江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

橙紅年代 その4

38~47集

イメージ 1
 見終わりました。
 
 脚本については科白はいいと思う、あんまり多くはないけどアクションもいいと思う、劉子光と胡蓉の恋愛話も周囲含めてよかったと思うし、彼らを取り巻く人間関係もなかなかおもしろかった。
 
 サスペンスものとしては詰めが甘いというか、ぬるいのは最後まで変わりませんでした。ただ、最後に向けて、劉子光への疑惑が高まり、彼の記憶が回復していくのと、胡蓉との関係が発展するテンポがアップして、一気にクライマックスに行ったので、スピード感はありました。
 
 もっとも揉めてる胡蓉と劉子光のシーンで、悲し気な女声のあ~~あ~~ってスキャットをBGMに流したりするの、演出としてはものすごく古臭い感じだし、興ざめだった。俳優たち、熱演してるんだから、そのまま流せばいいのに・・・
 
 とか、当たり障りの少ないことだけ書いておいて・・・ストーリはあまり詳しく書きませんが、つっこみまくるとネタバレしてしまうと思うので、画像の先はご注意ください。
 
イメージ 2
 で、47集まで楽しく見終わった・・・と言いたいところなんですが、最後に余計な場面突っ込んできたせいで、47集までドラマ追っかけてきた感動が薄れたというか、積み上げてきたものが崩壊したというか・・・アメリカ製某ドラマの後このタイプに終わりを持ってくるパタンがちょいちょいあるんですが、せっかくのドラマぶち壊すことになるからやめというてほしい。
 
 劉子光は、胡蓉の両親にも認められて婚約して、幸せいっぱい。
 ところが、トニーやLisaの供述などから、劉子光=桑帛ではないかという疑惑を持ち始めた警察方面。その疑惑をあおる聶万峰一味。
 
 黄振武の死亡が確認され、その追悼式が行われる。その席上で黄振武の遺影を見た劉子光は自分が彼を殺している場面が脳裏に浮かんでくる。
 
 黄振武が実の父だと知らされた胡蓉と自分が麻薬組織のボス桑帛だと聶万峰に吹き込まれた劉子光の関係が大変なことになるのは想像通り。
 
 ただ、劉子光という人物を知っている韓進たち警察サイドは桑帛=劉子光に疑問を持つ。
 
 すべてを劉子光に押し付ける手はずを整えていたつもりの聶万峰だが、韓進の「直感」が怪しいと告げて、さらに捜査が続けられる。
 
 だいたい「お前が殺したのか?」という警察の取り調べに劉子光が「わからない。でも聶万峰が言ってた」と答えるのは自明の理でそんなことも想定できてない聶万峰もぬるい。
 
イメージ 4
 とにかく、M国に行けば謎が解けるということで、まず李建国と阿瑟が、ついで記憶の大部分を取り戻した劉子光が、そして警察の一団がM国へと移動。
 
 最後には、紅海行動まがいによその国で大ドンパチの末に聶万峰の麻薬組織を壊滅させる。一応共同作戦ですがw
 
イメージ 6
 さすがに、遠慮があるのかこのドラマではM国、T国と見え見えながらも仮名になってました。
 
 いいんですけどね、弾が当たって負傷した胡蓉に韓進が自分の来ていた防弾チョッキを着せるという場面、感動的な場面かもしれないけど、それ以前に正式に警察として作戦に参加している胡蓉一人が防弾チョッキ着ていないという状況が変です。
 
イメージ 5
 劉子光が黄振武を殺したという疑惑も視聴者がこれまで見せられてきた現場の回想よりももっとぬるい話で決着。黄振武が開いていたバーの隠し部屋から「劉子光は潜入捜査を頼んだいいやつ」だという遺言をビデオが見つかって、こちらも大団円。しかし、麻薬組織もM国の警察も探しまくってるはずなのに、半年以上も隠し部屋が見つかってないのが変だ。
 
イメージ 3
 
 とか、このドラマ、なんかそれでよかったっけ?ってことが多すぎるわけです。
 
 ミステリ系のサスペンスドラマとしては不満も多いんですが、恋愛ドラマとしては話を彩る「超えなきゃいけない障壁」として、嫉妬深い配偶者とかうざい恋のライバルとかストーカーとかけたたましいおせっかいとかが出てくるよりはずっとよかったです。
 
 それでも、このひしっと抱き合った劉子光と胡蓉、それを見守る人たちのショットで終わっておけばさっぱりしたのにな~
 
 いらんこと延ばすから、もやってしまったw
 
 最後に最初に救われた海岸の病院で結婚写真をとる劉子光と胡蓉。
 
 せめてここまでで終わっておけばいいと思うのですが・・・
 
 指輪を渡そうとすると、胡蓉が任務だと呼び出されてしまう。指輪を持ってフリーズする劉子光。
 
 そして、一か月後どうやら要人のボディガードだか潜入なんだかについている胡蓉。その要人張総ってのは胡軍で、3分出たかしら?
 その飛行機に今度はパーサーになってちゃんと潜り込んでる劉子光・・・ケーキにのせた指輪を差し出す。
 
 無理無理ここでも終わるチャンスはあったと思う!
 
 指輪から一気にドラマを逆行させる形でフラッシュバック。最後は、一番初めの海岸に倒れている劉子光。
 
 ということは、これすべては劉子光が見ていた夢落ち?
 ほんとにLOST以来、けっこうあるんですよね。超人的なパワーを発揮する劉子光とか、都合がよすぎる展開とか突っ込まれても「まあ夢落ちですから~」とかしれっと言い訳する気?
 
 ドラマ自体は、ぬるいところがあってもおもしろかった。だけど、このラストだけはいただけません。広げた伏線回収しきれないときに安易に夢落ちでごまかすのはもってのほかですが、このドラマなんかけっこうそれなりにきちんと伏線は回収できてるし、なんも夢落ちにする必要はないんですよね。なんでこんな値打ち落とすようなことしたのかが、最大のミステリでした。
 
イメージ 7
 
演員表     角色
 
陳偉霆  飾  劉子光
馬思純  飾  胡蓉
劉奕君  飾  聶万峰
陳 瑶  飾  李紈
葉祖新  飾  貝小帥
何明翰  飾  韓進
巫 剛  飾  胡躍進
胡 軍  飾  張総
王 姫  飾  梅洁
李建義  飾  郭大爷
胡 静  飾  麗莎
馮国強  飾  宋剣鋒
任正斌  飾  侯四海
王 戈  飾  卓力
王同輝  飾  李建国
陳楚翰  飾  黄振武
葉 浏  飾  阿瑟
 
 
職員
出品人 趙依芳、李遂芳、王建軍、高韵斐、孫忠懐、于暁楠、童之磊、戴彩軍
制作人 張謙
監 制 劉智、陳雨人、韓志杰、王娟、馬玉宝、任剣偉、王惟伊、趙楓
原 著 驍騎校