1~9集
こんな見るものいっぱいの時にポッと出てきた扫黑剧。
中身は政府お墨付きの警察ドラマだろうけど、この演員の顔ぶれを見ては見ないわけにはいかないと視聴開始しました。
張譯、張頌文、李一桐、張志堅、呉剛、倪大紅、李建義、石兆琪、王驍、呉健、郝平・・・と並ぶと、「人民的名義」と「慶余年」なんかのおじ様たちがわっと登場してくる感じです。そもそも女性キャラが少ないドラマですが、李一桐とかなんか違和感が感じるくらいの叔叔たちの顔ぶれ。
導演の徐紀周は警察ドラマとか戦争ドラマ、現代劇の脚本を書いたり演出をすることが多い人ですが、その中に悪目立ちしていると言っていい「媚者無彊」の監制w それで李一桐が出てきたんですかね?
話は2021年から始まります。犯罪組織の根絶を目指す中央の方針を受け、徐忠と紀澤をリーダーとする臨江省の教育整頓駐点指導組兼掃黒督導専員、要するに監察チームというか特捜チームが京海市へとやってきます。市の役人たちにとってどれくらいショックだったかと言うとその知らせを聞いた市政協の副主席龚开疆が心臓麻痺を起こしてなくなってしまうほど。
彼らが問題にしているのは京海市を牛耳ってきた強盛集団ですが、よそからやってきた監察チームには適当に手柄を立てさせて帰ってもらえと歯牙にもかけていない感じです。
この強盛集団を率いる高啓強兄弟が京海市で力を伸ばしてきた背景を知ろうと、徐忠たちが目をつけたのはかつて刑事で今は京海市公安局の宣伝科科長の安欣。彼と高啓強が知り合った2000年からの二人の関わりが安欣から語られるという形でドラマは進みます。
現在にあたる2021年、そもそもの出発点になる2000年から始まる話とドラマは時間軸を移しながら進みます。
2000年の安欣はやる気満々の若手刑事、その彼が市場で顔役をトラブルを起こしリンチにあった魚屋の高啓強と出会うところから話が始まります。顔役の唐兄弟に逆らえない卑屈な一人の魚屋の主人が、警官と親しいらしい、しかもその警官の叔父は局長だと知った市場の商人たちが、彼に媚びを売るようになります。決して実態はなかったのに、そうやって大物気分を味わっているうちにどんどんと深みにはまっていく高啓強。
この狂飆の特色は、こうしてただの気弱な男が数年後には顔役となり、2021年には町のボスとなっていくドラマを、刑事の安欣が犯罪と戦っていく話と並行して展開していくところでしょう。
元々は貧しい魚屋だった高啓強は弟が携帯電話の店を持つ費用のために殺人を犯すことも厭わないようになり、市場でやりたい放題していた唐兄弟から今では兄貴分として頼られています。
2000年時点での市の顔役たちの間をうまく立ちまわりながら黒社会をのし上がっていく高啓強、すべてを犠牲にして教育を受けさせてきた弟の高啓盛もやがて兄と共に悪事に手を出し、学があり頭も切れるだけになおさらやっかいな存在となっていきます。
このドラマでは、のし上がっていく高啓強と次第に警察内での居場所を失っていくであろう安欣の二人を対比しながら、最終的には再び安欣が立ち直って高啓強たちを追いつめるとか言う展開になるんだろうな~という予測の元に視聴中。
演員陣は、安欣には張譯、高啓強には張頌文、省からやってきた徐文に呉剛、李澤に李建義、京海市の顔役秦叔に倪大紅、警察メンバーが孟徳海に張志堅、安長林に石兆琪、それに孟徳海の娘で安欣の幼馴染孟鈺に李一桐というなかなかな重量級です。
ちなみに省から監察チームが来ると聞いて、驚愕のあまりなくなってしまった龚开疆は崔志剛、慶余年で范閑を案内してた侯公公の人でした。あら?と思ったとたんの退場でしたが、2000年あたりでまだ登場するはずw
演員表見ると、これからまだ王驍とか王宏なんかも出てくるはずなので、楽しみです。