江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

游剣江湖 その5

ネタばれごめんの第33~40集


な、なんちゅう終わり方するねん・・・
というわけで、下の画像から後は思いっきりネタばれするからねえ!
未見の方は、ご遠慮くださいって大げさな(爆)

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 で、この画像は游剣江湖の主だった登場人物なわけですが、大結局を経て生き残ったのは一応主人公の孟元超とその師妹の呂思美の二人だけ。後はみんなお亡くなり・・・
 まあ、打打殺殺とやってるわけだから、人が次々死んでしまうストーリ展開には、武侠としては別に文句はないんですけど。この話、あんまり無駄に人が死に過ぎる。
 例えば、大結局40集。せっかく「毒神」蛇男と化した楊牧から逃げたのに、のこのこ戻ってきて、コンマ何秒かで殺されてしまった宋騰霄。「お前の武功じゃ太刀打ちできない、無駄死にするな」と元超に言われて、両親と妻の思美とともに逃げたんでしょ。それを「今行かないとあなたは一生後悔する」とわざわざ送り出した思美も思美だが、「まいど!!」って感じで決戦のさなかに顔さずことは、ないだろ。
 そういや、なぜかジョン・ウーばりにいっぱい出てきた白鳩も、「毒神」楊牧の血を浴びて、ばったばったと墜落死・・・それまで出てくる鳥は、カラスばっかりだったくせに~~

 その楊牧のちまちました陰謀のせいで、毒に侵された林無双はようやく元超と結婚することができた。けど、これって、わざわざ楊牧の陰謀に自分から引っかかって、他の女に夢中な好きな男をゲットしたようにも見えるぞ~~「雪山飛孤」後遺症か?
 無双は、元超が毒に苦しむ自分を見て、元超が苦しむのを見るのがつらいと姿を消すけど、それって逆に男を一生自分にしばりつけるってことじゃないの?善意のようで、ものすごく性格悪い・・・どうも陳怡蓉って、最初は元気にはねっかえって、あるときから急にメロドラマの涙のヒロインになっちゃう役をするのよねえ。最後まで、元気にがんばってたのって天下第一ぐらい?

 何やかやといって、実質的な主人公だったのは雲紫羅なんですが、彼女もせっかく絶世の武芸を見につけ江湖で「紫衣女侠」として地位を確保したのに、性格は変わらず、まわりをねとねとしばりつけてる。元超と二人で、自分たちが結婚するとがさを流して、姿を消した楊牧を誘い出し、殺そうと画策。結局、元超と繆長風を助けるために二人の盾となって、楊牧の毒血を浴びる。そのあげくに、楊牧に「あなたは私と一緒にいたかったんでしょ。一緒に死んであげるから、満足でしょ」(悪意のある記憶による言葉w)と二人で死んでいく。なら、初めっから、元超に未練なんか見せるなよ。あんたのせいで楊家はめちゃくちゃになったという楊牧姐の言い分は正しい!!

 しかも、その紫羅が死んだことで、繆長風までが「彼女のそばにいたい」と死んでしまう。楊牧の毒血を浴びて死んだ紫羅を抱き上げたせいか、自分で死んだのか、頼まれた元超が手を下したのか・・・あんた、それまで元超に言ってたことと違うじゃん、やることが。

 あまりの無意味な死に方の連続に、あっけにとられてしまった・・・

 ラストシーン、やっと満場一致で鏢局連合の盟主に選ばれた元超。「ほんとなら大喜びするところなのに、自分のまわりには愛する人も友だちもだれもいなくなった。このまま孤独に生きていくのか」って嘆くところでエンド。なんか、この終わり方にも記憶があるんだけど・・・さて、なんで見たんだったか?

 と、首をひねってたら、わかった。「鹿鼎記」だ!!最後の康煕のセリフにかぶるんだ、この場面。
 こっちはすっきりしたものの、なんか釈然とできない終わり方ですわ。

イメージ 2 孟元超は、主人公としちゃあまりにも主体性がなさすぎ。しかもドラマの中で、周り中から「お前は人を信じすぎる」「お前の決断力のなさがまわりを不幸にする」と指摘され続けるんだから・・・
武侠劇のヒーローって感じはしないよなあ。メロドラマかなんかならともかくなあ。もっとも、この元超役の陳龍、「少年楊家将」では五郎やってたのねえ、中途半端にしか見てないもんで、忘れてたよ。こっちはもうちょっとテキパキしてたよなあ。

 おもしろくないってわけじゃなかったけど、どうも本筋と違うところでずいぶん楽しんでしまった「游剣江湖」40集でした。