９～２０集
中盤の１２集。
無心と柳青鸞の恋愛関係の深まり、長生を求める怪しげな集団との関わりが本格化して、いよいよ直接対決という流れです。
柳青鸞と柳玄鵠の姉弟。姉の柳青鸞は体が弱く将来が見込めない弟の影となって身代わりになったり、世話をしたりと懸命。彼女は弟が科挙に合格したらその陰として生きていくから生涯の思い出として愛する男性との楽しい日々を過ごしたいと思いつく。その相手になった無心は一年間の期限付き「未婚夫」となる契約を結ぶ。
こうしてそれなりに楽しい「婚約」生活をエンジョイする二人。
その間にも弟の柳玄鵠は自分の虚弱な体を厭い、丈夫な体と長生を得たいと妖に接近していく。
陳瑶が演じるこの姉弟、姉は彼女が出演してた「櫃中美人」のタッチで明るくコミカル、でもあれよりはずっと知的で自立してます。対してどんどん闇落ちしていく弟柳玄鵠。どうやらこちらの動きが原因で、第１季の岳綺羅につながっていくような感じです。
中国のドラマ作りでは「配音」というシステムがあって、俳優自身ではないプロの声優がアフレコをするのが一般的です。このドラマでは柳青鸞は女性の配音、柳玄鵠は男性の配音がキャスティングされていて、女性が男性の役を演じていてもそんなに違和感を感じていません。
むしろ一人二役は重々わかっていても、気持ちよく「騙されて」います。途中で弟が顔にやけどを負って仮面を付けたり、姉が被り物をしたりしてるし、そんなに手の込んだ特撮してるわけじゃないんですけど、出来はいいと思います。
物語は、姉弟の実家柳家を舞台にするエピソードに至って大きく動き出しました。
母が死んだという知らせで無心と共に三人で柳家に戻ってきた姉弟。その柳家は正室やら大勢の側室やらその子どもたちやらが入り乱れ、緊張感でびりびりしてる。当然柳青鸞たちの母も普通になくなったとは思われず、死の真相を探ろうとする三人。
柳家には長生にかかわる秘宝があるはずというのでそれを目当てに企むのが、自分の父はもっと偉い人と思い込んでいる前正夫人の長男の金鵬と現正夫人の蘆佩華に長生の秘密を探す十七公子とその父。この流れだけだと名家のどろどろを背景にした探偵ものの雰囲気もありますが、「無心法師」らしく妖族も動き出しました。
柳家にあった長生の法を得られるという玉俑の一つに込められていたものが柳玄鵠の体内に入り込んでしまう。柳家の父や柳玄鵠たちを捉えた金鵬と十七公子は後の４つと共に数十年前に溟山に封じられた神仙を解き放つために柳玄鵠たちを連れていくことにする。
ここで登場したのが白瑠璃。第1季、第2季と続けての登場ですが、残念なことに中の人はMikeから丁橋に交代。自分を殺してくれと無心が白瑠璃のものを訪ねたのが二人の出会い。孤独な人生の伴侶として子どもを欲しがった白瑠璃の話とか結構コメディタッチに展開。それにしても白瑠璃と無心の同棲生活、けっこうネタとしてＢＬを意識してる感じです。無心と白瑠璃の子育て、楽しかったｗ
無心の死にたいという願いをかなえてやろうとした結果、妖気で重傷を負ってしまった白瑠璃が屋敷に戻ってみるとすでに無心の姿はなく、怒り心頭の白瑠璃。
白瑠璃がその時訪ねたのもやはり溟山で、以前に白瑠璃の体を利用して生死を研究しようとした長命老祖なら無心を殺せるかもしれないと考えたからでしたが、失敗。無心への怒りと体内の妖気が残ってしまいました。
この白瑠璃、どう見てもこの装束は「安倍晴明」、出生も孤妖の母と人間の父の間に生まれ、長命であるとかでやっぱり「安倍晴明」
白瑠璃に日本生まれ設定はなかったと思うので、外枠だけ借りた？
そして、すべての謎は「長明派」ということになって焦点化されてきました。
白瑠璃は邪道でもなんでも長命老祖を溟山から解放すれば、自分を苦しめる妖気を払えると十七公子たちを利用していますが、無心は懐疑的。
溟山へ近づくにつれ、どんどん妖気に取り込まれ黒化していく柳玄鵠。手に入れた鈴が妖気を取り込み、生きているものの生気を奪えることを知って、ますます怪しくなっていってます。姉とのつながりは深いのですが、果たして本当に彼女に肉親の情を持ってるのか、利用しようとしているのか？
というところで、溟山が近くなって長明少祖という人物が一行を迎えに現れたところで２０集終了。この長明少祖、中の人が屠楠＠三国機密の満寵でお～と思ってしまった。最後のストーリでどんな活躍見せてくれるか楽しみです。
