1~12集
実は、これ、見るのとても不安だったんです。
原作者の南派六叔に著作権が戻る少し前に作ってたのは知ってるんですが、出来てきたのはドラマ化していない残り全部を36集でドラマ化したとか。そんなことを聞くと不安しかない。
だいたいこの前に数年ぶり出てきた「第2季」が「怒海潜沙」「秦岭神樹」と二つのドラマ化のはずが中途半端に「雲頂天宮」まで持ち込んで、中途半端に終わってしまった。
噂に出ていた秦俊傑の「盗墓筆記2」は立ち消えたとしても、どうしたいのかさっぱりわからない。
最初の李易峰のが終わった時にも「え~ここで終わるわけ?」と絶句しました。でも、どうも「盗墓筆記」シリーズは延々と続いていて、一つの話だけでは完結していないと理解はしたので、最近では「沙海」も「重啓」も「続編を待て」で終わったとはいえ、以前ほど嘆かないようになってるんですけどね~それでも「雲頂天宮」はひどかった。
そういう流れで、著作権が移る寸前にバタバタ作ったやっつけ仕事じゃないのか?という不安が出てきても不思議じゃないと思いません?
さらに「重啓」がよいドラマだったせいで、不安が高まる・・・
という経過を経て、不安だけしかない視聴スタートでした。
ふたを開けてみたら・・・
え?おもしろい?
呉邪には曾舜晞。今までに見た「擇天記」も「倚天屠龍記」も古装劇だったので、現代ものは初めてです。秦昊や朱一龍の呉邪とは違って、青少年バージョンの呉邪。
最初の李易峰や「第2季」の侯明昊から一応続いているキャラになりますが、全く三者三様です。ちょっと主役感に薄い気もしますが、呉邪のわんぱくな部分とか「邪」な部分も出ていて悪くないです。
張起霊には、「沙海」に続いて肖宇梁。「沙海」では秦昊演じる呉邪の回想シーンの出演だけでしたが、今回はずっと出てます。
王胖子には成方旭、黒眼鏡には劉宇寧。王胖子には騒々しい人物というだけでなく、もうちょっと頼りがいのある感じがほしいかな?しもぶくれの黒眼鏡にはなんか慣れないです。
三国機密で曹植を演じていた劉昱晗が解雨臣、京劇の女形が似合うので合格w
阿寧には哈妮克孜·吾买尔。「天舞紀」にも出ていました。
まあ、この際、演技力を云々するのはやめておきましょう。なんかみなさん、無理して頑張ってるって感じがしないでもないけど、幸いというか、細かい演技を要求されるような場面もすっ飛んでドラマが進んでます。
演員表で驚いたのは、ゲスト出演ながら、「老九門」の張副官の張銘恩、陳皮阿四の胡耘豪、「沙海」からは肖宇梁の他に王盟の朱杰と金万堂の張帆がそのままの役で登場してくるらしいこと。すでに王盟にはお目にかかりましたが、このキャスティングにはかなりびっくり。
問題の残り全部一気にドラマ化ですが、配信日程見てると全部でなくて「蛇沼鬼城」「謎海歸巢」「陰山古樓」「邛籠石影」の4作?「雲頂天宮」は済んだことにしたのかと苦笑。けど、ということは「大結局」なしで、また中途半端に終わるんか?とこちらはなお不安。
ただ、思ったよりおもしろく見ているのは事実。
36集だけでたくさんのエピソードを消化するためには、むだなことはしていられないということなのか、テキパキと話が進んでいます。よく言えばテンポが良い、悪く言えば話をどんどん進めていくために深まりがない。
呉邪と王胖子、張起霊に阿寧のグループ、黒眼鏡と解雨臣のグループ、それに呉三叔のグループが別々に西王母宮を求めて、砂漠から密林へと探検して行って、それぞれ西王母宮にやってきたわけです。途中で、大蛇や鶏のような頭の毒蛇、毒虫の群れに襲われるとか、落っこちた穴から地下の探検、そこでの数々のからくりとかミイラとかお約束の冒険が展開。
とにかく時間がないことが逆によかったのか、真っ暗な地下シーンが長々続くということもなくて、見やすいのは助かる。新作が出るたびに、CG技術の進化を感じるのは今回もそうで、珍しく動物CGも出来が良くて見ていてイライラしなくてすんでるのも助かりますw