40~44集(大結局)
一週間、遅れてしまいました。帯状疱疹になっちゃって、寝込んでました。瞼に発疹が出てしまったせいで、モノが見づらくて、ドラマもネットも自粛・・・ようやく治ってきたところで、あと少しの所まで来ていて続きが気になって仕方がなかった軍師聯盟2・・・
40集からのラスト5集だけが残ってたわけですが、とてもたった5集とは思えない濃さ、それなのに総体として重苦しさを感じさせない演出には舌を巻きます。
捕らえた曹爽たちをどうするか?次男の司馬昭は、三族に至るまで抹殺しようとする。彼にはもう「司馬氏王朝」が見えている。
何晏を操って曹爽を罠にかけたのは司馬昭だということを承知で、彼の仕業を追認する司馬懿。彼も自分亡き後の司馬家のことを考え、敵対するものを徹底的に抹殺しようとする司馬昭に同調する。それが許せない柏霊筠は、自害同然にこの世を去り、弟の司馬孚も去っていく。
こんな緊迫した状況で、この愛妻の位牌を抱いた司馬懿っていったい何が?と思っていたら、柏霊筠の殺された侍女を妻に望んでいた侯吉との「結婚」式のためでした。
最後まで、最初に拾われたカメ「心猿意馬」は最後まで活躍・・・けど、孔明に殺されかけた時の穴がなくなってるぞ?
ドラマ中で振り返って肩越しに視線を飛ばすシーンが何度もありました。視線の先には、曹操や曹丕、曹爽なんかがいましたけど、最後に振り返った相手は司馬昭、そして相手もまた振り返って父を見てる・・・「鷹視狼顧之相」を持つ人物は千年に一人だそうですが・・・
歴史上では、この司馬昭の息子司馬炎の時に皇帝から禅譲されて晋をたて、その国を揺るがすのが柏霊筠の息子司馬倫ということになるそうです。その予感を十分感じるかわいい顔の裏に陰険な顔を隠している司馬倫。ドラマには出てこなかった司馬懿夫妻のもう一人の息子を交えたあっという間の晋王朝崩壊ってのもドラマにはなりそうですが、おもしろいかどうかは疑問だな。
死期の迫った司馬懿が死後に息子たちが何をするかまで見通したうえで、それまでとは人が変わったような苛烈な手段をとっているというか、これまで他人の手中の刀であった彼が自分自身で刀を振るった結果がこれであったというか・・・正面切ってそれを否定したのは柏霊筠と長年仕えてきた家宰の侯吉。
司馬家だけでなく、曹爽や何晏の家庭なども温かい雰囲気で描くことで、その後のジェノサイドの残酷さも際立っています。曹爽の3歳の息子が、共に縛られて刑場に連れていかれるのをキャッキャと嬉しそうにしていたり、その母が共に死ぬこともできずに正気を失うとか、司馬懿を「白化」したこのドラマ、結局は従来の司馬懿像に近づいていきました。それもまた、あとに残す息子たちを思う家族の物語。ここでも対比の妙を見せてくれました。
きちんと結末を付けられないドラマが多い中、鮮やかなエンディングでした。
とにかく併せて86集、日本の大河ドラマ二年分。きっちり見ごたえも見る値打ちもあるドラマでした。
演員表
演員 角 色 配音
呉秀波 飾 司馬懿
劉 涛 飾 張春華 李世栄
李 晨 飾 曹丕
張鈞甯 飾 柏霊筠 張喆
唐艺昕 飾 郭照 李詩萌
王洛勇 飾 諸葛亮 周野芒
劉 歓 飾 曹叡
王 東 飾 司馬孚 魏超
肖順尭 飾 司馬師 陳張太康
檀健次 飾 司馬昭 劉三木
来 喜 飾 侯吉
陸思宇 飾 汲布
章 賀 飾 曹真
杜奕衡 飾 曹爽 商虹
張天陽 飾 辟邪
褚栓忠 飾 陳群
劉凌志 飾 鄧艾 斉斯伽
劉 岳 飾 鐘会
趙寰宇 飾 丁谧
閻汶宣 飾 何晏 孫博
程 誠 飾 夏侯玄 郭浩然
丁海峰 飾 孫権
蘆星宇 飾 陸遜
陸妍淇 飾 小沅
張逗逗 飾 夏侯徽 趙双
白海涛 飾 姜维
姜 寒 飾 劉禅
肖栄生 飾 趙雲 劉琮
韓 東 飾 魏延
劉広楠 飾 馬謖
文 静 飾 郭太后
劉 奇 飾 司馬倫
職員
出品人 楊偉東、肖文閣、李杰、彭志宏、徐佳暄
制作人 許志敏、趙暁雯
監 制 呉秀波
導 演 張永新
編 劇 常江、馬昱璇