1~24集(大結局)
短いです。1集が33分前後で24集、合間に見ているだけでもあっという間に見終わってしまいました。
「有匪」「大江大河2」「上陽賦」に「山海情」と結構予算かけてるドラマの合間に、明らかにさほど予算かけてなさそうなこのドラマは異色の存在。失礼ながら、キャストは顔値も知名度も、演技力もムムム・・・という感じの人も混じっている皆さんだし、話も元ネタが見え見え。
けれども、このドラマ結構おもしろく見られたのは、基本が古龍風味なんです。
それが見た目よりはずっと濃い古龍風味。武侠ファン、金庸に比べて古龍原作ドラマが少ないとお考えの向きにはお勧めしたい。
何しろ導演は、香港で鄭少秋の「楚留香」、梁朝偉の「絶代双驕」などたくさんの古龍ドラマを監督した黄建勛。よくまあこんな人を引っ張り出したもんですが古龍ドラマの胆を押さえていて当然ですね。
主演陣の名前も、楚雲瀟とか胡万花だし、盲目の達人とキャッキャとしたその妹は苗字が「上官」だしとキャラを見てるだけでも、古龍の匂いがプンプンする。そしてなぜか「中原一点紅」だけはそのまんま登場。why?
古龍ドラマで盲目の達人といえば、花満楼なんだけど、上官???となった。だってね~(以下自粛)
ヒロインの母親が「神水宮」の宮主だったり、仮面の「幽霊公子」という謎の人物が襲ってきたりと、楚留香の話で見たっけ?それとも陸小鳳?というエピソードが続きます。
一応は、記憶の一部をなくしている楚雲瀟が自分の秘密を追いつつ、知り合った医師冷星辰の秘密も追いつつ、自分たちを襲ってくる謎の集団と戦うという話。
出会う人物がみんな何かしらの関わりを持っているし、全体がコンパクトなせいもあってキャラの裏が簡単に想像できてしまうのもご愛敬でしょうか。
今回の一番の謎は「美人図鑑って何?」でしょうか?いや、「美人図」まではわかるんです。でも図鑑?中文の「图鉴」は私が思う「図鑑」とはまた違う?
古龍らしく恋愛ドラマもくどくどせずにすぐにそれなりの関係になっていく。主人公の楚雲瀟には本命女主1冷星辰の他に、上官芊芊、婚約者だという柳如意。女主2の高悦には男主2の胡万花と姫軒轅が好意を持ちます、この姫軒轅がまた不憫なキャラで高悦のためにいろいろがんばるんですが、タイミングが悪いというのか彼女はそれをすべて胡万花の好意と思い込んでしまう。誰が悪いというわけではないけど、今人気の不憫キャラw
胡万花の元ネタ胡鉄花でしょうが、このあたりの感じはずいぶん違います。でも、楚雲瀟を「小臭虫」と呼んでたりするのは、まんまです。
なんでも元々は「楚留香新伝之美人図鑑」で企画されてたとかで、なるほどな~と思う部分もたくさん。次々いろんな人物が出てきて、ちょろちょろっと話に絡んでは退場していくという話の流れとか、最後にちょっとだけ朝廷関係者とかが出てくるあたりも古龍っぽい?
今日本でファーストランをしている「侠探簡不知」も古龍風味があってとてもおもしろいのですが、こちらももっとべたに「いただいてる」という感じがします。
でも、古龍原作を謳っているドラマのいくつかよりはよほど古龍風味だった気もする。
演員ですが、ほんとになじみのある人が隅々までいないw
主人公の楚雲瀟の中の人は「古剣奇譚」で「陵川」を演じていて、かろうじてこれに覚えがある。確か天墉城の弟子のはず・・・って名前見ればわかるかw
ヒロインの冷星辰の張楠は「画心師」で玉烟をしてたのも何となく覚えてる。
というくらい、知らない人ばかり。
全くの新人ばかりというわけでもないようですが、これからキャリアを作っていく人たちということで了解しましたw
演 員 角色
蔡俊涛 飾 楚云潇
张 楠 飾 冷星辰
孙宝珠 飾 高悦
文 渊 飾 上官如风
王宇泽 飾 胡万花
张 云 飾 皇帝
朱荣荣 飾 中原一点红
李予溪 飾 柳如意
潘思羽 飾 上官芊芊
職員
出品人 王可、曹文华
制作人 张萌、易文洋、唐祯、王可、方芳(总制片人)、宋硕(执行制片人)
監 制 彭瑞祥
導 演 黄建勋、史卫强、张朋远
編 劇 丁睿玺、郑宁、曾思齐