江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

浣花洗剣録 その3

  やせすぎ・・・

 

イメージ 1
第40集大結局まで見終わりましたが・・・とにかく、このドラマの主人公は方寶玉のほうだった。
それはそれとして、謝霆鋒がやせすぎ・・・場面の順に撮影したわけでもないでしょうが、最後のほうになるともう痛々しいくらいやせこけちゃって、横顔なんか「大人物」の時と違って、見るのもつらいくらい。ちょうど子どもが生まれる前後の撮影らしいけど、いくらなんでもやせすぎ・・・美形が崩れるから早く体調だか体重だかもどしてね。
というのが、見終わって最大の感想。
イメージ 2
ドラマのほうは、趙鴻飛がやった木郎神君という一見白面の貴公子、でも朝廷のためなら人殺しも裏切りもなんでも平然とやってしまう、でも、武林に潜入しているときに愛し合った大苑国の公主への愛情だけは本物で、本来の自分を認めてくれない彼女の愛を得るためには、さめざめと何度も涙をながす。でも、同じように潜入しているときに、義兄弟となった大蔵たちには、冷酷極まりない・・・その矛盾が本人には矛盾でなく、当然のこととして並立している・・・という、私好みの悪役キャラ。
あとの主だった登場人物で悪事を重ねてた連中はほとんど改心して死んでいくけど彼だけは「君への愛は本物だ」といって、死んでいく。おっと、ネタばれか。
だいたいこの話とPPSの「楚留香伝奇」と共通していることがひとつあって、それは非漢人、非中原人、非朝廷人なんかへの差別的な感情がドラマの背景にあること。金庸の「天龍八部」なんかでも出てきたけど、中原の人間でなければ悪いことをする、正派でなければ邪派で悪、江湖の人間は朝廷の人間より下といった図式に絡みとられている主人公たちの葛藤があるわけです。
まあ、ドラマの中で十分解決できちゃいませんが。
天龍八部」でも「碧血剣」でも、見るたびに、漢族の人はともかく中国の他の民族の人たちは、どう思っているか気になるんです。だって、今は同じ中国国民なのに、どこどこの人間には野蛮だとか、一歩も中原にはいれないとか・・・まあ、歴史的事実ではあるんでしょうけど、やっぱり気になるなあ。

 

謝霆鋒がやたらにやつれてたことを別にすると、衣装もけっこう豪華だし、ロケ地も多いし、なによりちゃんばらの上手な人たちが多いうえに、変化に富んでて見ごたえがありました。
同じ謝霆鋒古龍原作ドラマとしては、「大人物」より正統派って感じでおもしろかった。
「楚留香伝奇」と比べると余計によく見えたりして・・・こっちは明日かあさってかくらいに大結局だから、それからゆっくり・・・でも、残念ながら、今以上よく見えてくるとは思えないよなあ。