江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

三国機密之潜龍在渕 その2

7~12集

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 気に入りました。毎日が綱渡り、それも落っこちかけっぱなしのこのドラマ、現在視聴中の古装劇がいっぱいというのに、烈火如歌とか放り出してもう二周りめ見出してしまった。
 
 しばらくは、月曜日:笑傲江湖6集、琅琊榜之風起長林、火曜日:三国機密6集の合間に、他のも話を忘れない程度に挟んでいくというパタンでしょうか。
 
 今回の視聴分。個人的にはとってもうれしかった。というのは、昨年の琅琊榜ツアーでまさに撮影準備中だった場面が出てきたんですよ。この馬車、この兵や侍女、太監たち。第9集で伏寿が馬車で弘農王祠に出かけるという場面で出てきました。よく見ると本番ではさらに馬車のカーテンが増やされたようです。
 
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 しかし、たった数分の場面にずいぶんな人と手間をかけてるんだと今さらながらに実感。
 
 同じように撮影してたドラマ、開封奇談は公開されましたが、他のはどうなってるんでしょうねえ。二度のツアーで二度とも撮影してた赢天下こと巴清伝はもう無理みたいですけど・・・
 
 ここから先は、ストーリに触れてますので、一つよろしく・・・
 
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 兄として弟「楊平」を探す司馬懿は荀彧のつてで宮中に入り込み、儒生として「皇帝」に出会う。
 この場面、「このやろう、オレに黙って」とむかついてる司馬懿、必死に笑顔をこらえるけど顔がほころんでくる劉平の対比がよかった。
 
 今はなき兄の身代わり、彼やその取り巻きの皇后伏寿、元少帝の弘農王妃唐瑛や楊彪・楊修父子たちの企みに必要な傀儡の「献帝」として玉座に座っている劉平。彼はこの身代わりは、董承の武力蜂起が成功するまでの短期的なものだと考えていた。
 
 しかし、この行動は失敗。劉協の子どもを妊娠していた董妃がショックで死亡。一味の多くが殺され叛乱は失敗。この平定に尽力したと手柄顔の張繍賈詡への怒りを隠せない劉平。
 
 もう傀儡はやめだと司空府を去って司馬懿と共に江南へ行こうとした劉平は、董承の一族が兵たちに虐待されながら連れられて行く姿を目にする。傀儡として、兄の遺志を代行するのではなくて、自分自身らしい皇帝としてこの世をなんとかしようと思いなおす劉平。
 それなら、協力はするが今後二度と会わない、でも自分のやり方でお前を助けていくという司馬懿
 
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 一人皇帝の不在をごまかしていた皇后のいる司空府に戻った劉平は、迷いがなくなっているが、その分危ない・・・
 
 儀式の最中に刺客に襲われ、伏寿をかばって武功があるところを見せ、重傷を負った曹丕を助けて医術の心得があることを見せてしまった劉平。そんなことはすればまずいわけで、早速満寵たちの注意を惹き、伏寿の怒りを買っています。
 
 そういかにもヤバい状況のところに郭嘉が都に戻ってきた・・・
 
 軍師聯盟ではそれほど大きなキャラではなかった郭嘉ですが、なんとなく「夏江」っぽいポジションの感じがします。
 
 劉平(楊平)と司馬懿の「兄弟」。司馬懿は冷静に現状を分析してはすべきことを果たす、劉平は「善良で情け深く」前後のことを考えないで行動する。伏寿は戻ってきた劉平に「あなたの弱点は司馬懿」と言っていますが、この兄弟の情がいろいろネックになってくることは確かです。
 
 伏寿も劉協の皇后で彼の遺志を継ぐ者で冷静な政治家の顔をまず見せていましたが、劉平と関わる中でその壮絶な育ちからくる思い、目的のためには自分をも切り捨てようとした劉協とは全く違う劉平への感情と少しずつ揺らぎが出てきました。
 
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 けれど、この二人や他のキャラ同士の男女関係が恋愛ドラマとしてメインになってくることはなさそうで安心。劉平を偽皇帝と承知している一同と怪しんでいる一同の間で劉平はどんな動きをするのか、まだ登場してこない曹操司馬懿はどういう形で曹操のもとに行くことになるのか、登場人物のほとんどが策謀に次ぐ策謀という中、常に崖っぷちの劉平たち・・・
 
 ドラマとしては、劉備関羽孔明も出てこない魏蜀呉の三国にポイントがない三国ドラマというのがウリなようですが、今のあたりでは曹操官渡の戦いで留守をしているようです。元少帝の妃唐瑛が武芸を操り、董承一味の刺客として動いていたり、なかなか武侠ドラマチックな設定もあって、武侠迷的にはおいしい。
 
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 何よりこういう歴史ドラマ(一応)の主役を張るのが初めてな馬天宇がどうかな~と心配していたんですが、なかなか頑張ってます。作戦の失敗、董妃の死を知った劉平が激高する場面とか見てると、この作品が彼にとっての「琅琊榜」になってくれればいいのにとか思います。でも、やっぱり司馬懿との関係では弟キャラなんですよね。年齢的には馬天宇の方がいくつか年長のようですがw
 
 どうしても先行した大軍師司馬懿之軍師聯盟、虎嘯龍吟が引っかかってくるんですが、ドラマのタイプが違いすぎて比べるような気にはなりません。あちらが司馬懿を主役にしたということでも注目されていたら、こちらはなおレアな献帝に、そんな組み合わせなかったと思う司馬懿とのコンビが主役・・・どっちにしても従来の三国志ドラマとは違うフレッシュさを感じます。
 
 ただ、歴史に詳しくない視聴者としては、軍師聯盟を見ていたことでよりこちらのドラマを楽しめるのは事実ですね。