慶余年２　その４

２８～３６集（大結局）

　子どもの頃の遠足だけでなく何事も待ってる間は長いけど、終わるのはあっという間です。その上、今回みたいに待ってたドラマが終わってもまだお話は終わってないとなると、欲求不満にもなりますよね～
　
　しかも、またしてもここで終わるのかというところで今シーズンの幕が引かれてしまいました。

　その上、予想通り、原作ベースでいくと大量のお話が残ってます。

　今回視聴分では、見せ場の一つ懸空廟での慶帝襲撃と范閑の大活躍、重傷と続き、范閑の身の上がオープンにされます。彼が葉軽眉の子どもということばかりか、父親は実は皇帝ということまで誰もが知ることになりました。ところが皇帝の子どもということでうろたえたのは太子や二皇子、特に皇后や長公主だけで、もともと傍観者的は大皇子なんかは涼しい顔しています。それどころか皇家以外の人々にとっては、葉軽眉の子という方がよほど重要なファクターのようで、どれだけ愛されてたんでしょうね、彼女。

　懸空廟の場面で、白衣の刺客を追って范閑が飛び出し、二人の闘いが繰り広げられました。真っ逆さまに崖落ちしていく二人を上から見守るみなさん、誰も彼らがそれで命を落とすとか考えていない。崖落ち＝安全の公式が徹底してますねｗ
　続けて、花畑から竹林を抜けて、川の上で戦い、最後は仏塔の並ぶ墓地と、武侠ドラマでおなじみの背景を舞台に激しい戦いの場面が続き、そこはたっぷり楽しみました。

　この後、重傷を負い、毒に侵され、真気を失ってしまったという范閑を助けるために、妹の若若や大勢が手を尽くしています。そして、范閑と慶帝の場面とか、なかなか泣かせる場面のようで、そうでもない感じをさせるのは中の人のうまさでしょうか。

　とにかく、世間的に范家の私生児からスタートしてどんどん高く昇って行った范閑の位置が、とうとう「皇子」まで来たわけですが、本人第１季から知ってますからね～

　父と名乗った慶帝に対する范閑の内心も複雑なら、他の登場人物たちもますます複雑な裏側を見せてきます。そして、五竹の正体もぼちぼちと・・・神廟からの使者というの出てきましたけど、神的使者蒼海客＠天意を思い出すわ、ゾフィー＠ウルトラマンを思い出すわｗ

　范閑が引き継いだ内庫には資産がない・・・しかし、そんなはずはないと范閑は内庫の商品を作っている三大坊を掌握するために江南へと向かうことになります。

　待っていたのが、この地を仕切る明家の当主青達とその母。この二人が仕切る明家は長公主の意を受けて三大坊を私物化、莫大な利益を得て、江南では官吏など足元にも及ばない権力者となっています。表面的には控えめで慈善家な大金持ちとふるまって見せていても、皇家の若造など歯牙にもかけないという傲慢な本心がみえみえ。その上、高圧的な母親にひたすら忍従しているようすの現当主明青達の内心も真っ黒けな様子。何しろ中の人、寧理ですから、これからに大いに期待してます。

　范閑には賄賂を持って駆け付けた役人たちをやり込める朝廷の高官としての顔もあれば、武芸の達人としての顔もあるわけで、武芸者たちも江南へと押しかけてきています。真気を失った彼をガードするのは影子と北斉からやってきた海棠朵朵です。

　そして、今季の終わり方は、第１季の「范閑死んだ」で終わったのとある意味では対になってるんですかね？

　で、やっぱり現代パートに戻って、袁泉の葉教授が続きさっさと書けよ～と作者の張慶をせっつく場面で終わるという・・・視聴者おちょくってるんじゃないよねｗ

　このあたりって、全部で７巻ある原作では５巻の終わりあたり？そうみると全３季のドラマとしてはおかしいバランスでもなさそうなんです。でも、章で見ると第１季で４巻まで２００章くらい消化したはずが、飛ばしてしまったと思った科挙エピソードを戻って延々とやったために第２季が５巻目の１５３章もクリアしてなくて、結果としてまだ第６巻、第７巻だけで３５０章近く残ってる。

　個人的には、第２季の中心は范閑と林婉儿の婚礼、懸空廟からの流れを経て、江南での明家との争いの結末まではいくと思ってたんですけど、全くそこまで届かなかったです。
　このペースでいくと第３季は、膨大な長さになるか、話をキツキツに詰めて終わらせるかどっちかになるかと思うと何か先行きに暗雲が立ち込めてるような・・・頼むから、上手にまとめてくださいな～と祈るような気持ちです。

