江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

蔵海花 その1

1~8集

 

 盗墓筆記シリーズの新作。最初の「盗墓筆記」を見てから、ずっと電視劇を追っかけ続け、もう腐れ縁の雰囲気までしてきました。

 

 毎度演員やらなんやら変わるこのシリーズですが、今回は呉邪を張魯一、王胖子を陳明昊、張起霊を張康楽が演じています。新作が出るたびに呉邪の演員は交代、張起霊は肖宇梁が二度演じてましたが、後は毎回交代。この二人に比べると王胖子は陳明昊でなければ劉天佐、でなければ張博宇ですな。しかも「鬼吹灯」にも王胖子というキャラが出てくるんで、めんどくさいw

 

 今回の「蔵海花」は「盗墓筆記」の年代的には後の方成人版のドラマになります。「沙海」と「重啓」の前で成年版としては一番早い時期の話ということでいいでしょうか?

 

 今回のドラマの冒頭に出てくる張起霊を呉邪と王胖子が救出に張家古楼に向かうという話は、原作の「大結局」にあるのですが、「終極筆記」にも入っていませんでした。まあ、量的に他の点でもいろいろ無理だとは思ってましたがw

 ともかくドラマの視聴者のためには、この「つなぎ」部分はありがたいところ。私の原作トライアルは全然進んでないんですもの・・・😔

 
 「蔵海花」スタート時点では鉄三角の三人はばらばらになっています。張起霊は「大結局」の中で「10年後にまた会おう」と姿を消したまま、その張起霊がなくした記憶を代わりに追い続けている呉邪、どこかリゾートにいるらしい王胖子です。
 金万堂、解雨臣、霍秀秀から情報を得た呉邪は張起霊を探すために西チベットの墨脱へと向かいます。当然のように王胖子もやってきます。

 

 ここで張起霊の姿を描いたらしい一枚の絵を見つけた呉邪は、その絵を手掛かりに山中の寺院へと入っていきます。ここで張家の張海客、張海杏兄妹たち、相変わらず登場してくる裘徳考の配下の欧米人馮たちと出会います。張海客たちは80年前に張起霊が封じた夜王が復活しようとしているので、これを始末するために呉邪の力が必要だと言います。一方、馮たちは夜王を生け捕りにして研究すると主張。いずれも張起霊とつながりの深い呉邪を当てにしているわけなのに、どっちも態度がでかいw

 ともかくこの二つのグループはとりあえずは共同で張家古楼へと向かうことになりました。いわゆる呉越同舟


 という、話の中で張起霊が少年期の張海客たちと共に張家古楼に入っていった話、その張起霊を探して張家古楼にやってきた呉邪と王胖子という二つのドラマが交互に登場してきます。
 特に張海客たちとのドラマは、「雲頂天宮」「終極筆記」でぶっ飛ばされた部分をフォローしてくれるので、ドラマ視聴者にはありがたい。

 ここまで全36集中の8集を見たわけなのですが、話はまだまだ序盤という感じがしています。

 

 何作もシリーズを見ているので、同期に始まったほかのドラマに比べるととっつきがいいのは確かです。でも、それ抜きにしても今度の「蔵海花」はおもしろいドラマだと思います。
 
 テンポのいいドラマ展開で、これだけ過去のドラマだの悪夢だのとストーリが入り組んでいてもわかりにくさとかめんどくささを感じさせない。
 シリアスな場面に入ってくる呉邪と王胖子の軽妙なやり取り、雪山の中にある寺院になにやらありそうな老僧とのやりとりが楽しくってならない。

 そこに突然現れたもう一人の呉邪と7つの呉邪の首級とかこれがなくっちゃという虫の集団の襲来なんかのホラー味の強い場面もたっぷり。もちろん張起霊を中心にアクションシーンもたっぷり。

 

 外連味たっぷりのストーリ展開は、こういう盗墓ものが見たかったんだと思わせてくれて、続きが楽しみでなりません。

 

 呉邪の張魯一は「老九門」で彼の祖父に当たる呉老狗を演じていました。44歳の張魯一が30歳の呉邪をするなんて~という中華サイトの書き込みも見かけましたが、「大秦賦」では確か40歳の時に13歳の嬴政を演じてますから、30歳くらいなんてことはないです。

 彼は「三体」でも主役の汪淼を演じてましたが、どこか現実離れした設定の中のキャラがよく似合います。「沙海」の秦昊や「重啓」の朱一龍とはまた違った雰囲気の呉邪ですが、違和感はないです。

 

 王胖子の陳明昊は成人版三作に登場、もはや持ち役ですかね?安心して見ていられます。

 

 そして、今回の張起霊は張康楽。今年23歳の若手だそうですが、「九義人」に出ていたのを覚えています。二つの世代にわたるストーリ展開の中で、他のキャラは若手とベテランが交代しているので、張起霊は同じ姿で登場してきます。そのインパクトのためには、少し若すぎるくらいに見えるキャスティングで正解だったようです。

 

 張海客には魏千翔、張海杏には文咏珊です。寺院の老僧于達を姚安濂がすべてを知って惚けたふりしているらしい老人をこれでもかというくらいクセツヨで好演。
 何と呉樾が馬平川で出てきたり、呉老狗をなんと袁祥仁が演じているのにはびっくり。

 そうそう金万堂の張帆も「終極筆記」では同じ役で、「重啓」では別の役で登場していました。

 

 少年組のメンバーもなかなか楽しいのですが、彼らのエピソードとメインの成人版の間に実は5年くらいしか離れてないらしいので、張起霊の変わらなさを演出するためのテクニックということでしょうか?
 こっちの呉邪には徐振軒、今度成毅の「赴山海」に出るそうですが、私には初めて。王胖子の王泊文はずいぶん前の「春秋淹城」で見た覚えがあるので、今更子ども世代でもなかろうにとは思った。で、張海客が虞禕杰 。つい最近、「少年白馬酔春風」で見たところ、続くときには続くね~

 

 どうもこのドラマ、キャラの年齢設定と中の人の実年齢がいろいろフリーダムすぎて笑えてしまいます。

 

 フリーダムと言えば、金万堂振り切ってネパール目指した呉邪の荷物が気になってならない。スーツケースはどこ行ったとか、場面ごとに白かったり黒かったりするリュックサックとか、どうでもいいことなのに気になってかなわないんですよね~二つ持ってたのか?それともどっちか偽物か?

 と、ま~迷子的にはとても楽しく視聴中です。
 何しろこの一週間以上台風に振り回されっぱなしで大概疲れてへばってきてるんで、せめて楽しいドラマ生活がしたいところなので満足です。