1~36集(大結局)
聶遠、蘆芳生、宋軼主演の警察もの。
ですが、これ、なんか題名サギっぽいのです。
「心霊」「法医」というから、李川の「重明衛」のように死者自身から犯人の情報を得たりするのかなあと何となく思ってたんですが、そういう内容ではなかった。
普通にきちんとしたミステリものでした。
聶遠の演じる明川は鵬海市公安局の法医。死体の解剖だけでなく、捜査にも、推理にも実力を発揮する有能な人物。
ところが、光明市で起こった死体がミイラのようになっている連続殺人事件の犯人像が明川にそっくりだというので、極秘裏に明川に対する調査が行われることになる。そのために、鵬海公安局に刑警隊隊長として転勤してきたのが宋軼の羅筆芯。
若い女性の落下傘上司ということで鵬海の副長の丁春秋とかはおもしろくないだろうなと思ったのですが、そうでもなかった。自分より若いことに引っかかったとしか出てきません。
ここでは局長もやっぱり女性の鐘懿で、丁春秋とは夫婦。でも、職場じゃ上司と部下。
というジェンダーバイアスを感じさせない設定。
先日まで見ていた「時空来電」の20年前の女性を差別する雰囲気はここではどこにもなかったです。
大枠では明川はこのミイラ殺人事件の犯人なのか?という謎が提示され、それを捜査する羅筆芯と光明公安局の動きが描かれます。それと並行して、鵬海市で起こる事件を羅筆芯と丁春秋が率いる捜査チームが明川たち法医学チームとともに解決していくというよくある設定です。
もちろん、そこにだんだんと明川の仕事ぶり、人間性に惹かれている羅筆芯と同じように彼女に惹かれていく明川のラブストーリーも進行。
ミステリの結末をばらすようなことはしたくないので、この辺にしておきます。
このドラマの特徴の一つは、いくつかの事件の結末がついた後に捕らえられた犯人と殺された被害者なんかががらんとしたセットの中で語り合うというシーンがおまけについてくることでしょうか?これが「心霊」?
聶遠は今回芸術顧問として制作にも携わっています。彼の演じる明川は出生に謎があり、それがトラウマとなっている。彼の周囲には父親同然の恩師や公安局の仲間もいて、特に孤立しているわけではないが、説明不足なのでとっつきが悪い。
聶遠はよく古装劇で見ていて、あまり現代ものでは見たことがなかった。今だと「延禧攻略」が日本で放送中。
彼の相棒となる丁春秋は逆に人づきあいが良く、頼れる上司という雰囲気。有能な主人公の引き立て役というような役回りではなく、こちらも有能な刑事です。でも、陰惨な話が多い中、彼の存在がドラマに明るさを持ち込んでるのは確かです。中の人の蘆芳生は、今、BSで放送中の「九州海上牧雲記」ではややこしい性格の皇帝を演じてますが、こちらでは一転してほんわかした雰囲気も。
それにしても、「丁春秋」ってなんというネーミングなんでしょうかw 明川が彼を「丁老怪」と呼んでたりするし、もちろんわかってやってるんでしょうけど。
「老怪!」って呼ばれて「なんだ?」って振り向いたりするのに笑い出してた金庸迷。
ついでに、明川の弟子は「黄小蓉」w
遊んでますな~
宋軼は「琅琊榜」スタッフによる「偽装者」で胡歌の明台の相棒于曼麗を演じていたのが初めてでしたが、最近よく見かけます。ちょうど今「慶余年」で主人公の范閑の妹でも出てます。「慶余年」には「時空来電」の李小冉も長公主で出ているし、なんだか固まって登場してきた感じになってます。
ともかくミステリドラマとして十分楽しめたと思います。
演 員 角色
聶 遠 飾 明川
宋 轶 飾 罗笔芯
芦芳生 飾 丁春秋
张庭菲 飾 黄小蓉
郭耘奇 飾 姜小白
张光北 飾 郎世明
于明加 飾 钟懿
郭秋成 飾 陈怀远
王子辰 飾 潘朴
李丞峰 飾 宫城
杜功海 飾 老李
吕颂贤 飾 杰森
職員
出品人 龚宇、孙莉莉
制作人 戴莹、董俊、 刘海英、卞江、杜翔宇、潘成、钱应华、刘斌
監 制 王晓晖、李遂芳、马玉宝
原 著 朱明川
導 演 龚朝晖
編 劇 姜杨、郦琦光、章清越、徐晖、李亦涵、侯庆超、王籽间