江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

劉墉追案 その1

1~10集

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 5年がかりでキラキラした「九州・天空城」クリアしたので、今度はちょっとおじさんいっぱいな探案古装劇の視聴スタートしました。

 先行して1996年に李保田、王剛、張国立と言ったビッグネームで制作された「宰相劉羅鍋」というドラマがあったのですが、未見です。主人公の劉墉を演じるのも、李保田と何冰ではずいぶん感じの違う気もします。

 主人公の劉墉は清の乾隆帝に仕える「包青天の再来」というりっぱなおじさんです。演じる何冰、この人「大宋提刑官」でやはり探案の名手宋慈を演じてました。あれがよいドラマだったので、今度のドラマにも期待したいところです。

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 ドラマ冒頭で起こった山東省で何者かが聖旨を偽造して、東昌府の役所から金銀を強奪、知府が殺害されるという事件が起こります。

 山東の巡撫富国泰は皇帝の決めた期限以内にこの事件を解決するよう命じられる。しかし、解決できず激怒した皇帝は劉墉と和坤を山東に送り込み、富国泰と共に調査に当たらせます。

 富国泰だけでなく、和坤までがくっついてきて劉墉は迷惑顔ですが、そりゃまそうでしょう・・・

 見るからにどっちも怪しいw

 こうして山東に欽差大臣として調査に入った劉墉は飄々としていますが、鋭い目を配り、事件の背後に迫ります。

 口だけは協力するようなことをいいつつ、全くその気のない富国泰や和坤のサボタージュや裏工作によって劉墉の捜査はまるで進まず、謎を残したまま話が進みます。

 事件が解決できなかった責任は劉墉一人に押し付けられ、彼は官位を剥奪されそうになります。

 ここで活躍するのが劉墉の夫人金婉儿。この人格格なんですね~激しい気性で、口も出すし手も出すけど、しかもとんでもなく劉墉に惚れてるし、権力も実力もあって、劉墉の強力な伴侶。

 うちの亭主に何するのよ!と父の六王爺のところに怒鳴り込んだ彼女の働きや大臣たちの反対で劉墉は地位を落とされたものの東昌府の知府として改めて山東省に赴くことになる。

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 金婉儿や家僕の劉喜儿、金婉儿の護衛賀子楓、件作の秋夢南たちも同行。地元の捕快秦朗やその仲間たちとともに新たな事件に取り組みます。今回も検視に当たる件作が女性なのは最近の流行ですかね?

 

 だけど、最初の事件も次に起きた事件も途中半端なままになっていて、並行して話が進みます。

 東昌府の知府としてとりくんだ事件は地元の有力者が中央から派遣されてきた官吏たちを好きなように動かして私腹を肥やしてきたのに、劉墉が頑として折り合うことなく彼の悪事とその後ろ盾の悪事を暴こうとします。

 

 話がクライマックスに来たところで、「聖旨到!」で一気に形勢逆転・・・

 何というか「水戸黄門」の印籠登場「ええ~い、控え控え~この紋所が目に入らぬか~~」的なw

 私としては大々的なチャンバラシーン期待したんですけど、「もはやこれまで~」もなかったw

 

 このドラマの乾隆帝というのはもう和坤を重用して、治世も下り坂かと思われます。けど、金婉儿の根回しで悪徳官吏を処断するとか賢いの?どうなの?って判断に迷います。中の人は最近こういう役の目立つ黄海冰なのも迷う原因かな~史実通りなら、もう乾隆70歳くらいの時の出来事らしいけど、もっと若い役とかアクション見せる役してもいいのにな~

 

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 主人公の劉墉には何冰、富国泰には「大秦賦」の李乃文と味のあるおじさん。和坤の曹征は「羋月伝」とかで見たことはあるはずなんだけど~というところです。

 劉墉を夫人金婉儿には白冰、最近粘っこい役ばかり見てたような気がするけど、ここではビシバシ元気にやってます。

 劉墉と金婉儿の夫婦関係は、「軍師聯盟」の司馬懿張春華が思い出されます。

 アクション担当の画子楓の路宏と秦朗の王羽铮、秋夢南に王鶴潤たちが若者組ですが、なじみがないな~路宏は「錦衣之下」で見かけたけど、途中で放置してあるんで何とも言えないw

 登場人物はかなり多い。でも、それぞれの背景や性格付けがしっかりしているのでとっちらかった感じはしません。

 

 派手なところのないドラマですし、どちらかと言うと科白で見せるドラマのように見えます。特にコミカルなことを言ったりしたりする、大げさな演技をするというわけではないけれど、軽喜劇とも位置付けられてもいて、いろいろ楽しめるコメディ要素もあります。
 

 たまにはこういうまったりと楽しめる推理劇も悪くないな~というところです。