江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

卿卿日常 その1

1~6集

 

 やっと待ってた古装劇、それも私の趣味範囲がやってきました。なのに何かと慌ただしくて、やっと最初の配信分だけ見ることができました。
 喜びのあまりここまでの視聴分でブログ更新ですw

 おもしろいです。九つの国が存在する架空の世界を舞台に、最強国新川の「少主」=王子たちと和平の目的で他国からやってきた「夫人」たちのドラマが描かれます。ところが、この新川には10人の少主がいて、まさに十人十色。その中の六少主尹峥が男主。体の弱いふりをして目立たないようにしてますが、結構な陰謀家で父親の目に留まってのし上がろうとしている。その彼が他国からやってきた新娘候補の中で、一番条件の悪い李薇を相手に選ぶ。新川主も息子にそのうちちゃんとした正室を見つけてやるからと、李薇は正室のいないのに側夫人、軽く扱われています。

 根本的に新娘失格で故郷にさっさと戻るつもりだった李薇は迷惑顔。

 お互いに愛情も何もないところから始まる「先婚后愛」の典型的なパタンです。

 それでも李薇が逃げ出さなかったのは、体の弱い尹峥があと半月で死ぬと思い込んだからというひどい理由。なんやかんやとトラブルに見舞われる二人ですが、だんだんと気持ちを通わせていきます。

 

 尹崢には白敬亭、「能ある鷹は爪を隠す」とばかりに体の弱い窓際王子を演じながら、実は・・・という狷介なキャラが、天真爛漫、奔放で感情を隠さない李薇と付き合う中で実は人情味がある人物だという正体が剥きだしにされてきます。白敬亭の古装劇を見るのは「天盛長歌」以来でしょうか?

 李薇には田曦薇、「錦繍南歌」では気の毒な陸婉を演じてました。くるくると表情が変わってかわいい。けっこうにぎやかなキャラなんですが、押しつけがましさとかけたたましさを感じさせない。このキャラ、演じる人によってはそうなってしまいがちなのに、そうなってないのがうれしい。

 

 二少主ながら正室の息子なので嫡長主となっている尹嵩、普通に言えば太子というところ。彼にはすでに正室がいて側夫人にしかなれないのを承知で接近していった郝葭。早速正室の側室いびりが始まって、ここでは後宮ドラマの雰囲気。何しろ正室の趙芳如は陳紫函なので、めっちゃこわいw
 表面おしとやかに見えて、とんでもなく計算高い郝葭には「斛珠夫人」の緹蘭の陳小紜、この人、配役によってずいぶん感じが違います。
 尹嵩は張暁晨。穏やかそうに見える嫡長主ですが、腹の中では何考えてるかw
 どうもこの尹嵩のところが、これから一家そろって黒化していきそうに思えてならない。

 

 三少主尹岩には劉冠麟。彼は自分に自信たっぷりでモテまくってると思い込んでいますが、夫人や側室たちからはウザい奴だと結束している。こういう勘違い男をさせたら劉冠麟はめちゃくちゃ上手なんですが、やっぱり黒化するんでしょうかねえ?

 

 なんのとりえもないチャラ男の五少主尹岐は、父の命で丹川の郡主上官婧と結婚。男尊女卑の新川と違って、丹川では女性たちが国を動かしている。武術に長けた上官婧にチャラ男が叶うわけもなく・・・とこちらは「伝聞中的陳芊芊」を思い出させます。

 

 他にも「慶余年」で范閑の父と継母だった高曙光と趙柯が新川主と側室で登場、李薇の両親が喩恩泰と胡可だとか、知った顔も多くて演員の顔ぶれ見てるだけでも楽しめます。

 最近流行の料理ドラマ展開やらの王子たちの権力争い、何組かの「先婚后愛」の恋愛ドラマ等々の典型的なパタンをとりこんでいますが、オリジナリティを感じられます。
 ビシバシとテンポよく交わされる会話、メリハリのついたキャラつくりも魅力的だと思います。

 ということで、古装劇日照り解消です。やったね~