法医秦明之読心者　その２

１５～２８集

　あっさりと見終わりました。
　ドラマの構成は、個々の事件が最後に秦明自身の母親の事件につながっていって、大団円となりました。中華ミステリではおなじみの構成です。

　少し違うのは、過去の事件からさらに現在の事件にと広がったところでしょうか。

　ミステリ部分はＳＮＳに潜む危険、悪意への警鐘を鳴らすという意図をもって構成されていました。それは十分に果たされていたと思います。

　恋愛劇部分は強引な安然にいつの間にか慣らされた、もしくは馴らされた秦明がなんか気の毒に見えるへそ曲がり視聴者。ラブコメ的には「可愛いカップル」の出来上がりなのかもしれませんが、当初秦明が抱えていたような状況を軽々しく扱い過ぎているのに正直抵抗がある。

　最後の事件が解決した後、恋愛成就カップルが三組。さらに親子関係を巡る話もくっついてきて、これが法医秦明のエンディング？と悲しくなったところに、検死場面が入ってきてエンディングとなりました。
　でもな～私としては、「死者の遺志をちゃんと聞きます」と情緒に訴えるのではなく、科学的に検死に取り組むような終わり方がよかった。

　このドラマ、法医秦明という人気シリーズを借りて、ミステリファン、ラブコメファン、ついでにホームドラマファンを引き付けておいて、ＳＮＳの使い方を間違うんじゃないぞ、人を殺すこともあるんだぞ、その恨みで殺されるかもしれないぞ～と啓発活動やってるんじゃないですかね。
　それ自体が悪いとは思わないんですが、そのためにドラマが総花的になってしまったのが否定できない感じで何とも残念。

　そういや最後まで見て最大のミステリはソフトウェーブなのに、走ってもなにしても乱れない环环の髪の毛だったな～