わりないんですが、鄭伊健のバージョンではもっと人間味のある霍元甲だったと思うし、以前の趙文卓版でもそれほどの気になった記憶もないんで、これは今回の特徴でしょうか?

 

 なお、このドラマでの迷子的一押しは上記の張春仲の呂鷹四と高雄の霍元甲父霍恩第。若いころに霍元甲も演じたことがあるという高雄がとにかく渋くて格好良かったのです。

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 話の展開は、ストーリの展開は知識があることに加えて、同じパタンの繰り返しになってる面もあって、ちょっと冗長な感じがないでもないし、少々ご都合主義ではないかと思わないでもないですが、話に強弱も軽重もきっちりついてるんで毎日二集ずつの更新を無理なく追っかけられています。 

 

 おまけに「死亡通知単」の原作の日本版「死亡通知書 暗黒者」を読んだせいで、ドラマの「暗黒者」のリピまで始めてしまったのです。「盗墓筆記重啓」と「錦繍南歌」は別として、申し訳ないが、「天舞紀」「暮白首」「実習女捕快」「漂亮書生」の四作はそろって後回し。

 好みがもろに出てしまいましたw

 余談ですが、やっぱり「暗黒者」はおもしろい。