江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

射鵰英雄伝2017年版 その1

1~4集

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 今週から始まった射鵰英雄伝。私的にはリアルタイムで見るのは、2003年の張紀中制作の李亜鵬版、2008年の李国立制作の胡歌版に続く三回目のドラマになります。
 
 その前の香港の1983年の黄日華版、1994年の張智霖版も、「外伝」的ドラマも追っかけて見ました。83年版は現地では名作という声が高く、その後の作品はこれと比較して評価されるのが当然みたいな雰囲気があるようです。
 
 でも・・・正直言って、李亜鵬版からスタートした人間としては、83版にも、94版にも、現地の視聴者ほどの思い入れはどうしても持てない。
 両方ともおもしろかったのは事実なんですけど、83版で一番記憶に残っているのが黄蓉探してたはずの郭清が草原に行ってしまうところで、94版だと穆念慈が妖怪みたいだったという申し訳なさ。後は両方とも、演員に顔の長い人が多かった・・・
 
 周馳星の映画「美人魚」に83版の崋山論剣の曲が出ただけでうれしくなったりするのは事実ですが、一つ一つの場面が目に焼き付いているのは李亜鵬の射鵰英雄伝なのはどうしようもないです。
 
 83版最高~と言われると、そうだったでしょうねとは理解できても、張P射鵰から武侠迷スタートした人間には、リアルタイムにそこから積み上げてきた先輩たちとは同じ土俵に立つことは無理です。
 
 なんで、こういうことを延々と書き連ねるかというと、今度のドラマ、83版を随分リスペクトしているように思うからです。
 
 片頭曲と片尾曲に流れるのは、83版の鉄血丹心の曲。ドラマの中でも、何度もBGMとして登場しています。83射鵰で楊康を演じた苗僑偉が黄薬師にキャスティングされてもいます。
 
 その程度のことなら、私でも気づけるけど、ストーリ展開とかになるとどうしようもないですわ。
 
 かといって、胡歌のは全くオリジナルと言っていい部分が多すぎる。となるとやっぱり比較的原作に忠実だった李亜鵬のが基準になってしまいます。
 
 今回の郭清は、新人の楊旭文。まったく知らない人だと思ってましたが、青雲志の青龍使の中の人でした。俳優の名前に憶えがなくて、役名は覚えてるんで「青龍使の射鵰英雄伝」とかになりかけてるのが怖いw
 
 彼を初め主人公男女4人も含めて、若手はほんとに知らない人ばかり。その後もほとんどお初な感じの配役です。なんだか細っこい人が多いんですなあ。
 
 その分、脇には古装劇でよく見る俳優が登場。楊鉄心は李宗翰、郭嘯天は邵兵、完顔洪烈はまたしても宗峰岩・・・
 
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 ま、とにかく1,2集で、話の発端から郭靖誕生から金の皇子にお金投げ返すところまで、3,4集で、江南七怪、梅超風~~黄河四鬼まで来てしまいました。(今さら~なんでストーリ省略)
 
 ほぼ原作通りに、テンポよく進んでいます。全52集だそうで、最近では普通の長さでしょうか?大人の郭清が出てきたのは3集。李亜鵬の時より2集ぐらい早いんですが、その分どこを延ばすんでしょうか?
 楊旭文の郭清はシュッとした青龍使で見慣れてたもんで、おかっぱ頭に違和感があるもの、朴訥とした郭靖の雰囲気をよく出してるように思います。でも、郭靖らしいのは子役の方だったw
 
 
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 ただこのドラマ、残念なのがアクションシーンにスローモーション使い過ぎ。凝った動きをしてるんで見てね~~という気持ちなんでしょうけど、くどい。物語のテンポはいいのに、アクションのテンポが悪い。特に、牛家荘とか酔仙楼とか・・・普通の倍以上時間かけてた気がする。
 
 4集最後の鉄木真vs桑昆の戦闘場面ではそんなでもなかったんだけど、武打シーン全部これじゃな~~
 
 まだ始まったばかりで、主役も出そろってない段階ですが、まあ原作通りの展開。前の作品に負けるなとだんだん派手になるお約束場面。配役も一部笑ったけど、現時点ではそれなりにキャラには合ってる感じ。これからに期待ってところですね。
 
 なんといっても、経典射鵰英雄伝です。原作通りにさえ作ってくれたら、ストーリ展開のおもしろさは間違いないところ。
 
 この冬はホント見るドラマ、みんな大外れがなくて、幸せですわ。