江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

与鳳行 その1

1~10集

 

 趙麗頴と林更新主演の幻玄劇です。見始めるのに少し躊躇したのは、彼らが以前に共演した「楚喬伝」のせいです。あれ、冒頭の娘たちを獲物に狩をするというひどいシーンに辟易して、そこで放り出したままなんですよね~まさかまたあんな話にゃならんだろうとはわかっていても、なんか気乗りしなくて、スタートが遅れました。

 

 というより、ずっと馬伯庸の「両京十五日」全二冊を通して読んでたためといった方がよいですね。歴史の中にifをねじ込んだ冒険ものとミステリを合体したようなエンターテインメント性の高い作品を大いに楽しみました。映像化もされるという話なので、それも楽しみです。

 というような話は、前回の「紫川・光明三杰」の時に書くはずだったのに、ラストシーンにぽか~んとなったついでにこっちをかくのも忘れてしまってました。
 とっても面白い小説でしたのに、忘れてしまうとはいやはやw

 

 本題とはずれますが、中華ドラマ迷としては、「浮図縁」のあの胸が悪くなるような死んだ皇帝の妃たちを無理やり殉死させる話が明朝の実話だったとか、げ~っとなってしまった。やっぱり明朝ってどす黒すぎる。
  口直しの情報としては、「忘機」の出典とかにも触れられていましたよ~ということで、各方面に推しておきます。

 

 しかし、同じように冒頭にむかむかする場面があったのに、よく「浮図縁」最後まで見たと自分でも思う。だからと言って、いまさら「楚喬伝」再挑戦する気にはならない💦

 

 で・・・今度の「与鳳行」

 最初に得た情報が、主演が趙麗頴と林更新というものでした。次に来たのが脚本書いてるのが原作者の九鷺非香だから、ひどい魔改編はされていないはずという話でして、泣いていいのか笑っていいのか💦

 

 ドラマ冒頭、いきなり主役の趙麗頴演じる碧蒼王沈璃が霊尊の命を受けた天界の兵たちと空中で派手な立ち回りを展開。彼女は霊尊が命じる結婚から逃げようとして追われていた。彼女は配下の将軍墨方の槍を受けて、下界へと落ちていきます。

 

 下界では鳥の姿になってしまった彼女を助けたのが行雲という男。こちらはただの人間のはずなのに、鳥の姿でぶつくさの言っている彼女の言葉を聞き取れたり、方術を駆使してバリアを作ったり・・・と異能の持ち主。彼は、鳥の姿の沈璃を適当にあしらってからかったりして、沈璃を怒らせています。
 この一幕、どこかで見たような・・・「三生三世十里桃花」の男女の役割を入れ替えたパタンですね。


 沈璃の方は人間の姿を回復すると、今度は自分が彼を守らなきゃという上から目線。飄々としている行雲と血気盛んな沈璃はそのうちに互いに好きあうようになる。
 しかし、霊尊が彼女の居場所を発見すると天界からの迎えがやってくる「かぐや姫」状態。縁談を逃げた罰で彼女が閉じ込められていた30日のうちに、下界では30年が経過。沈璃は墨方から行雲の死を告げられる。

 

 と、ここまでがこのドラマの発端の話でしょうね。ここで登場してきたキャラもそのうちまたなんか出てくる感じです。

 話は展開に戻ります。沈璃が解放されて、自分の王府に戻った時、仙界では天神たちが行止神君が戻ってきたことを寿いでいます。この行止神君が下界へ気晴らしに行っていたのが、行雲ということになります。沈璃は行止神君を知らないけど、彼はしっかり沈璃を覚えている。
 ところが沈璃が下界へ落ちる原因となった拂容君との縁組というのは、碧蒼王という名前から男性だと思い込んでいた行止が適当に選んだ女性らしい名前の拂容だったわけですが・・・今になって自分の無責任な行為を悔やんでいますな。

 それでも、この縁談によって仙界と霊界が結びつき、戦争によって傷ついた霊界にとっては仙界の力が必要だというので、結婚は避けられない状態。
 拂容君の方も、見たこともない恐ろしい戦神碧蒼王との結婚なんてまっぴらだとこちらも逃げ腰です。

 

 行止神君は、ただ一人の天外天の上古神仙の生き残りということで、天君たちも敵わない圧倒的な存在のようです。復活早々、彼はあちこちの上古神獣を再び封じるとか言う口実で沈璃を連れまわしています。彼は知らないふりをしてますが、沈璃との出来事も彼女への感情もしっかり覚えている、沈璃は凡人の行雲はもう死んでしまって代わりはいない、行止神君は行雲にそっくりだが全くの未知の他人だとそっけない。それでも、あちこち案内という口実のデートに連れまわされて、またなんかいい雰囲気?

 

 こんな二人はおいといて・・・碧蒼王の配下の将軍たちは霊界が仙界の下風に立つようにはさせないとカッカとしてるものもいるし、墨方は「自分は碧蒼王を愛してます」と宣言。

 

 天界では拂容が恐ろしい魑魅をやっつけたと聞き、さらにびくびくしているところに、早く仙界へ行って、碧蒼王と親しくなれと言われて真っ青になっています。どこかで見たような話その2ですが、こっちは「将軍在上」ですなw

 

 ドラマのそれぞれのエピソードはテンポよく展開して、いつの間にか10集まで見ていました。ところが、話全体を考えると今一つドラマ展開が遅い気がするのです。派手な戦闘シーンとかCG満載のアクションシーンやコミカルなシーンも取り入れたはいますが、恋愛メインのドラマです。思いのほか、あっさりしているので恋愛もの苦手でも気楽に視聴できています。

 全体にCG画面とかが今一つの感じもしますし、衣装や全体の色合いが「長月燼明」に似ていると見たのは私だけではないようです。これなんかね~



 趙麗頴が主演だけでなく、監制もしているということで、自分の見せ方は十分に心得ているはず。ヒロイン無双のドラマを気持ちよさそうに演じているなという感想を持ちました。
 男主行雲と行止の林更新は、ずいぶん落ち着いた感じになったなというのが第一印象。あのなんじゃこれ?な「趙雲伝」とかのころのキラキラしたエネルギッシュな感じも悪くなかったんですが、これも悪くない。
 墨方を演じている辛雲来は「玲瓏」の銀霄でしたが、私としてはがっかりの極みになってしまった「無眠之境」の羅飛が記憶にあるわけで・・・
 沈璃の師父で霊尊沈木月が曽黎、この人は「星漢燦爛」とか「玉骨遙」とか最近母親キャラが続いてますね。

 それに一番目を引いたのが天君の劉冠麟です。どんな天君かと思いましたが、現時点では愉快な方の劉冠麟キャラでした。

 

 他にも宣璐や邱心志などたくさんお馴染みの顔ぶれが登場してくる予定のようですが、どんな役でどのくらいドラマに絡んでくるのか不明です。もう4分の1は見たのですが、話はこれからが本番という感じもするので、俳優さんの顔ぶれがそろうのもこれからでしょうね。

 そして、李子峰とか複数の役名がある人がいるのを見ると、ウザそう~としか思えない「長月燼明」後遺症がありまして・・・

 

 同時に見ているのが、あまり評判の良くない「歓楽英雄之小侠外伝」なのです。こちらはとにかくテンポが悪いのと配役に首をひねるしかないようなドラマで、テンポの良いだけでもこちらの方が評価できてしまっています。

 ということで、あともう一本見る余力があれば騰訊制作の「三体」の26集バージョンというのを見てみたいかな?ネフリ版の方にはどうしても視聴意欲が動かなくて・・・様子見です。