41~45集(大結局)
残った5集で朱棣即位後の22年、北伐の途上でなくなるまでが駆け足で描かれました。
燕王軍の南京入場で城は落ちたものの允炆の生死は未確認、とりあえず見つかった死体を甥に見立てて大芝居をうち建文帝は死んだと既成事実を作る朱棣。朱棣は斉泰らにはあっさり酷刑を命じるが、燕王軍に徹底抗戦を貫いた昔なじみの鉄鉉は助けようとする。けれど、鉄鉉自身に拒否されて、結局死を命じることになる。朱棣という人物の一貫性のなさ、情に流されるというか気分次第というか…つまりは気まぐれな独裁者の顔がくっきりして、皇帝即位。
ここから、北伐、鄭和の大航海、永楽大典編纂とか永楽時代の事績がパタパタと描かれます。しかし、朱棣側近の大監馬和が鄭和になるとはさすがに予想してなかったw
皇后徐妙雲の死から本人の死までで、きっちりエンドマーク。北伐の途上で病没するのですが、そこでナレーションで永楽時代の説明が入ってエンド。このドラマでは朱瞻基は同行していませんし、漢王もいませんが、まあこれから「大明風華」の話に続く、というわけですね。
朱棣は孫の瞻基を皇太孫に任じて、「またひとり皇太孫を作ってしまった」と言ってます。そう言わせたい気持ちは重々わかります。けど、そもそも太子の高熾が健在なのに「皇太孫」ってありなんですか?もやる。
とにかく家族や「仲間たち」に囲まれて順風満帆の青年期から、権力の座には付いたものの彼らが次々世を去り、というか死に追いやり、孤独な皇帝となった老年期まで、朱棣という人物の一代記でした。
朱元璋と朱棣という独裁者をホワイトに描いただけのドラマだという批評も見かけました。それも当たってると思うし、家庭人としての彼らに力点が置かれ過ぎて、冷酷な独裁者としての顔が見えにくくなってしまっていたとも思います。この点では胡軍の「朱元璋」の方がすごみがあった気がします。
けれど、そういうことがすべてひっくるめて「実はあったのに、削除されてしまったんじゃないか」という疑問の中に納まってしまっています。制作サイドとしては損したのか、得したのかw
ドラマを見ていて、なんか説明が足らない、なんか話が飛んでると感じる部分がたくさんありました。
太子朱標が死に臨んで、地図に三か所〇を書き残す。年長の弟たち秦王、晋王、燕王が任じられた藩国の上に書いた〇はいったいなんだったのか?など、それからの話の展開でも「アレは何だったんだ」と何度も話題に上がりました。なんだったんでしょ?
けど、維基百科を見ると朱標の説明に「因李善長臨終之言(詳情不詳,被刪減,疑似與身世、生母、藍玉相關),變得意志陰沉,而且對藍玉態度大改,並稱其為舅舅如親舅舅」とか見かけると、いい人で亡くなった朱標、実はブラック化していた?やっぱり何晨銘が演じるキャラなの?とか妄想がはかどってならないのです。
それがあるとないで、〇の意味もいろいろ変わってくるような?来ないような?
允炆のその後についても、何の説明も妄想を働かすような場面もない。ただ「探せ」という朱棣の命令だけが出されただけ。まあ、出家したとかなんとか知られた伝承なのでご自由にどうぞと言うことかもしれません。今回の建文帝、おとなしく出家するようなキャラではなかったと思うのですが・・・
大幅カットのせいなのか、どうにもステロタイプな「良妻賢母」止まりな頴儿の徐妙雲には女主感が薄い。絶対出番少なくなったというよりほとんどなくなったとしか思えない白澍の朱柏、劉伯温の王勁松をはじめ思ったよりキャラが立たなかった重臣たちとかが残念。
よく歓瑞制作の幻玄ドラマで見ている成毅や韓承羽、傅方俊らが歴史上の人物に扮しているのは個人的に目新しい感じ。「長安諾」とか、放置したままなんですよね~
やっぱり縮減される前の80集版が見たいです。でも、現在の状態でもなかなか見ごたえのあるドラマでした。
ということで、これからは手ごわい「風起隴西」に集中できますね~とか言いながら同時進行まだ数本。「重生之門」に手を出すのをぐっと我慢しております。
冯绍峰 飾 朱棣
陈宝国 飾 朱元璋
颖 儿 飾 徐妙云
何晟铭 飾 朱标
陈月末 飾 朱允炆
张丰毅 飾 徐达
王 姬 飾 马皇后
成 毅 飾 少年朱棣
雨婷儿 飾 少年徐妙云
姚 橹 飾 吕本
王劲松 飾 刘伯温
王庆祥 飾 李善长
王 辉 飾 李文忠
张光北 飾 王保保
王绘春 飾 姚广孝
杜 源 飾 胡惟庸
毕彦君 飾 汤和
高宇航 飾 朱高炽
王旭东 飾 朱高煦
刘誉坤 飾 盛庸
张芷溪 飾 伯雅伦
制作人 钟君艳、江新光 、高新杰
导 演 高希希、赵立军
编 剧 董哲、徐辉
美术设计 邵昌勇
动作指导 李国沅
造型设计 陈顾方、杨树栋
服装设计 方思哲