1~8集(大結局)
秦昊が主演だし、なにしろ短い!という理由で視聴スタートした、中華ドラマ五月病な私でした。でも、すっかり楽しく見終われました。
このドラマ、「猎狼者」、英文名が「HUNTER」。まさにそういうドラマが8集にわたって展開しました。
主人公たちが追うのが密猟者集団、そして彼らもまた主人公たちを追うのです。
何しろ導演が「九州海上牧雲記」「長安十二時辰」の曹盾ですから、アクションに次ぐアクション、流血に次ぐ流血!というちょっと見る人を選ぶドラマ。でも、滅多に人は死なないし、ただアクションだけを見せるような展開ではなく脚本もしっかり描き込まれ、演員秦昊を初めとした演員も一癖ある役をさせたら~というベテランがたくさんで見ごたえたっぷり。
主人公の魏疆は5年前に密猟者を追跡中相棒の趙誠をなぶり殺しにしされ、自分も重傷を負ってしまう。それがきっかけで警察をやめ、すさんだ暮らしをしていた。その彼が密猟者に捕らえられた若い警官秦川を救うために力を貸すことになる。
秦川を捉えた一団が未解決となった5年前の事件の犯人たちだと気づいた魏疆は秦川と共に彼らを追う。
魏疆の周辺の人々だけでなく、密猟者グループの方の描写がしっかりされていて、回を重ねるうちに内部での争いが起こっていく様子や、一人ひとりの背景や個性もきちんと見せてくれます。
敵と思えば味方、味方を思えば・・・と意外な人物が魏疆の命を狙っていたりする一筋縄ではいかない展開もあって、アクションだけを楽しむドラマとは違いました。
だから、ちょっと詳しく内容をトレースするのは遠慮しておきます。
ネタバレ気にしないという意見も聞きますが、気にする方もいるし、まあ曹盾のドラマということでわかっていただける部分も多いかと勝手に思ってます。
ただし、ドラマの舞台は新疆。全編舞台は山奥、森の中、雪山でなければ決して豊かではない人々の暮らす町、というわけで華やかな衣装もセットもありません。自然は美しいけれど、観賞用の風景ではなく、荒々しい野生の自然です。登場する人たちも土地に根付いて行き、しっかり人生を背負っている感じで、浮ついたキャラは一人もいない。
出演者はそう多くないですが、演員表を見ていると魏疆の秦昊、秦川の尹昉たち「正義」サイドより犯罪者グループの方が主だった出演者として多く紹介されています。確かに、狼を名乗るこの犯罪グループがいないことには主人公たちが光ることもないわけで、ボスの毒鹞子に尹铸胜、その配下の一人周炀に余皑磊と「長安十二時辰」から「林九郎」と「元載」が参加していて、とにかく存在感のある「悪役」が控えています。で、反派一同の海報w
8集は短いとは言え、一気に見るにはちょっとしんどいかもしれません。「九州海上牧雲記」の瀚州での戦闘シーンとか「長安十二時辰」の大立ち回りが気に入ったという人にはぜひお薦めしたいところです。アクション以外に派手なところは全くないし、恋愛要素も死んだ趙誠と残された妻のエピソードが唯一といっていい感じでそういう方面での華やぎもないです。でも、質実剛健なドラマ展開を楽しめました。
角 色 演 员
魏 疆 秦 昊
秦 川 尹 昉
赛 娜 黄子星
花翻子 沈佳妮
毒鹞子 尹铸胜
周 炀 余皑磊
刀 子 赵 魏
狐 狸 隋咏良
赵 诚 姬 他
巴 图 何 晨
職員
導 演 曹盾,高翔
編 劇 顾浩然,高鹏