江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

開封府伝奇 その1

1~15集

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 1月から「開封府(かいほうふ)-北宋を包む青い天-」の邦題で、日本での放送が始まった黄維徳主演の包青天モノです。
 
 日本での放送に合わせて、なんちゃってリアタイしながら見ているところです。あんまり画質が良くないんで、日本版のDVD出たら、もう一度見ることにして、みんな見てるのに見てないというのは寂しいので無理無理リアタイ。
 
 ストーリは公式HPでも見られるし、なんか詳しくするとネタ割っちゃいそうなんで、ざっとだけ。
 
 包青天を主人公にしたドラマは、たくさん作られていて多分最新のが先日見ていた李川版だと思うんですが、それぞれに趣向を凝らしたり、昔からの話に新しい解釈を付けたりしてくるのも見どころの一つ。
 
 この黄維徳版は、包拯が生まれるところから話を初めていて、包家の家族の話にもポイントがあるのも特徴でしょうか。
 
 同時に真宗の朝廷での出来事も並行して話が進む。郭隗とか八賢王とかお馴染みの名前が登場して、仁宗の出生にかかわる話が展開。これも包青天モノでは欠かせない話なんですが、そう来ましたか~~w
 
 育ての親の兄を悪徳役人に殺され、怒りに燃える包拯が、公平な役人になることを決意。
 将来の仁宗益児は宮廷に連れ戻され、次々不幸に襲われる。
 
 この包拯が、片目をつぶれないとか、いつも目を見開いてるとかいうのは、正義の女神は目隠しをしているという類の何かなんでしょうか?伝統的な包青天の話にはありましたっけ?
 腕を振らずに小股でちょこちょこ、直線的に進むという歩き方も特徴的ですが、個人的には学生時代の恩師がこういう歩き方をしていたのが思い出されて、なにやら懐かしい。廊下や階段で出会うと、恩師の直線を邪魔しないようにそれなりに気を配っていたっけ。
 
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 それはともかく、人の目をまっすぐ見て話をしないとか、話し出すと立て板に水とかいう様子もスタートレックTNGのデータ少佐スターウォーズのC・3POを思い出させます。
 
 宋を助けるために天から遣わされたという昔ながらの包青天伝説も匂わせつつ、包拯が何者に対しても公平な人物であるという意味なのかなあと思いつつ見ているところ。ただ、物語が進むにしたがって、それなりに世慣れてきてはいるようです。
 何しろ昼は人間界で、夜には冥界で裁きをしてたという伝説の人物なんで、普通の人じゃない。と思ってみていると、うん包拯もだんだん人間っぽくなってきたと見えてくる。
 
 けど、このキャラ設定で演技するのって大変だったろうなあ。
 
 包拯の育ての親となった嫂や甥たちと別れて、科挙のために都の開封に向かう包拯。ここから偽皇帝のご落胤騒動に巻き込まれ、朝廷の高官と知り合い、中華ドラマではお馴染みの美人だけど不条理な言いがかりをつけて主人公を翻弄するわがまま娘にであって、やっぱり翻弄されてしまい・・・といきなり世間の荒波にもまれています。
 
 宮廷の方でも、次々皇子が死んでいくことに不安を覚えた真宗が実の子を入れ替えるというこれまでに聞いたことのなかった王子入れ替えの真相が暴かれる。
 入れ替えられた本物の皇子も気の毒なら、入れ替えられて「皇子さま~」と育てられた挙句に始末されてしまった「仮置き」の皇子も気の毒極まりない。
 
 叛乱は未然に防がれたものの、真宗が死んで、宮廷になじめないまま身近な人間を次々殺されてしまった少年仁宗が即位。劉太后が実権を握る。
 
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 朝廷での事件にいきなり抜擢されて、皇位を狙う反乱を暴くとか唐突な感じですが、そりゃ包拯ですから当然と思えてしまいます。
 
 このあたりは「誰でも知ってる包青天」をどう新しい料理にして視聴者の前に出すかという制作サイドの腕の見せ所。
 
 包拯の一見奇妙な動きも、ぽっと出の書生がいきなり皇帝にあてにされ死後のことを託されるのも、「包青天ならそうだよね」と納得。
 包拯と雨柔の結ばれない恋とか仁宗と幼馴染の周児の恋とか恋愛要素が出てくると「しつこくなるな」と思ってしまうのは毎度のことです。なんといっても私の期待するのは、快刀乱麻を断つような包拯の名推理、名裁判官ぶりです。
 
 颯爽としたイケメンが配役される展昭は、今回は季晨。今回もなかなかなイケメンぶりです。
 
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 この展昭と包拯、悪に対する怒りは同じなんだけど、それをあくまでも法に則って処罰しようとする包拯に対して、官なんかあてにあるかと江湖の流儀で自分たちで始末をつけようとする展昭。
 
 彼らの関係がどう変化していくのかも楽しみです。もう一つ、おなじみの王朝と馬漢がこのドラマでは大活躍しています。ひどい時にはただ立って「威~~~武~~~」とやってるだけだったりするんで、これはうれしい。
 
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 姉が太后ということで悪事の限りを尽くしていた劉复の最期。包拯はまだ開封府府尹ではないので、普通に斬首。とんでもなく嫌われキャラではあったわけですが、最期は実に哀れでした。
 
 これで、事件は解決させたが、太后の恨みをかったので、都から地方へ左遷。
 
 これから、故郷に戻って、一地方官として活躍ということですが、いつ開封に戻ってくるんでしょうね?