江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

朱元璋 その1

1~6集


イメージ 1 邦題大明帝国 朱元璋
 中華ワールドではほど同時期に作られた陳宝国版と区別するため、胡軍版とわざわざ名前を付けてもらっています。
 明の太祖洪武帝朱元璋・・・あんまり詳しいわけじゃないけど、貧農から皇帝までのし上がり、そのあと次々とかつての仲間や功臣たちを粛清し、大規模な弾圧をおこなったぐらいのことは知ってる。それにすごいひどい顔つきだったてのも聞いたことがある。
 日本人的には、豊臣秀吉を連想させるサクセスストーリとその後の醜悪な末路をたどった人物らしい。
 それに、明末~清初の話なら、碧血剣鹿鼎記なんかで十分学習済み。元末から明初というとなんといっても倚天屠龍記。あれにも、朱元璋や常遇春なんかが出てたっけ。

 という程度の、知識を踏まえて見始めた胡軍版朱元璋
 武侠劇じゃなくて、まっとうな歴史劇らしいんですけど、胡軍登場とともに大爆笑。

 極貧の農家に生まれた朱重八は、家族すべてを餓えと重税の為に失い、自分は寺に送られる。ところが正式に仏門に入る儀式をと、頭をそり、線香で例の焼き後をつけようとするとどうやってもつかない。で、寺に入ることは許されず、水くみの下働きとして育つ。
 この辺までは子役で、ここから胡軍登場。
 で、大爆笑。
 入り損ねたとはいえ、一応坊主頭。それが喬峰の時みたいにほんとに剃ったわけじゃなくて、ゴムの鬘。これがモノが悪過ぎて頭というか顔の淵にずっとよれてて、ひきつってんだもんなあ。

 その寺も紅巾軍と朝廷軍の戦いに巻き込まれて、なくなってしまい、反乱軍の一つを率いる元帥郭子興に拾われ、兵士となる。幼馴染の徐達や湯和なんかと再会、郭子興の養女馬を妻に迎え、戦場でも次々と手柄をたてる。郭元帥には大いに認められ、朱元璋という名前もつけてもらったものの、その息子からは、当然ものすご~~く恨まれ、命を狙われるようになる。
元軍との戦闘で郭元帥が死ぬとその跡目を朱元璋に渡すまいと画策を・・・というところでDVD2まい、6集まで終了。

 話のテンポはそんなに悪くないし、まあ見ててそんなに肩の凝るドラマじゃないんですが・・・
 やっぱ大爆笑なんだよなあ。
 だって、この朱元璋、リーダーシップと上昇志向のある「郭靖」なんだもの。
裏切られるからと周りが止めてるのに「いや、元帥には死んでも返し切れない恩がある。」「そんなひどいことをするはずがない」とわざわざ罠にはまりに行ったり、せっかくゲットした2万人もの軍勢を取り上げられても「もともと元帥の命令で・・・」
そんな好人物なわけないじゃろ。
 結局、太閤記でも秀吉の下積み時代を面白おかしく、しかも好人物に描いて、「よかったねえ、天下とれて」と終わらせたいわけだけど、その末路との落差をどう描きだすかがドラマ製作者の課題でしょうねえ。

 そういや、鹿鼎記は途中で韋小寶が政治権力からドロップアウトしちゃうせいでそういう末路を描くことからをパスできてるわけですか。