　やっぱり第２季というのは難しいんでしょうね。特に第１季の評価や人気が高いほどハードルが高くなる。いろいろなドラマの第２季見てきましたが、第１季を越えたと思えるものにはなかなか出会えない。まして第３季ともなると・・・琅琊榜第３季なんか作ってほしくないと思うのは私の身勝手ですけど。さて、慶余年第３季は・・・

　そういうことを横に置いておいても、今回の慶余年第２季、やっぱりエピソードごとの長さのバランスが悪いのとＢＧＭに再三再四出てきたヨーデルには疑問符しかつかない。

　どうも今回音楽にけっこうな違和感を感じました。途中で出てきた「黒猫警長」も、なんで葉軽眉が黒猫警長知ってるんだとつっこみたいところですが、これはまあ「作者」張慶が知ってるってことで、ま、いっか～

　演員的には、やっぱり凄みのある演技をするベテラン勢が揃っていて見ごたえ十分でした。慶帝ｖｓ陳萍萍、陳萍萍ｖｓ范父、慶帝ｖｓ皇后、明青達ｖｓ明老太君なんかの緊張感びりびりのやりとり、雷名成を演じた畢彦君の迫力とか王慶祥が演じた葉流雲の得体の知れなさとか、若い演員陣がかすんでしまうほどでした。
　というか、前季では范閑が年長者たちをさんざん振り回していましたが、第２季では逆に范閑が年長者たちの思惑や隠し事に振り回されてたようにも見えます。

　以前にはお笑い担当キャラのようだった郭麒麟の范思轍や賈景睴の郭保坤らは打って変わって成長した姿を見せました。宋軼の范若若も范家の令嬢というキャラから変身しそうです。
　張昊唯の太子と李瑞瑞の二皇子はさらに危険な顔を露わにしています。

　彼らのように今季も重要なキャラとして登場した人たち以外に、前季に引き続いて同じキャラを演じたもののほんの短い出演になっている人もたくさんいました。それはそれでドラマ世界の連続性を維持してくれていて悪くはないです。それで、片頭のクレジットに延々と友情出演が続きましたがｗ
　加えて、ほんのちょっとしたキャラで王建国とか沈暁海とかいうけっこうな顔ぶれが出ていたのもうれしかったです。

　とはいえ、それでヨーデルてんこ盛りの一件は帳消しにできない・・・って、しつこく嫌がる視聴者なのでした。

演员表

张若昀　　飾　　范闲、张庆
李　沁　　飾　　林婉儿
陈道明　　飾　　庆帝
吴　刚　　飾　　陈萍萍
田　雨　　飾　　王启年
李小冉　　飾　　李云睿
俞飞鸿　　飾　　皇后
袁　泉　　飾　　叶教授
毛晓彤　　飾　　北齐大公主
郭麒麟　　飾　　范思辙
宋　轶　　飾　　范若若
辛芷蕾　　飾　　海棠朵朵
宁　理　　飾　　明青达
刘端端　　飾　　李承泽
张昊唯　　飾　　李承乾
付辛博　　飾　　大皇子
高曙光　　飾　　范建
赵　柯　　飾　　柳如玉
于　洋　　飾　　林若甫
李　强　　飾　　言若海
刘　桦　　飾　　费介
佟梦实　　飾　　五竹
郭子凡　　飾　　三皇子
金　晨　　飾　　叶灵儿
王楚然　　飾　　桑文
高　露　　飾　　王夫人
王晓晨　　飾　　袁梦
隋俊波　　飾　　宜贵嫔
归亚蕾　　飾　　明老太君
余皑磊　　飾　　邓子越
毕彦君　　飾　　赖名成
罗二羊　　飾　　袁宏道
吴幸键　　飾　　言冰云
宣　言　　飾　　贺宗纬
王庆祥　　飾　　叶流云
徐志胜　　飾　　徐书史
崔志刚　　飾　　侯公公
傅　迦　　飾　　辛其物
姚安濂　　飾　　大掌柜
秦　焰　　飾　　戴公公
沈晓海　　飾　　叶重
常　铖　　飾　　郭攸之
王建国　　飾　　老金头
刘宇桥　　飾　　影子
冯恩鹤　　飾　　秦业
赵振廷　　飾　　谢必安
董可飞　　飾　　林大宝
李俊贤　　飾　　高达
崔　鹏　　飾　　宫典
贾景晖　　飾　　郭保坤
王天辰　　飾　　李弘成
王成阳　　飾　　洪竹
左凌峰　　飾　　史阐立
刘　同　　飾　　杨万里
张维伊　　飾　　侯季常
东靖川　　飾　　冷师兄
杨　彤　　飾　　秦恒
孙亦沐　　飾　　狼桃
于小鸣　　飾　　云之澜
魏炳桦　　飾　　神庙使者