江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

鶴唳華亭 その3

24~34集

f:id:maimaimaigo:20201003140900j:plain

 

 5,6作同時進行の中、頑張っておりますw

 けど、相変わらず「鶴唳華亭 その1」へのご訪問を毎日何気にいただいているにもかかわらず、先日10か月ぶりに更新した「その2」にはご訪問はほとんどなく、やっぱり謎の鶴であります・・・

 このドラマ、頑張ってみてるといくつかの特徴的なドラマ展開に気づくようになってきました。

 まず、上げたら落とす、それも真っ逆さまに。

 今回視聴分だけでも、それこそジェットコースター並みというよりバンジージャンプのように上下しております。

 もう一つは、ほとんどの登場人物がどす黒いものを抱えている。自分の利益や権力であったり、プライドであったり、復讐心であったりしますが、むき出しにしているものや隠しているものが混在。同じように激しいやりとりの登場した朝廷ドラマ「清平楽」には、そう言う悪意はあまり見当たらず、とげとげしたやりとりの背景にあるのはガチガチな教条主義であったり、正義感からくる不寛容であったり、プライドであったりしますが、「鶴唳華亭」にはそれとは比べ物にならない「悪意」が底流にあるようにみえます。

 時代背景は違いますが、「大明風華」でも激しい兄弟親族による情け無用の皇位争奪戦が描かれました。どちらも陰険で苛烈ではあるのですが、ある意味あっけらかんと展開した「大明風華」に比べると、こちらは遥かに陰湿なものを感じます。

 
 さてと・・・ストーリ展開を追ってみます。

 太子は師であった蘆世瑜の死を目の前にして、泣いてるだけの善人では太子として生き抜けない、周囲の人間も巻き添えにするという自覚ができたのか、次々と政治的に自分の立場を固めるために動き出す。張陸正の娘を太子妃にと言い出したのもそのうちだが、そのことが一応政治的には中立に見えた張陸正に欲を生み出す。

 

 その太子妃となった張念之の元に「顧内人」として仕えるうちに、陸文昔は処刑されたはずの父と兄がまだ生きていることを知る。しかも、父は太子と共に李柏舟を倒すための策を練っている。

f:id:maimaimaigo:20201003165232j:plain

 皇帝の不在中の監国を命じられた太子は、その間に果敢に李柏舟を追求。彼を告発して、牢に入れることまで成功する。父皇帝に対して、信じてもらっても大丈夫だったでしょうと鼻高々・・・

 陸英父子の解放と李柏秋一味の処刑を張陸正に太子が指示。

 陸文昔はこれで自分がここにいる理由はなくなったと宮中を去ることを決意。

 しかし、陸英が復権すると、自分の娘の太子妃の地位も自分の地位も危ういと考えた張陸正が、故意に二人を処刑させてしまう。この張陸正、中の人は張紀中版射鵰英雄伝の完顔洪烈が忘れられない鮑大志。今回も悩める父親ですw

 

f:id:maimaimaigo:20201003141323j:plain

 

 誤って二人を処刑したと詫びに現れた張陸正の言葉をすっかり聞いてしまった陸文昔。

 怒りに任せて張陸正を処刑しようとした太子だったが、またしても妊娠してますの張念之のひと言で気持ちが揺らぐ。その後、皇帝が戻ってきたりするうちに、冷静になったのか太子は張陸正をとりあえず生かしておくことにする。

 それを太子妃に伝えるよう命じられたのが陸文昔。彼女は新たに復讐心を燃え立たせる。ついでに太子にも失望したんでしょうな~

 そんな彼女がさらに宮中にいることに不安を覚える姜尚宮は彼女に宮中から去るように命じる。

 その会話をすっかり聞いてしまった張念之は、「顧内人」が実は本来の太子妃であるべき陸文昔であることを知ってしまう。太子妃の地位を横取りしたばかりか、父親が彼女の父と兄を殺害してしまったことの許しを請うが、陸文昔は背を向ける。

 あれほど信じ、頼りにしていた「顧内人」だったが、もう彼女が運んできた薬湯を飲むことは・・・陸文昔、不気味なキャラ化。

というところで、34集。

 最初に出された60集のうちの半分以上は過ぎました。

 太子というのは身近な人間に対しては情が厚く、誠実、感情的な人物だったが、利用できるものはとことん利用する、政敵に対しては容赦なく対応するところまで成長したということでいいのでしょうか?
 このドラマの主役にふさわしい裏表のある人間としても着実に進化している感じw

 でも、何かと脇が甘い。そこをついて、皇帝の耳にささやき、せっかく上がった太子の株をまた奈落の底へと叩き落すのが科挙で探花となった許昌平です。もともと科挙の不正事件で巻き添え食った感じで登場した人物ですが、いかにも腹黒く企んでますという挙動が怪しげ・・・

 こちら、中の人は王雨。何年たっても、「趙氏孤児」が忘れられない。

f:id:maimaimaigo:20201003141512j:plain

 ということで、朝廷の権力を一手に握っていた李柏秋とその一味の処刑には成功したものの、斉王やら張貴妃やらは健在、斉王の弟五大王も陸文昔の協力者として登場してますが、腹の底では?なキャラw

 とにかく、素直に善人というか悪意のないキャラが見当たらない。宮中の女官とか牢番のような小さなキャラでさえ悪意をむき出してくる。
 
 正直言って、こう悪意だらけのドラマってのも後宮ドラマ以外ではあんまり思い当たらないです。衣装や文物はほんとに優美なんですけどね~連続してみるとどっと疲れるのですわ。

 同じように連続してみると疲れ切ってしまうきゃわきゃわしてるだけのラブコメとか悪意だらけの後宮ドラマというのもあるんですが、それと違うのはとにかく見続けることができるってことでしょうか?
 ほめてるのかけなしてるのかよくわかりませんが、とにかく頑張って続きにいきますw

 少なくともいくつかお試しして、コケてる何本かよりは好みにあってることは事実なのです。

 好みに合わないのは何か?話題になってても、ブログになってないのはほぼそういうことです。でも、ときどき見てみたらめっちゃ気に入った!というのもあって、油断はできませんですw