江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

泪痕剣 その2

13~35集

 全部で35集なんで、3分の1ずつと思ってたが、面倒になって後は一気に。
 ネタばれ気にするような話じゃないんですが、ネタばれしまくってますので、気になる方はここから下は立ち入り禁止ね。
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 卓東来にすべてを仕切られていることに嫌気がさした司馬超群は、とうとう家出。
 朱猛に会ってみようと彼がやってきたのが怪しげな人物たちが集まっている紅花集という村。古龍の作品にゃよく出てくるシチュエーションです。
 そこには雄獅堂を卓東来の陰謀で潰された朱猛もやってくる。お互いにそれと知らない同士で友人になる。
 ところが、その紅花集を卓東来が指揮する大鏢局の大軍が囲む。ここで始まる籠城戦。
 高漸飛の応援もあって、なんとか死地を脱した朱猛たち。
 
 なんやかんややってるうちに、高漸飛の師父と謎の老人二人に謎の箱男の関係、高漸飛の死んだ幼馴染琥珀と蝶舞の関係なんかが次々あきらかになっていく。加えて、卓東来の隠された秘密まで風呂場で明らかに・・・「この秘密があるから、誰にも風呂に入っているところをのぞかせない」って大きな声で独り言言ってますが、あんた最初のころに紅花集の客䙁で女主人に背中流させてたじゃないか~~それも「素肌にやさしい」お風呂でw
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 これも古龍らしく双子やら秘密の隠れ屋敷やら、入り組んだ師弟関係に義理の親子関係とか、わけもなく強い年よりなんかがぞくぞくと出てくるけど、してることは大したことじゃない。せいぜいが卓東来の武林制覇ぐらいが大きなところで、後は昔の仇をどうのこうの、とかなんとか。国がどうしたとか、正邪がどうのとかって話はちっとも出てきません。
 
 ラストバトルは、高漸飛の師父の師兄だった盲目の老人vs卓東来、卓東来vs高漸飛なわけです、やっぱり。
馬超群は、30年にわたって彼の友人だった卓東来を見限って、妻を選ぶけれど、卓東来はそれが納得できない。どう見ても、卓東来が一方的に司馬超群に友情というより恋愛感情を持ってるみたい。
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 誰からも好かれる高漸飛と朱猛、司馬超群、楊賢や格青兄弟なんかの友情とはあきらかに質が違うようですがw
 
 ヒロインのはずの蝶舞は、朱猛、卓東来、高漸飛から愛されているけど、彼女が愛しているのは朱猛だけ。という不毛の関係の中で、ずっといじめられキャラで、見てていらいらするだけ。というか、なんか登場人物みんながだれかにいじめられキャラなんだよねえ、ここじゃ。どうりでいらつくわけだわ。
 
 しかも、驚いたことに、この話高漸飛が山を下りてからわずか1ヵ月ばかりの間にすべて起こった出来事なんだと~~
 その間に、雄獅堂は壊滅、大鏢局は主を失い、紅花集は全滅、ぽっと出の兄ちゃんだった高漸飛は江湖に名を轟かせ、他の江湖の高手たちは命を失って・・・これでもかって言うくらい事件続発。
 
 気がついてみれば、高漸飛と蝶舞の残した子どもを連れた朱猛だけが山に向かって行く・・・
 江湖に嫌気がさして隠遁するって終わり方で、これもまあよくある話。そういや、ずっと場面場面で高漸飛のモノローグが入ってた。
 
 焦恩俊はどこまでいっても、彼ですから~コメントしようがないなあw
 高漸飛の湯鈞禧という人は、あんまり見かけないけど、山から突然降りてきて、見かけよりずっと腕は立つという若者にはぴったり。
 この後孫悟空をすることになる釘鞋(スパイクかね?)役の費振翔の立ち回りは動きがきれいだった。
 女性陣は、みんなどちらかといえばメロドラマ路線なんで、パス。
 
 見終わって「やられた~時間返せ~」というようなことでもなく、「絶対、お薦め~」というようなこともなく、「ふつう」というところでしょうか。そんなに癖のないドラマ作りでしたが、伏線が張ってあるというような手の込んだこともしてないので、登場人物の多さにめげなければそれなりに・・・という感じでした。