江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

鎮魂 その3

30~40集

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 ほぼリアタイで見終わりました。
 
 復活した夜尊は、やっぱり兄に捨てられたと思い込んだ沈巍の双子の弟でした。このドラマでは、男女、親子、友人、兄弟姉妹等の意思の疎通不足、思い込みから事件が起こるようなストーリが多いのですが、この沈巍、夜尊兄弟のトラブルは海星全体を滅ぼしかねない大事件に発展していきます。武侠ドラマ同様、ちゃんと話をしろよとつっこみたくなります。
 
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 見始めたころによくわからなかった物語の背景も、一度最後まで見てから冒頭の数回をリピートするとなるほどこういうことだったのかとようやく腑に落ちました。言語力不足に加えて、記憶力の低下が悩ましい今日この頃。
 
 海星では地上に人類と亜獣族、地下に地星人が互いに干渉せず共存していた。一万年前に巨大隕石が落下、そのために極端に資源が不足した地星人の反乱軍が地上を荒らすようになった。その悪事を働く地星人に対抗し、地上の人類や亜獣族との平和共存を目指すリーダーだったのが黒袍使。そこへタイムワープした趙雲瀾が現れ、死んだ人類の英雄崑崙の身代わりとなる。趙雲瀾と沈巍はここで知り合い、心を通わせていた。
 
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 ここでようやく趙雲瀾が沈巍との関わりを知り、二人の間にあった謎も垣根もなくなりました。
 
 黒袍使と趙雲瀾は協力して夜尊を捕えることに成功するが、趙雲瀾は元の時代に、黒袍使は夜尊に続いて地面に飲み込まれてしまう。
 
 彼らが姿を消した後、人類、亜獣族、地星人の間で平和条約が交わされる。この中に互いに不干渉、地星人は地上に出てこない、人類は地上に出てきた地星人を捕えてもよいがその処置は地星人が行うというような内容があるようです。
 
 そして、一万年後。摂政官が地星人の世界を仕切っているのは一万年前に皆からリーダーに押された黒袍使が姿を消していたためでした。そこに突然地面から黒袍使が姿を現す。しかし、黒袍使は執政は今まで通り摂政官たちに任せ、自分は地上に逃亡した地星人対策をするという。これで、彼が「沈教授」として地上に暮らしていた理由も説明がつきました。
 
 一万年生きていたわけではなく彼もまた時間をワープしています。だから、趙雲瀾を見つけて驚いたわけだと納得。一万年生きてきたのは、猫族の大慶ですが、彼は一万年前の戦いのときに記憶をなくして、趙雲瀾や沈巍とは現代に改めて出会っています。
 
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 沈巍を捉え、彼とすり替わった夜尊のたくらみで地上では特別調査処や趙雲瀾への不信が高まり、地下では自分たちを真っ暗な地下に閉じ込めてきた不平等条約を破棄して地上に攻め出せと命じる。大慶たちは必死でこれに対抗。
 
 再び地上に戻ってきた沈巍と趙雲瀾はともに夜尊を倒し、世界を救おうと動き出す。
 
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 夜尊を倒すために必要な最後の四聖器鎮魂灯が見つかったが、灯心が見つからなくて役に立たない。と、聞いたとたんにだれが灯心になるんだ?と先が読めてしまいました。
 
 細部省略しますが、結局沈巍の自己犠牲で夜尊を倒し、趙雲瀾が灯心となることで崩壊しかけた地星人世界に安定と光を取り戻す。夜尊はようやく自分が間違っていたことを知って兄とともにこの世を去る。
 
 で、地上では特別調査処が再スタート、亜獣族世界でも地星人世界でも新しい毎日が始まった。
 
 ここで終わっても何も問題ないと思うんですが、やっぱりこれは恋愛ドラマの要素があるんですね、この世とあの世の中間みたいなワームホールの中で沈巍と趙雲瀾が俺たちはまた必ず出会うと約束しています。
 
 そのためにそれまでの英雄譚、異世界ファンタジー感の余韻が薄れて、この二人の「将来の再会」への甘やかな関心に引っ張られている気がします。どっちがいいかは趣味の問題でしょうが、私的にはないほうがよかったです。
 
 こういう時間を行き来する話の中では比較的簡単な構成だと思います。
 
 地上と地下の戦争という話になりましたが、残念なことに地上も地下も「世界」が狭い。昔のスタートレックのように「星」なのに「町」程度のセットしかないし、人間も多くて30人くらい?
 こんなときこそCG使って、広い世界や大勢がわさわさいるように見せればいいのに、予算がなくてこんなしょぼいことになったんでしょうかねえ。
 
 それとアフレコの声がところどころ別人の声になるのも気になりました。なんか不適切なセリフでもあったんでしょうか?どうでもいいようなセリフとかもあるんですが、ツギを当てたような感じです。張紀中版倚天屠龍記、思い出しましたわ。
 
 つっこみたいところもいっぱいありますが、趙雲瀾と沈巍を中心に人と人の間の愛情や心の動きを描いたドラマとしてはおもしろく見られました。これ、あんまり愛情方面とか心理面を掘り下げていないから、あっさり好みにはちょうどいいんですよね。それが物足りないといえばそうなんですが、このドラマに人間心理を追究する本格ものとか泥沼恋愛劇とか求めてなかったんで、ちょうどお手頃でした。
 
 主役の白于@趙雲瀾と朱一龍@沈巍がどこかかわいげのある大男人CPを好演。友情でも愛情でも互いを思いやるという面では同じということで、BLかどうかにこだわる必要ないよな~と原作知らないのでまったりと楽しく見られました。
 
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演員   角色        配音
 
白 宇  飾  趙雲瀾・崑崙  白宇
朱一龍  飾  沈巍・夜尊   朱一龍
辛 鵬  飾  郭長城     沈達威
高雨儿  飾  祝紅
李 硯  飾  大慶      王梓
江明洋  飾  楚恕之
李思琪  飾  汪徵
劉泯廷  飾  林静      胡藝
王超偉  飾  桑賛
王永峰  飾  丛波
蘇盛華  飾  摂政官     賈邱
 
 
導演 周遠舟
編劇  葉方舟、斉暁雨、画梁