江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

剣王朝 その1

1~17集

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 全34集のちょうど半分。
 こういう言い方したら身も蓋もないのですが、なんにも突っかかるところがないのでつるっと見られる。気がついたら、もう半分まで来てました。

 これも中国と日本の合作アニメというのがあったそうで、2年くらい前に出てます。そういや題名ぐらいは聞いたことがあったようななかったような?
 「霊剣山」の時は、作画が私の趣味ではないという自分の判断があったのですが、今度は見たこともなかったので、内容がどうとか言いませんが、両国のサイトでの評判はあまりよくないようで・・・

 「剣王朝」というタイトルがそのまま中身を表しているドラマです。
 国王が掌門、国家が門派みたいなもので、国対国で大臣や国王までが「崋山論剣」的なものをやっている、そういう世界観です。
 

 無罪(これ作者の名前)の原作では、この王朝に秦をあてていて、太子の名前が「扶蘇」とかそれらしさもあります。ドラマでは、「歴史いじるな」という指導のためか、架空の国と名前になっています。

 まあ、国と国を関係とか、服装、言葉使いなんかに春秋戦国っぽいものはあります。

 でも、その程度。ドラマはチャンバラに次ぐチャンバラ、アクションシーンが尺の多くを占めています。何しろ、一般大衆や大臣たちが「王上、八境おめでとうございます」とか挨拶したり、武芸者たちのレベルを噂する世界です。武侠もの的な演出が目立つ幻仙ものと言う感じです。

 ストーリの冒頭。蘅国の国王元武は、巴山剣場の剣首 梁驚夢の力を借りて、諸国を滅ぼしていった。梁驚夢の恋人葉甄が裏切って、元武と通じて彼を殺害。巴山剣場の主だったものはあるいは殺され、あるいは元武と王后となった葉甄の下で使えることになった。

 そして十年ばかりがたった時からが、主人公たちの出番です。

 

 主人公の丁寧と長孫浅雪は共に梁驚夢の弟子、丁寧は「九死蚕神功」のただ一人の伝承者だがこれは秘密。梁驚夢が殺され、巴山剣場が壊滅した後に出会った二人は敵を討とうと町で飲み屋を営みながら、機会をうかがい、修業を積んでいる。その彼らがそろそろ・・・と動き出したところから、話が始まります。

 この丁寧と長孫浅雪の関係は、楊過と小龍女を彷彿とさせるというかそこからいただいてるの丸見えです。まあ20歳前の劉亦菲@小龍女を30前の黄暁明@楊過が「姑姑」と呼んでいたのに比べれば、30前同士でも一応1歳年上の李一桐@長孫浅雪を李現@丁寧が「小姨」と呼んでる方が違和感は小さい・・・かもしれないw

 いろんな門派とかが出てきますが、この世界での修行者のレベルは9段階あって、1からスタート。掌門レベルで七境、九境になると不老不死とか。物語の途中で元武が八境にレベルアップしてますが、九境はいないのでとびぬけて強いということになります。もちろん修業だけやってるわけでもなく、天下統一のために他国に戦争を仕掛けたりしてます。ただ、修業してレベルアップすることも戦争して勝利することもこの世界ではほぼ同じ意味を持つ感じです。

 一介の飲み屋の少年丁寧ですが、いったん武術界にデビューするとあっという間に三境までレベルアップ。一気に注目の的となります。実は、彼は「陽亢難返之身」という体質で、強い気を持つけどそれが強すぎて30までは生きられないという。つまり一気に燃え上がってぱっと消える花火のようなもんですか?
 

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 丁寧はまず白羊洞の弟子となり、ここをスタートに梁驚夢の仇を討とうと動き出しました。入門試験とか、師兄の嫌がらせとか、いろいろお約束通り。
 その間にも長孫浅雪や反元武の他の門派の面々が動き、元武の配下を殺したり、返り討ちにあったりしてます。

 半分まで来て、とうとう元武の近くまで来た丁寧です。これからが敵討ち本番でしょうか?

 主人公の丁寧には李現。「河神」とか「法医秦明」の時とは違って「弟」位置が目新しい。というか彼の古装見るの初めてのような気がします。とにかくチャンバラシーンが多いのですが、ダイナミックな動きがいい感じです。

 

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 長孫浅雪は李一桐。とりあえず10集までは元気なお嬢様だった「鶴唳華亭」とはまるで違って、表情を動かさない「小龍女」風。あっちはこれから男女主人公が二人で愁嘆場と思うと11集からの視聴意欲が萎えてしまいましたが、こちらは泣いてる暇があったら力を付けて仇を討つというスタンスなので私には見ていてしんどくならない。

 

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 彼らが仇と狙う蘅王元武には劉奕君。国王というより武林の盟主みたいな感じです。今回、太子の元子初を実の息子劉怡潼が演じています。よく似てますね~劉怡潼、「鶴唳華亭」でも李一桐のお兄ちゃんやってました。どこかで見た気がしたのはこっちのせいか?お父さんそっくりのせいか?

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 その元子初は原型が扶蘇だったようで、扶蘇のイメージ通りの「父」に似ないいい人丸出し。

 元武の后に収まった葉甄を姚笛が演じてますが、昔演じていた「擇天記」の南客よりもっと悪辣なキャラです。

 一番のお気に入りは、李光复演じる白羊洞の洞主薛忘虚です。達人で世間に通じ、人情味もかわいげもあって、文句なしの好みの爺様キャラ。
 中の人李光复はこれまで「人民的名義」とか「唐磚」の李淵でも見てるんですが、今回の役は格段に好みです。73にもなってワイヤアクションと嘆いてましたが、かっこよかったです💦

 

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 トップ画像には大きく出てる何潤東は事の発端となる梁驚夢ですが、第一集で退場。よくある宣伝パターンですね・・・

 以前は怒り爆発だったけど、もう慣れたw