江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

逆水寒 その2

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逆水寒って「壊れていく顧惜朝」だったのね


去年の秋、「七剣下天山」にはまってたとき、小小さんが推薦してくれてた「逆水寒」ですが、今20集。なるほど「七剣下天山」にはまった人間に勧めてくれるにふさわしい作品だとわかりました。
「七剣下天山」では、大師兄楚昭南があがきながら壊れていったわけですが、「逆水寒」では顧惜朝(飾 鐘漢良)が自ら進んで壊れていくわけなんですね。
名実ともに大侠の戚少商(飾 陳智霖)、顧惜朝の計略にはまって連雲塞の仲間を皆殺しにされ、自らも重傷をおい、朝犯として顧惜朝や朝廷の軍に追われる。それでも、世間は彼を見捨てない。連雲塞の大当家を引き受けたために5年も放り出してしまっていた息紅涙も「殺してやる!」とかいいながら結局いっしょに行動することになる。
で、顧惜朝はというと、ものすごくプライドが高くて、その分いろんな能力もあるんだけど、生まれがよくない。彼の妻は丞相の娘なんだけど、もと四大名捕の鉄手の恋人だったわけで、それにも引け目を感じてしまう。丞相の娘婿といわれるのもいやで自力で手柄を立てて、立身出世をとにかくめざしている。でも、やればやるほど悪い方向にしか転がらない。確かに戚少商を追い詰めてはいるんだけど、まわりが彼の「理想」のとおりには動かない。妻は戚少商を助ける、皇帝に送り込まれてきた鉄手と妻の関係は気になる、後ちょっとと思ったとたん妻だのなんだのに裏切られる、戚少商と直接対決すれば負けてしまうし、その上助けられてしまう・・・
何もかも思い通りにならないこと、このうえなく、やっぱり壊れていくしかない。
でも、彼の場合は、最初から好んで壊れてるからなあ。大侠戚少商にあんたの侠義より自分の理想のほうが値打ちがあるって言い切ってるし。
見始めたときは、ずっしりしたアクションが気に入ったんですが、顧惜朝をやってるのが鐘漢良だし、そのうち「好人」になるんだろうとかって思ってたんだけど、しっかり「坏人」やってますわ。まあ、ここまで来たらいくとこまで行ってほしいものです。