江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

上陽賦 その1

1~8集

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 配信開始の日に二度に分けて配信された分。

 章子怡が初めてドラマに主演するというので話題になっていましたが、2年も塩漬けになってたんで忘れてしまうところでした。題名も原作「帝王業」が「帝凰業」「江山故人」から「上陽賦」で落ち着いて、80集が68集に圧縮されてようやく登場です。


 大成国という架空の王朝を舞台に、皇帝の姪で幸せいっぱいわがままいっぱいに育ってきた阿妩こと上陽郡主王儇を主人公に権力争いと彼女の変貌が描かれるドラマのようです。

 なにしろ主人公の王儇が章子怡なので、片頭片尾の映像を見ると圧倒的女帝感。でも、ドラマスタート時点では15歳だそうでw

 

 これに対して、いろいろ批判もあるようですが、私はそれほど気にならなかった。ここのところ、いろんなベテラン俳優さんの若作り、いや少年少女役を見ているんですしw

 それより彼女に絡む皇帝の三人の息子、実の兄王夙あたりの男性俳優が「おじさん」過ぎるのが気になってしまった。年齢的には彼らも10代か20代初めの設定と思うんですが、ちょっと勘弁してくれ~な気分。イケおじは望むところですが、イケおじとして登場してきていただきたい💦

 髭があるだけで父親世代、なければ息子世代というだけの区別じゃ無理がある。

 とか思うとやっぱり章子怡はすごいや~と思うわけです。15歳に見えるか見えないかではなくて、演技で15歳を見せてつけて「どや~」って言われてる気がするw


 大成国では馬姓の皇帝一家と宰相で第一の権臣琅琊王家、それに次ぐ謝家が国を治めている。でも、なんでわざわざ琅琊王家w

 王家は12代続けて皇后を出して来た名門。現在の皇后も当主王藺の妹、王藺の夫人は皇帝の妹。王藺と長公主の間には息子王夙と娘王儇がいる。皇帝と皇后には太子がいるが、出来は琅琊榜の太子程度。

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 もう一つの謝家からは、謝貴妃が入宮していて、こちらには第3皇子がいる。

 皇帝の3人の息子は王家の母を持つ太子子隆、それに次ぐ権力者の謝家の母を持つ第3皇子子澹、そして身分の低い母をすでになくしている第2皇子子律。

 皇位を狙う資格を持つのは子隆と子澹、子律はひっそりと太子の言いなりになっています。

 王儇と子澹は恋仲ですが、王家の娘を得れば皇帝になれるということで、太子は彼女は自分のものと決めてかかってます。

 

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 表面的には、太子は嫌い、子澹と結婚したいという王儇の願いをかなえようとする母や謝貴妃、皇帝、なんとしても太子に嫁がせたい皇后や父というドラマが展開しますが、その裏では皇位を巡る思惑が入り乱れています。

 そこに現れたのが成り上がりの将軍蕭綦。彼は敵の王を殺したら王にするという皇帝の言葉によって豫章王に封じられますが、馬姓でない王、しかも士門でない寒門の王など認められないと朝廷では重臣たちが沸騰しています。

 しかし、20万の軍を率いる兵権を持つ彼は、王家を追い落としたい謝家には魅力で、娘を嫁がせようと図ります。

 ところが太子が王儇を襲うつもりで間違って謝家の娘宛如が被害者になってしまう。これで、太子は王家の娘を娶れず、謝家は蕭綦と結べなくなってしまう。

 この裏には、おとなし気な顔した子律の企みがあるわけです。

 

 そこに皇帝が突然毒を盛られて人事不省になってしまう。早速太子を監国に、自分は摂政となって国政を掌中に収めた王藺。そして、邪魔な謝貴妃を毒殺犯にして自死に追い込み、謝家一族を追放。子澹を墓守においやってしまう。

 謝家の一同や子澹が死なずにすんだのは、王儇が父の命に従って蕭綦との婚儀を受け入れたからです。母の長公主の手配で一度は子澹と逃げる機会もあったが、子澹が現れず、婚礼の夜に蕭綦は急に出陣してしまい、とことん家族にも男たちにも絶望したヒロイン。

 その彼女が誘拐されたところで8集終了。

 皇帝と謝家はうざい王家を排除したい。皇后は好きでもない男と結婚したのは王家の娘だったからでせめて息子を皇帝にしたい。長公主も兄が皇位につくために好きでもない男と結婚させられたのでせめて娘は好きな男と結婚させてやりたい。このあたりの思惑はすぐに見てとれますが、さらに自分が皇位を奪取したい子律、馬家から皇位を奪いたい王藺、さらに腹の中の読めない蕭綦と玉座の周りは真っ黒けになっています。

 幸せいっぱいだった王儇が、皇帝暗殺事件の時からすっかり面変わりするところなんかはさすがの演技力と感心。章子怡って苦手なことも多いんですが、やっぱりうまい俳優さんです。

 相手役の蕭綦には、共演したいと言っていた周一囲。登場あたりがかっこよすぎて、思わずリピしてしまいました。

 

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 父親の王藺には于和偉。目的のためには手段を選ばない権力者ぶりが見事です。

 

 そして、母親の長公主が趙雅芝、謝貴妃に恵英紅と香港武侠ドラマで活躍した懐かしい顔が並んでいるなかなかな画面。

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 子憺には台湾の楊祐寧、子律には蒲巴甲、太子妃になってしまった謝宛如は左小青と見慣れた顔ぶれが並んでいます。

 8集で王儇を誘拐したのはどうやら袁弘のようです。

 冒頭で、一人の少女を巡る3兄弟プラス1?うざそう~となかなか視聴意欲が盛り上がらなかったのですが、こういう陰険な権力闘争なら見る気ましましです。こっちの方がうざい?趣味の問題です~