画心師
刺客列伝の仲坤儀を演じていた熊梓琪が主演というので野次馬根性で覗いてみたら、思いがけずおもしろかった。
演員的には、人気が上がってきた若手中心に全くの新人も主役陣に配置し、ベテランをわきに回すという手堅い布陣。
ドラマ世界の設定や世界観にも無理がなくて、というかへんに複雑になりすぎてなくて、20集ですっきりエンドマークがついてました。
画心師と養心師が敵対し続ける世界。師父の命で画心師の岑歓が済世堂にやってくる。そこでは寧為玉が書童の司馬空空と共に医者をやっている。
ここに済世堂の大家の娘という触れ込みの陸小曼、道士の九思もやってきて、次々起こる奇怪な事件に取り組む。
というと、「少年」なんとかの事件簿みたいな感じですが、同時に養心師と画心師の因縁の対立、それに深くかかわっていく一同の物語が進んでいきます。最後まで独立した事件もあって、全体通した話も続きます。
主役たちにはそれぞれ隠している正体や自分も知らない秘密があって、それが徐々に明らかになって行くという展開で、けっこうアクションシーンもあるんですが、注目すべきは戦闘シーンのメインになる戦闘能力の高いのが岑歓や陸小曼だということです。男性キャラも九思は戦闘能力が高いんですが、寧為玉や司馬空空は巻き込まれて、いつの間にか超人的能力を発揮したりはするけど、戦闘能力そのものが高いわけではない。
こういうキャラ設定は新鮮に思いました。
さらにネタバレしてしまうと、寧為玉は画心師が守る食夢貘の転生、司馬天空は養心師が守る造夢貘の転生で実は不倶戴天の仲なんですが、彼らがその運命に飲み込まれないところに好感が持てました。
ついでにもう一つ行くと、この世界そのものが「夢」ということで、最後は「横店」オチ。
他にもこういう「オチ」は見たことあるんですが、これは割ときれいに収まっていました。
話はツッコミどころ満載だし、CGは大したことないんですけど、楽しく見られるドラマでした。衣装もそんなにお金かけてないとは思うんですが、すっきりしたデザインと色遣いでよかったです。
岑歓の祝緒丹は三生三世十里桃花のドラマで玄女をしていましたが、今回は一途なヒロイン役。次は倚天屠龍記で周芷若だそうですが、前回の配役に比べれば期待できそうです。
寧為玉は熊梓琪。刺客列伝の仲坤儀に比べりゃ、かっこよく決めてみたり、ワーワー騒いでみたりとずっと素の本人に近いキャラでしょうか。ほんと黙って立ってりゃイケメンなんですけどね~いいキャラ持ってますわw
このドラマは、刺客列伝の第1季と第2季の間に撮影したようで、子昱の劉彤がチョイ役で出てます。
陸小曼は鮑天琦で、花千骨の軽水。こちらは正体を隠して岑歓たちを守る女侠な小師叔。
司馬空空は新人の李俊辰ですが、この人なかなか化粧映えがするんですよね。
木妖の四喜で出てきた黄天崎は今年14歳。確かにこの子はうまい。古剣奇譚の百里屠蘇の少年時代とか三生三世の火麒麟とか最近の話題作ではよく見かけますが、かつての釈小龍や呉磊を思わせる活躍ぶりで、数年後が楽しみです。
演員 角色 配音
祝緒丹 飾 岑歓 趙夢嬌
熊梓淇 飾 寧為玉 蘆力峰
李俊辰 飾 司馬空空 陳張太康
鮑天琦 飾 陸小曼 白雪岑
孫博豪 飾 九思、羅睺 辺江
邱浩軒 飾 顧錚
張 南 飾 玉烟
黄天崎 飾 四喜
高 雄 飾 青城子
邵美琪 飾 大長老
蘆星宇 飾 陸振戚
張雅涵 飾 素問
職員表
出品人 張朝陽、周鏨、劉来広、柳徳彬
制作人 曹迪、張涛
監 制 馬成、闫敏軍、李欣研、林国華
導 演 林健龍
編 劇 王文通、包小拳、羽生烟