1~10集
太子妃昇職記の導演侶皓吉吉が、今度はたっぷりな予算で芸術監督として制作にかかわったのがこのドラマ。かなり前から、話題にもなり、楽しみに待ってました。
待った甲斐は十分にありました。この冬は、この後、軍師聯盟2とか琅琊榜2とかも待ってはいるんですが、このくらい待った甲斐があればうれしいなあ。
舞台は一応宋代。皇帝仁宗の時代。
鎮北大将軍葉昭は八年がかりの遼との戦いに勝って、凱旋してくる。
皇帝は葉昭に天下兵馬大将軍の地位を与えるが、実は将軍は戦死した父と兄二人に代わって軍を率いてきた葉家の娘だった。
そこで、皇帝は自分の甥に当たる大宋一の美男子趙玉瑾を南平郡王に任じ葉昭との結婚を命じる・・・
突然、町の噂の鬼将軍を嫁にと言われた玉瑾やその一族はびっくり。なんとか恐ろしい将軍を嫁に迎えることから逃げようとするが、皇帝の命の上に、将軍の家来たちがしっかりガードしているので失敗。
まったく気の乗らない結婚を迎えてしまった。
ともかく式は挙げたものの、屋敷から逃げ出した玉瑾。とりあえず、この遊び人で甘やかされて育った虚弱体質のおぼっちゃまを上手に操る葉昭。
皇帝の命だからすぐには離婚できないが、3年たったら別れてあげると離縁状を書いて、玉瑾に渡すが、これも将軍として長年軍を率いてきた葉昭の戦略のようで・・・
とりあえず、気持ちの軽くなった玉瑾は、うまくいっている夫婦のように見せかけ、互いの面子を立てることになる。
男女の伝統的な役割の逆転のおもしろさは、配役にも十分に現れています。
外にも出さずに育ててきた虚弱な遊び人趙玉瑾が、太子妃昇職記の太子こと斉晟の盛一倫。立派な筋肉を今回も思い切り披露して、どこがひ弱じゃ~~胡歌@梅長蘇以上に無理じゃ~とつっこむ。
で、葉昭が馬思純。彼女は映画の盗墓筆記でこれまでの役とがらりと変わってアクションをがんばっていたのが印象的ですが、もともとはそういうキャラではなかったはず。太子妃の芃芃@張天愛以上に、線が細いイメージだったのがこの将軍役というのも楽しい。
主役二人の選定だけでも十分楽しい。
か弱いはずの玉瑾には三人の侍妾がいて、恐ろしい正妻が来ると戦々恐々。ところが、遼から手に入れた宝物を贈られ、家のことは君たちに任せたと言われて、わが世の春。今度は別の正妻が来たら困ると、二人が分かれないように祈る毎日。
この三人のリーダー楊氏というのを、太子妃で一人ねばねば斉晟にくっついていた映月の安泳暢。この配役もおもしろいです。
とにかく予算があるので、朝廷場面も大人たちがたっぷり。兵士や侍女、大監なんかのエキストラもたっぷり。
特殊効果の類も予算たっぷりですが、送風機は健在のようです。
衣装デザインや美術には日本から和田恵美、小沢秀高を迎えたというのも話題です。金のかかったぴかぴかの衣装がたっぷりですが、基本的なコンセプトは太子妃の予算切りつめのカーテン衣装と変わってないように思えます。
ここまでの話で、とにかく互いに尊重しあおうというところまで来た二人の仲。でも、それぞれが相手を変えてやろうとしてるんですね。今のところ、葉昭の方が上手。
遊び人玉瑾も東京巡城御史という官職を与えられて、母親のいる屋敷から独立。同行した侍妾達は、郡王が将軍とずっと夫婦でいてもらいたいので、化粧もパスして「主人の目を引かない」作戦を展開。
官位が低いので、不満たらたらな玉瑾だが、早速悪徳業者を摘発。陰から見守る葉昭も満足げ。
西夏から使者が来るというので、その準備に夫婦ともに忙しくなったところ?
見どころいっぱいなドラマですが、二人がそれぞれお互いを変えてやろうとしているところも見どころ。
葉昭が武芸の鍛錬に励むのは当然として、玉瑾の趣味が女たちの衣装作りって・・・
なぜか始終出てくる玉瑾の踊りの場面。白い衣装に扇持って・・・はともかく、男二人で赤い布ひらひらの筋肉見せびらかしってw しかも、〆は太子妃へのオマージュ?
一つ一つの場面が脚本上だけでなく、映像的にもものすごく凝っているので、目が離せない。でも、肩に力が入って続けて見ると疲れるというような感じはないです。
ともかく続きが楽しみ。ほんとに今年は当たり年!