9月21日 プロジェクト始動!
ツアー二日目。武術の町仏山を回りました。
まず、ホテルの近くにある祖廟へと出発。
祖廟は道教の真武大帝を祀るもので、重厚な建て物群に目を奪われます。
こちらは明代に作られた芝居の舞台。スピーカーとかのない時代、多くの観客が見やすいよう、声が届くようにと工夫されたしつらえです。ドラマとかではよく見るのですが、近寄ってみると思いのほか床が高いのに気づきました。
同じ敷地内に黄飛鴻記念館、葉問堂があって、午前中はこちらをたっぷり楽しみます。
黄飛鴻記念館では少年たちによる獅子舞も見られました。演武の曲に男児当自強はもちろんでしたが、TVBの神雕侠侶のテーマまで流れてた。
獅子が観客席に近寄ってくるとお金を渡してお守り?をもらったり、頭をがぶっとしてもらったり。自ら獅子に触りに行く少年もいれば、号泣するその弟とかもいて庶民的な雰囲気がなごやか。
記念館の中を見学してから、洪拳を指導してもらいました。毎度、カメラ班です。講師をしてくれるのは、さっき獅子を舞っていた若者二人です。慣れていないのか、二人であ~だこ~だと相談しながら教えてくれるのがなんかほほえましかった。
参加者のみなさん、何らかの中国武術の心得がある方が多いので、ばっちり決まってました。観光客の大勢出入りする黄飛鴻記念館の中庭での指導だったので、私たちの周囲でも一緒に練習する人たちがたくさん。昨年の少林寺でも同じような感じになったのですが、こちらのみなさんはなんか楽し気なのが印象的でした。
ところで、この黄飛鴻記念館の建物、ステンドグラスと屋根が印象的でした。
話ずれますけど、この建物なんかのドラマの撮影に使われていた気がするのですが、思い出せない。彭昱暢の器霊?と思って帰国後確かめたけど、外れでした。ということは途中で放り出したアレ?残念ながら、題名も覚えてないwどなたかわかります?ただの気のせいかもしれないですが・・・
続いて、葉問堂へ。こちらは入ったとたんに葉問が使ったという木人樁がおいてあって、お~と声が上がりました。
さらに二階へ行くと体験用にも置いてあって、早速コン!カン!とやる人出現。そりゃやりたいですよね~何しろ横にはこんな人がいるのですから。
黄飛鴻も葉問もご本人の業績をたどるだけでなく、粤劇、映画、ドラマ、漫画などについての展示も充実していて、不会武功な人間も十分以上に盛り上がりました。
朝からたっぷり楽しんだ後は昼食。なのですが、このレストランって・・・仏山で鯉魚門で食神!!!いったいどんなものを食べさせてくれるんだとどきどき。
でも、出てきたのはやっぱり仏山の郷土料理でした。ま、そうだよね~
ここで岡崎先生からの提案。香港での金庸先生の墓参は、ご遺族がすべてお断りになっているのでやはり無理。その代わりに金庸先生への追悼のメッセージの寄せ書きを作成、23日に金庸館で館長さんにお渡しするというのです。異論のない一同、どうせなら代筆になるけれど、日本の金庸迷にも呼び掛けてみよう!芳名帳のようなものを手に入れよう!と追悼メッセージプロジェクトが始動しました。
早速バスの中でTwitterに挙げる文章を検討、時間が一日半くらいなのでどのくらいの人が反応してくれるか不安もありました。でも、続々とメッセージが届き始めて、今度は書ききれなかったらどうしようと不安になったのは内緒ですw
そんなこんなのバスの中ですが、バスは今度は黄飛鴻獅芸武術館へ。ハイビスカスが咲いてるんですね~南国。
続いて、葉問記念館に向かいます。
ところが!どうしたわけか葉問本籍地付近を経由してしまったのです。もう何もない街中ですが、訪れた人もそんなにいないだろうという場所に立てたのは悪くない気分。
そして、葉問記念館へ。実は道が混んでたりして閉館時間を過ぎて到着しました。
しかたないね~葉問邸のあった場所に来られたし、そこに建てられた記念館の外観は見られたし、すぐ横にある市場見て帰ればいいか~とあきらめ顔の私たち。でも、ここでガイドの劉さんががんばってくれました。近くの店の人や通りがかりの人に尋ね回ってくれて、とうとう鍵を持ってる人を知ってるという女性にたどり着き、その女性のおかげで「特別に10分だけ」と鍵を持ってやってきてくれたのです。これって、すごくない?
中に入れたことがうれしかったのはもちろん、それ以上にこんな人のつながりに助けられたことがうれしくてたまりません。
しかし、ドニー・イェンの映画で見ていた葉問邸はもっと丘の上の方にある感じがしてたのですが、ほんとに町の真ん中、何気ない住宅地に紛れていました。
ほんのりあったかい思いの残った葉問記念館を後に、再び仏山中心地へ。
今日の夕食は潮州料理。特別イベントとして、「外国人」による詠春拳集団演武付きw
いや、国際的な詠春拳のイベントがあったそうで、その参加者のみなさんがたまたまレストランの窓のすぐ外で練習をなさってたのです。眼福~
さて、メッセージ。結局この日だけで20人近以上の方からメッセージをお預かりしました。それを手分けして清書するためにまずはカードに書き写す迷子、広い机があってこんなにうれしかったことはない。「芳名帳」を探しに行った人たちは「店が開いてない!」と困惑の表情。ま、明日一日あるからなんかとなるさ~ということで二日目終了。
こうやって文章にしてると、とても一日に起こったこととは思えない「長安十二時辰」状態な濃密な一日でした。