17~24集(大結局)
う~~おもしろかった!
このおもしろさをこれから見る皆さんにもぜひ共有してもらいたい。と言っても中身について話すのがとってもむずかしい。いつもなら画像で一区切りするんですけど、もうドラマ全体が伏線と仕掛けだらけなので、どうしようもないのです。
原作者馬伯庸の作る物語というのは、緻密な時代考証と大胆な発想で構成された歴史ドラマだと思うのです。「三国機密」などその典型。今回のドラマは三国時代末という歴史の転換点を控え、実在の人物、実際の出来事の中に創作されたキャラを置き、虚実ある登場人物たちの人間像を描き出しています。
諜報機関を舞台にしたドラマですから、二重スパイに三重スパイも当たり前のスパイたちの活動、彼らを操る者たちの姿が描かれます。蜀と魏、登場人物たちそれぞれの正義がぶつかりあい、そこに個人としての彼らの愛憎や思いも加わって、それらが絡み合いながら大結局へと向かっていきました。
個人の思いや生き方、彼らの生涯を描きながら、それら一切合切を呑み込んで歴史が作られていくわけです。結局、蜀という国家は魏の前に屈してしまうのを知っている未来人視聴者としては、なんとも言葉にしがたいものがあります。
前回にも書きましたが、演員たちの演技がすばらしい。陳坤、白宇がダブル主演に設定されていますが、彼らの所属する司聞曹の上司馮膺の聶遠、彼と対立する李厳の尹铸胜、諸葛亮の李光洁がまた素晴らしかった。量的には登場場面の少ない魏の人たちにも郭淮に郭京飛、郭剛に童子健らが配役され、魏という存在の大きさ、圧力を醸し出していました。
配役上、陳坤の陳恭26歳、白宇の荀詡28歳という設定らしいですが、実年齢に近い白宇はともかく、もう40半ばの陳坤が何の違和感もなく若者世代を演じているのはすごい。同世代の聶遠たちはそれより年上世代を演じているのですが、何の違和感もない。
たった二人の女性は対になるような形で配役されていますが、楊頴がこんなに演技のできる人とは思ってなかったです。どうも彼女にはデビュー当時のお人形さんのようなモデルイメージがあったのですが、最近ぐんぐんできる俳優さんになってきた感じを受けています。
ドラマ自体は馬伯庸の原作プラスドラマオリジナル展開のようですが、それにリアリティを持たせるためになくてはならないセットづくり、小道具づくりにも目を奪われます。
今回特に、室内シーン、夜間シーンでの闇の深さがドラマの圧を強めていました。ぼっと光る燭台の明かりに浮かぶ男たちが陰謀を巡らせているシーンとかぞくぞくするような魅力があります。これをライトいっぱいで隅々まで明るい中でやったとしたら、ドラマの雰囲気もずいぶん違ったものになってしまったはず。今回は、光と闇が重要なキャラでもありました。
ストーリの方はあえて紹介しないことにしますが、サブタイトルになってる兵法三十六計をドラマの順でご紹介。ドラマ見るとこのサブタイトルはうまくストーリを反映していて、中身が浮かぶのです。未視聴のみなさんも想像してみてはいかがでしょうか?
1・偷樑換柱 2・趁火打劫 3・金蟬脫殼 4・笑裏藏刀
5・反客為主 6・借屍還魂 7・瞞天過海 8・混水摸魚
9・暗渡陳倉 10・走為上 11・打草驚蛇 12・關門捉賊
13・美人計 14・無中生有 15・聲東擊西 16・順手牽羊
17・苦肉計 18・連環計 19・釜底抽薪 20・圍魏救趙
21・借刀殺人 22・樹上開花 23・擒賊擒王 24・李代桃僵
演 員 角色
陈 坤 飾 陈恭
白 宇 飾 荀诩
聂 远 飾 冯膺
尹铸胜 飾 李严
常 远 飾 孙令
杨 颖 飾 柳莹
孙 怡 飾 翟悦
俞灏明 飾 杨仪
王 骁 飾 糜冲
杨 轶 飾 高堂秉
张晓晨 飾 黄预
刘亭作 飾 阴缉
赵 峥 飾 李邈
从瑞麟 飾 林良
董子健 飾 郭刚
李光洁 飾 诸葛亮
郭京飞 飾 郭淮
出品人 薛继军、曹华益 、龚宇 、孙倩、傅斌星
制作人 夏晓辉、田甜、杨蓓、张麟
监 制 庄殿君、徐佳、王晓晖
原 著 马伯庸
导 演 路阳
编 剧 金海曙 、金昱
摄 影 韩淇名
配 乐 川井宪次
美术设计 韩忠
动作指导 曹华 、王程
造型设计 梁婷婷
服装设计 程瑞
灯 光 朱卫高