19~20集
楊貴妃を殺させたのも、太子に皇帝の地位を奪われたのも鉄摩勒のせいだと、彼の抹殺を図る玄宗。いくらなんでもやりかたが稚拙。皇帝なんだから、どうどうと死を命じるなり殺させるなりしたらいいのに・・・たかだか都尉相手に、お粗末。その皇帝に、面と向かって「昏君!」と言い捨てて去ろうとした摩勒も、その摩勒を助けるために命をかけた秦襄の「忠臣の家に生まれて、こんなことをするとは・・・」という嘆きも結局は皇帝の無能を責めているわけですが、それがわかるくらいならこういうはめには陥らんでしょう。だから、むだ。
ともかく、秦襄将軍に助けられ、玄宗のもとを脱出した摩勒と凌霜、それに空空児の3人は、凌霜の姐夫郭子怡将軍のもとへ。秦襄と入れ替わりに登場した「おとな」です。だれか、ついてないとあぶなっかしいからね~~
秦襄の死を知って、動揺する摩勒。
久々に現れた皇甫崇が、またしても新しい技を伝授する。でも、今度は飄々とした老叫花子じゃなくって、「武功を高めるのは、権力を握るため。いっしょに世界制覇をしよう」と摩勒をたきつける。人格一変の上に、教えられた拳法は走火入魔しちゃうような怪しげなもの・・・これって、役に立つなあ~~って喜んでる場合じゃないでしょ。
とにかく自信を取り戻した摩勒は、自ら3万の兵士を預かって、戦いに出ることを郭将軍に言い出す。そうかと、預ける方も預ける方だけど。「あの臭小子が堂々たる将軍様とはね~~」と凌霜が感嘆してるけど、見てるこっちはもっとびっくり。郭靖みたいに「武穆遺書」+それをかみ砕いて教えてくれる黄蓉がいるわけじゃないのにねえ。哥老将軍のもとにいて戦法を覚えたっていうわけ?
そんな簡単じゃないでしょうが・・・
まあ、こういうところが梁羽生の主人公なんでしょうね。
こちらはすっかり公認のカップルみたいですが、久々王龍谷が、なぜか急に夏凌霜をさらって、結婚しようとする。前振りなしだもんね~~ちょっかいは出してたけど、嫁さんにしたいなんて話、あったっけ?意外とシャイなのかねえ(爆)
で、こっちは、相変わらず、いじいじと(爆)
史実に縛られて、主人公の影が薄くなってた先週分に比べると、摩勒の練功シーンとか武打シーンも増えたし、怪しげな雰囲気も出てきて、それなりに楽しかった今週分でした。