10~26集
なんかすごいドラマを見ている気がしてならない。
中華サイトのランキングでも他の話題作を押さえて、トップに立ってるとか言うのも納得です。
主演は安欣の張譯と紹介しているサイトも多いのですが、高啓強を演じる張頌文の主役感がすごいです。
ここまで見たのは2000年と2006年のお話。
1~12集は2000年の出来事。安欣と高啓強の出会いから始まって、その当時の京海市の人間関係・権力関係が俯瞰され、高啓強が黒社会のボス秦叔の義子にまんまと納まるところで終わります。
13~26集の舞台はその6年後の2006年、今や義父に代わって建工集団を率いる大立者の一人となった高啓強が、さらに力をつけていきます。
その高啓強の変容をずっと見てきて、彼の犯罪の証拠をつかんで逮捕しようとがんばっているのが安欣ということになります。
建工集団の狙うリゾート地開発を巡って李有田率いる地元民たちとの間で発生したトラブル、麻薬取引に手を出した高啓強の弟啓盛、建工集団内部での秦叔と高啓強の対立などがたて続き、京海市は表でも闇世界でも彼らのやりたい放題な無法地帯化しています。
犯罪集団に対抗するはずの警察も、2000年から変わらず正義に燃える安欣の苛立ちを尻目に黒社会をも操る市の高官趙立冬の息がかかっていて、犯人を捕らえても釈放してしまうとかがんじがらめ。
そんな中で警察と高啓強の対立が描かれると言ったら、あまりにも単純すぎます。
二人の間には、敵ではあるが互いをわかりあっているという関係があります。安欣はだからこそ、高啓強の動きを簡単に見てしまう危険を知っていて慎重に捜査をしようとします。高啓強は安欣が自分を狙っていることを十分承知で、彼の動きを利用しようとも企むし、彼を窮地にも追い込むが、どこかに「朋友」という意識を残しているようでなりません。
多くの犠牲者を出した2006年のドラマの終わりには、さらに巨大な権力を得た高啓強も、刑事課から追われてしまった安欣も、共に孤独を抱えています。
安欣の疲れ果てた姿を、高級車の中から凝視する高啓強ですが、安欣はそれに気づいていません。
27集からは、いよいよ現在2021年パートが始まります。そうして、安欣が徐忠たちと共に再び立ち上がるという話が始まるのかと予想しています。
でも、ここまでのドラマを見ている限り、話を進めているのは高啓強で、安欣はそれに引きずり込まれている感じです。彼が主体的に下した行動は、高啓強たちを相手にする限り身の回りの人間にも害が及ぶと結婚直前まで行った孟鈺に愛想尽かしをして無理無理別れを告げたあたりでしょうか?
もっとも高啓強も順調に上り詰めていく一方で、近しい人間たちを失っていきます。
まるで合わせ鏡のような二人です。
彼が自分のために殺人までしていく人間をどう養っていくかとか、敵対者にどう対していくかとかを見ていると映画の「ゴッドファーザー」三部作を見てるような気がしてきて、主役感十分。
この先には、安欣の存在感、主役感がもっと出てくると思うので、そちらも楽しみなんですが、もう高啓強から目を離せなくなってます。
登場する女性キャラは多くないですが、高葉の演じる高啓強の妻陳書婷の姐御感が圧倒的。孟鈺の李一桐も心配したようなドラマから浮いてしまってる感じはなくてほっとしました。
今日明日には最終話まで出てくるので、出たら一気見するつもり。そのために体調も整え、時間もしっかり確保してじっくり楽しみたいな~とワクワク更新待ち中。
とりあえず、それまでに本日は「武林有侠気」と「君子盟」ちょろっと覗いてみます。この二つ、同時進行になるのが、この「狂飆」に「去有風的地方」に「三体」なんですが・・・大丈夫かなw