47~54集(大結局)
終わってしまった・・・やっぱり来た琅琊榜ロスw
まあ、それで寝られないとか飯も喰えんとかそんなことはもちろんないんですが、毎晩の気持ちの良い時間がなくなってしまったという喪失感はあります。
大結局まで行くと、さすがにネタバレせざるを得ないんで、いつものように画像から下はご用心です。
どっちにしても、これだけのドラマをきちんと説明することはできないんですけど。
夏江による梅長蘇こそかつての林殊だという告発も、皇帝のそばに控える太監高湛のナイスフォローで不発に終わる。
皇帝の疑り深い性格は、利用しようと思えば如何様にも使えるわけですな。
それで初めて梅長蘇こそ林殊だと知った靖王。皇帝の横で聞いている彼の表情の変化、これも見せ場でしたねえ。
自分こそもっと早くに気づいていて当然だったのに、みんな知っていたのにと嘆くのは当然です。
でも、あなたに小殊が期待していることはそんなことじゃないと言い聞かせる母静貴妃、この人、すごく賢い。
彼女と高湛が皇帝のそばにあったからこそ、林殊の策謀は首尾よく進められたとも言えます。
一方で、ますます体調が悪化、もはやあと数か月を一日刻みで命をつないでいるように思える林殊。琅琊榜の小閣主藺晨も金陵に来て、協力。この藺晨や江左盟の配下とのウイットの効いたやり取りが本来の林殊なんでしょうね。容貌だけではない梅長蘇と林殊の差別化がしっかりはかられています。
靖王や太子としてではなく蕭景琰として、林殊と旧交を温め、共に赤焔軍と祁王の恨みを晴らそうと思う景琰。それに対して、もはや昔には戻れないという梅長蘇。このあたり、胡歌が演じている人物を何と呼べきか悩むところです。
ようやく二年間の金陵での暗躍とそれまでの苦労が報われ、皇帝に自らの過ちを認めさせ、再審を命じさせようというその日が来る。
その皇帝の誕生パーティの席に自分も同席できるかと尋ねる林殊、当たり前じゃないか自分をなんだと思ってるんだと激昂する景琰。なかなかの見せ場です。
別れになった日に約束した大きな真珠を手渡す景琰。これは貸しになってたんだよな、謝了~と軽く答える林殊。いいですね~
そして、誕生パーティが始まる。
武芸や武力のやり取りではなく、言葉のやりとりが事態を動かしていく。まさに四面楚歌、ようやくやはり梅長蘇こそ林殊であったことに気がついた皇帝だが、もう再審を認めるしかない。
今さら、自分はお前を可愛がっていた、抱っこもしたし、凧揚げにも連れて行った・・・と言われても、林殊が振り向くことはない。このあたりの演出の細かさが小気味よいです。
そして、正式に祁王、林家、赤焔軍の名誉が回復される。
廟堂に並ぶ、祁王以下の位牌を眺め、そこにある林殊の位牌に赤い布切れをかぶせる景琰。
拝礼をする林殊、初めて背中をふるわせて嗚咽する姿を見せましたね。
これから、金陵を離れて、江湖を遊び歩こうと楽しい計画を立てる藺晨、蘇哥哥と一緒に行けると楽しそうな飛流。
ところが、各地で一斉に梁に対して攻撃が始まり、大梁国に危機が迫る。
朝廷にはその戦いを率いることのできる将軍がいず、太子自ら戦場に行くわけにはいかず、という状況のなか、自分が最大の敵に当たると林殊が言い出す。
当然、彼の周りは猛反対。けれど、謀士梅長蘇の役割は終わった、林殊の居場所は戦場だ、そこで死にたいと望む林殊の気持ちをだれも止めることはできない。
もともと後5か月か一年かという余命。それを必死に藺晨が支えてきた。藺晨が作った一気に体調を復活させるが、3か月後には死を迎えるという薬をもって北方の戦場に出ていく林殊。
霓凰郡主は南へ向かう。もう二度と会えないと分かっている二人の別れ。
そして・・・位牌に被せた赤い布を外す景琰、そこにはあの大きな真珠が供えられている。
霓凰郡主のもとには、宮羽が手紙を届けに現れる。
林殊の死そのものは、描かれることなく、江左盟の人たちや共に北の戦場に向かった景睿や豫津たちのその後も描かれていない。
描かれたのは、数年後、成長した庭生、皇帝となった景琰とその家族の幸せそうな姿。皇帝景琰が蒙摯たちの求めに応じて再編された軍に「長林軍」と名付けたところでドラマは終わる。
相変わらずの余韻のない中華ドラマらしいぶつ切りエンディング。
それで、かえって、後引いて琅琊榜ロスなんですよねえ~
細かいところにまで神経の行き届いた脚本、丁々発止のセリフのやり取り、衣装や小道画面具などの美術、迫力はあるけどやりすぎていないアクションシーン、抑制のきいた・・・と自分がこのドラマにはまった要因はたくさんあります。
適度なユーモアはあっても、人を小馬鹿にしたような場面とか、うざキャラは全く出てこない。憎まれ役でさえ、きちんと背景が説明され、キャラがきちんと立っている。
何度も言うけど、このドラマ、もともとが大ウソ。それを虚構世界の「本当」にするために、どれだけの要素が作りこまれたか・・・
例として適切かどうかわからないけど、例えば指輪とかネックレスとか買うときにでかい宝石さえ付いていればよしとする人もいるけど、私は細工で選ぶ人なんです。宝石が二級品だろうが、小さかろうが、職人さんの息遣いが聞こえるような細工物がいい。
ドラマの好みも、実はいっしょ。
好みの俳優が出ていればうれしい、好きな武侠ものだとうれしい、アクションがいいとうれしい・・・でも、それがどうドラマの中に納まって、その世界を作り上げているかが一番気になる。
そういう好みから言うと、この琅琊榜、一番好きなパタンだったんです。
語ろうと思えば、いくらでも語れるこのドラマ。
入り組んだ話を分かりやすく、かいつまんで説明する文章力は私にはないので、どんな話か分からないじゃないかと思われた未見のみなさん、私の文章なんかほっといて、ぜひ一度見てくださいね。とにかくおもしろいから~
ちなみに、私が「はまった!」と自覚したのは、この場面。冒頭なんと1分50秒くらいのところ。
私、実相寺ファンだったもんで・・・と、余談でした。
まあ、まだ語るぞ~絶対