江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

塵封十三載 その1

1~12集

 

 またしても迷霧劇場のミステリドラマです。しかも、全24集・・・半分見たところでひとまとめです。

 そして、またしても現在と過去の事件がリンクする構成になっています。

 

 内容の紹介は、ともかくとして・・・なんで13年なんですかね?いや、13年がだめだとは言いませんが、11年とか14年とか17年とか聞いたことない。「琅琊榜」が12年、「神雕侠侶」と「魔道祖師」は16年、「陳情令」は13年・・・とか思い返すと、まあ10年~20年くらいが登場人物的にはいいかもしれません。

 

 それにしても「他是誰」「回响」「狂飆」に途中で止まってしまった「光渕」、古装劇の「山河之影」「顕微鏡下的大明」「君子盟」と最近見たドラマのけっこうな数がこういう構成。中華ドラマの特性なのか、今の流行なのか?

 過去と現在の組み合わせ方も、細切れだったり、きっちりパートに分けてたり、過去パートはおまけ程度だったりといろいろ。今回の「塵封十三載」は基本を現在パートに置きながら、ほぼ同時進行で現在と過去の事件が進行し、捜査が続けられていきます。

 

 というところで、ドラマの概要をざくっと・・・

 1997年に南都市で起こった殺人事件は当局の捜査にも拘わらずコールドケースになってしまっていた。その時に新人として捜査に加わっていた陸行知、2010年には刑偵大隊長となって捜査の最前線に立っている。
 1997年に刑警に移動してきたばかりの彼の師父、上司となったのが衛峥嶸。このころはバリバリの現役、一昔前の日本の刑事ドラマによく出てきた猪突猛進型「デカ長」タイプ。その指導を受けることになった陸行知は心理学や科学知識を生かした捜査を重視している。チームにはベテランの刑事たちがそろっていて、寝食も忘れて捜査に当たっている。まさに1997年当時の刑事ドラマ世界が広がっています。

 そんな南都市で起こったのが女性を殺害し、服を脱がしてディスプレイするという事件。最初の事件に続いて、二人目、三人目と被害者が出てしまいます。
 この犯人を逮捕し、自供を引き出せた、でも!というところで12集まで。

 

 2010年、再び同じ状況の事件が起こる。果たして同じ犯人が犯行を再開したのか、模倣犯なのか?

 捜査チームを率いる陸行知は、今は一線を退いて図書係をしている衛峥嶸を再び捜査現場に引き出す。

 

 2010年の事件を捜査するうちに13年前の事件に関わる新たな事実も出てきて、残り12集で二つの案件が一つになっていくと思われます。刑事たちの家庭や人間関係に関わるエピソードにも興味があるのは私にしては珍しい?

 

 見どころは、1997年と2010年の13年を挟んだプロットの妙と俳優の演技わけでしょうか?
 双男主wの一人衛峥嶸を演じるのが陳建斌。日本では「后宮・甄嬛伝」の雍正帝で知られていると思いますが、「三叉戟」の刑事役もよかったです。ここでは、97年の革ジャンと似合わないグラサンでギラギラしてるキャラと短パンにぶかぶかのシャツ、エプロン掛けで家事をこなす13年後の油気が抜けて好々爺然とした穏やかさを見せるキャラとアクセントをつけて、今と昔の差別化をしています。

 

 もう一人の陳暁が演じる陸行知は97年の登場時には新婚早々、刑事なり立てほやほやの24歳という設定。黄色のアーガイル模様のセーターが若さを演出しています。衛峥嶸について回り、彼の捜査方法に疑問を呈しながらも、刑事として成長していくわけです。2010年には、すっかりベテランで有能な刑事になり、刑警隊を率いています。特にメイクを大きく変えたわけでもないのに、13年前とは違う成熟した姿を見せているのはさすがです。

 

 

 ほかに衛峥嶸の妻で劉敏涛が出ているほか、譚凱、左小青、喩恩泰、王驍、聶遠らが登場、なかなか面白い顔ぶれと楽しみに見ているところです。