江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

唐朝詭事録 その4

27~36集(大結局)

 

 ラスト二つのエピソードは「人面花」「参天楼」

 まず「人面花」は東都洛陽が舞台。洛陽で女たちが次々顔にやけどのような発疹ができ命を落としていくという事件が発生。この人面花は化粧品に毒が混ざっているのではないかと蘇無名たちが調査を始めます。

 舞台が洛陽に移り、公主や太子まで登場。隋朝に関わる人物やら韋庶人の親族なんやら現れて、これまでのエピソードより朝廷権力に絡む話になりました。

 自分も人面花の毒に侵されたと蘇無名に調査を命じる公主、政治的に対立しているようで叔母である公主を助けろと蘆凌風に命じる太子ということになりました。どうも太子が好人物すぎないかという気もするが、このあたりですべての黒幕はこの二人ではなさそうだという気がしてきました。とういうことは・・・後はお口チャック🤐

 もっとも劉智揚が演じてるのに、こんな単純なキャラのはずがないという中華サイトの書き込みを見て、それもそうだと思ってしまってもいますw

 

 このパートを見る一番の楽しみは李約で登場した巴音を見ることだったわけですが、十分に堪能できました。

 

 続いて、舞台は長安に。公主の肝いりで建てた参天楼という高層建築の落成式に皇帝が幻術師たちに腕前を競わせるというのでにぎやかな長安の街。そこにやってきた蘆凌風は洛陽で公主を助けたこともあって、公主と太子の両方から認められて、司命参軍に任じられます。

 こっそり任地の洛陽を離れてやってきた蘇無名と協力して、参天楼の落成式で皇帝を狙っているという幻術師であり殺手である沙斯を追います。この沙斯というのは12年前に狄仁杰がなくなる前に手掛けた最後の事件で逃げられてしまった人物で、蘇無名は恩師の遺志を継いで何としても沙斯を見つけ出し、事件の発生を食い止めようとします。ところが、この沙斯、顔も体型も変えてしまうほどの変装の達人でもあり、誰にすり替わっているのかがわかりません。

 クライマックスは参天楼での幻術を駆使した沙斯と金吾衛たちとの闘い。もちろん羅凌風は槍を手に大活躍、公主と太子を守ります。皇帝の元には蘇無名が駆け付けます。さて・・・

 

 長安を舞台にした話となるとどうもこういうバカでかい塔を作っては壊す話が目立ちますが、映画の「狄仁杰之通天帝国」や「長安十二時辰」ほど塔そのものに存在感はなく、権力を争う人間たちのドラマに終始しました。

 

 中華ミステリファンとしては、そんなのありかと突っ込みつつも、お約束の展開と謎解きをたっぷり取り入れたしっかり楽しめるエンターテインメントでした。

 巨大な動物が出てくるし、武芸者は空飛ぶし、現実にはあり得ない器械も出てきます。でも、いうならばそのめちゃくちゃのレベルが揃っているから、どっぷりとドラマ世界に浸ってしまえばいい。
 歴史劇でも幻玄劇でも探案ものでもあり、そのどれとも言い切れない独特の世界観も中華古装ミステリのおもしろみだと思うのです。

 

 委細省略で、ドラマは大団円。謎はまだ残ってるし、これでいいのかい?と思わないでもないですが、とにかく続編を作る余地を残して、というか作る気満々でドラマは終わりました。これだけアピールしておいて、第2季なかったりしたら暴れるぞw

 

 事件に並行して登場してきた蘆凌風自身の身の上、狄仁杰が彼を弟子にしなかった理由、蘇無名が彼をそれとなく指導している理由、蘆凌風と裴喜君、蘇無名と櫻桃の二組のCP成立とか、ドラマの中で納まってはいます。でも、裴喜君の父裴侍郎の腹の内、目的はなんだ?とか、太子と公主さらには皇帝の力関係とか、そこに巻き込まれること必至の蘆凌風と蘇無名とかこれからのネタには不自由しない感じです。

 


 ドラマは、唐代の歴史や地理に詳しくなくても十分楽しめました。どうもこのドラマ、固有名詞をあまり使わずに太子とか公主で話を進めていくので、天后というのは武則天のことだとかいう程度は知っている方がドラマをしっかりと楽しめるかなとは思います。

 武の蘆凌風が文の蘇無名に導かれる形で成長していく姿を見るのも楽しかったし、二人のヒロインと羅凌風と蘇無名が気持ちを通じさせていく経過も悪くなかったです。媚びをうることもなくけたたましくわめきもしないヒロインは好ましいし、きちんと自分というものを確立している女性の姿を見るのは気分がいい。

 

 ドラマの主人公は蘆凌風と蘇無名。でも、ドラマ全体を通して狄仁杰の存在が大きい。ドラマの進行と共になくなる前に彼が備えてきたアレコレが結実していく感じでしょうか。そんなことを思っているせいか、登場してきた狄公の像が梁冠華に見えてしまったw(よく見りゃ違うよな・・・)



 

杨旭文   飾  卢凌风
杨志刚   飾  苏无名
郜思雯   飾  裴喜君
陈 创   飾  费鸡师
石悦安鑫  飾  薛环
孙雪宁   飾  樱桃
张子健   飾  裴坚
罗嘉良   飾  皇上
岳丽娜   飾  公主
刘智扬   飾  太子
王 力   飾  陆仝
曲霄宇   飾  郭庄
杨舒枫   飾  冯内侍
姚安濂   飾  元来
周骏超   飾  刘氏兄弟
王劲松   飾  钟伯期
姬晨牧   飾  冷籍
王九胜   飾  欧阳泉
韩承羽   飾  独孤遐叔
奚 望   飾  轻红
马 亮   飾  吉祥
杨云棹   飾  雷县令
黄 飞   飾  叶县丞
刘 波   飾  曾三揖
李槐龙   飾  陆咏
陈昱铭   飾  沈充
于鸿洲   飾  顾文彬
陆剑民   飾   褚萧生
巴音额日乐 飾  李约
白庆琳   飾  胡十四娘
高玉庆   飾  高忠义
诺敏达莱  飾  辛怀慎
张瑞光   飾  王元通
牛北壬   飾  杜铭
张曦文   飾  贺兰雪
杨子睿   飾  小乞丐杨稷

 

出品人     龚宇、岳丽娜
制作人     杨蓓、薛鑫
监 制     郭靖宇、王晓晖(总监制)、王兆楠(总编审)
原 著     魏风华
导 演     柏杉
编 剧     魏风华
美术设计    陈鑫、杨辰
动作指导    周洋、王林
造型设计    陈敏正
服装设计    秦锡林、范铁锁
视觉特效    王利明、梁琪隆、吴子豪