河辺的錯誤
これも二月に見た映画です。
朱一龍主演と聞いていたのですが、この主人公の刑事が彼に見えなくて困惑するところから始まりました。
朱一龍というと古龍ドラマで見たのが多分最初、最近では「鎮魂」の沈巍ですっかり顔なじみです。他のドラマや映画でも見てるんですが、これ、ぱっと見じゃわからなかった。え?って感じです。「鎮魂」関連で趙雲瀾役の白宇とインタビューか何かに出ていて、さんざん白宇が「龍哥~毛人~」とからかっていたのを思い出しましたが、あの猿人メイクより、今回のメイクの方が出来がいいというのか、なんというのか💦
とにかく、私の見た中で一番色黒な朱一龍w
ストーリはタイトルの通り、川辺で老女の死体が発見されるところから始まりました。それを捜査するのが、馬哲をリーダーとするチームです。この馬哲は、表情に乏しく、人間関係が良好とは見えませんが、事件にのめり込むタイプの捜査官です。
警察を舞台にした探案ものとも言えるんですが、もっとなんというか「この映画、何が言いたいんだ」とか「結局どうなった」などという書き込みがされるようなタイプの映画でした。私はわりと好きw
馬哲たちは発見された証拠を追い、関係者を見つけていきますが、事件はますます混迷していきます。家庭も顧みず、寝食も忘れて捜査に取り組み、被疑者も割り出しもします。しかし、決め手のないまま、被害者も相次ぎ、馬哲は焦りの色を隠せません。
映画は、この馬哲の視点で描かれ、現実の中に、彼の見ている幻想が混ざってきて、どこからが彼の幻想なのかわからなくなっていきます。被疑者たちや被害者たちの一通りではないキャラも、馬哲の幻想に拍車をかけ、彼と視聴者をますます落ち着かなくしてきます。
そもそも、映画の冒頭で、閉鎖される映画館に捜査チームが移転するという話が出てくるところからそういう雰囲気をもたらしているように思います。がらんとした映画館の舞台で捜査官たちが証拠調べをしたり、議論したりしている。そんなところから、この映画の描く世界そのものがつくりものの「映画」ではないかというような感覚をもたらします。
証拠品として発見されたカセットテープから流れる歌は「花」の中国語版だし、テーマはベートーベンの「月光」だし、耳慣れた曲が流れることが、かえって音楽方面でもどこか落ち着かない別世界感がしてたまらないのです。
そういう何か地面に足のつかない刑事馬哲は、妻が現在妊娠中であるという現実にも直面しています。子どもを産むのか、あきらめるのか、夫婦の間で交わされる激論は結論を出さないままに、話が進みます。
やがて、事件は終わりを迎え、時が流れます。
ラスト、馬哲と妻は幸せそうに赤ちゃんを風呂に入れています。
しかし・・・この赤ちゃん、見ようによっては「ローズマリーの赤ちゃん」並みにぞっとしました。現在のAI技術のなせる技なんですかね?で、このラストが強烈で、映画の印象が刑事ドラマではなくなってしまいました。
演 員 角色
朱一龙 飾 马哲
曾美慧孜 飾 白洁
侯天来 飾 局长
佟林楷 飾 小谢
康春雷 飾 疯子
王健宇 飾 许亮
莫西子诗 飾 王宏
刘白沙 飾 钱玲
曹 阳 飾 幺四婆婆
周庆昀 飾 河边小男孩
曾 淇 飾 小婷
黄 俊 飾 小赵
出品人 李国庆、唐虓珲、李婵、曾继媛、傅若清、孙力、韩梅
制作人 唐虓珲
原 著 余华
导 演 魏书钧
编 剧 康春雷、魏书钧
摄 影 程马志远
美术设计 张梦伦
造型设计 苏超