江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

琅琊榜 その3

19~28集

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 大きく話が動いた10集。
 
 年が改まって12年前の事件は13年前となった。
 
 蕭景睿の誕生日の祝いの席は、謝玉を追いつめようとする梅長蘇の計略が結実する場となった。
 
 一方の父親と信じていた謝玉は父ではなく、実は当時人質として梁に滞在していた南楚の皇子と母親の間にできた子どもだった。しかも、もう一方の家庭卓家の息子を殺し、自分も殺そうとしていたのが謝玉だと知った景睿は呆然自失。そうなることを知りながら、彼を出生の秘密を利用して、謝玉を追いつめた梅長蘇。
 ともに、苦渋の場面。
 景睿の程晧楓は、25歳の貴公子にしてはちょいと年が行き過ぎなような気もするが、どこまでも温厚で道理のわかった貴公子の役を好演。
 
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 景睿と林殊は友人であり、もともとはいとこにあたるわけですから、梅長蘇にしてもつらい決断だったわけですが、策謀の人としての本領発揮です。
 
 謝玉と並んで、13年前の事件の立役者夏江が舞台に登場。
 
 景睿は迎えに来た妹とともに南楚に去っていく。
 
 梅長蘇の策謀によって、次々手柄を立てているのに、なんだか勢力がそがれている気がするといぶかしがる誉王。太子は自分でせっせと墓穴を掘ってるところ。
 
 その陰で、着々と立場を固め、郡王から親王へと昇格した靖王。
 
 梅長蘇の復讐計画はどんどん進んでいるわけですが、もともと2年必要だと言っていたその半分以上が過ぎ、ドラマもちょうど半分を越しました。
 
 彼の体調は不安定だし、誉王サイドでもなんか怪しいと梅長蘇の手下に美人局をしかけようとしている。靖王の母、静貴妃は息子が梅長蘇から借りてきた翔地記という本の書き込みを見て、梅長蘇の正体に思い当たった模様。それを見て、靖王も梅長蘇とはいったい何者だと疑念を深めている。
 
 緊張した話が続く中、ひたすら梅長蘇を慕う飛流とか、がんばってるんだけど今一つキレの悪い蒙摯とかが、ふっと笑える場面を作り出している。
 
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 曾祖母への林殊の思いとか、景睿と言豫津の友情とか、今は亡き祁王と靖王、林殊、霓凰郡主の事件前の楽しい日々とか、そういう話が織り込まれて、話に起伏を作っていますが、これやりすぎるとうっとおしくなるんですよね。
 
 私は、このドラマ、珍しく素直に、ほんとうに面白く見ています。よく后宮・甄嬛伝と比べている記事を目にします。確かに、両方ともお金をかけて、きちんと作ってあるんですが、甄嬛伝の話にはここまでの精緻な脚本はなかったと思うんですがねえ。
 翔地記の本の伏線なんか、もう第1集ではってあるのを、徐々に手繰り寄せてきてここに来て、一気にって感じです。そういう仕掛けが大小いくつも転がっていて、ぼ~としてるとなんか見落としてしまいそうです。
 
 靖王や誉王、敵味方とも梅長蘇は何者だ?というところで、ドラマはあと半分。
 
 ところで、顔が変わる前の元の「林殊」は、トンデモ神鵰で耶律斉、犀利仁師で金持ちの振りをしていた金仁彬の中の人張哲瀚。悪いけど幸せいっぱいな元気な貴公子には見えてもあんまり策士には見えないんですよねえ。「林殊」と「梅長蘇」の差別化がきっちりできている感じと言ったら、悪いか?